こんにちは、ウチダです。
高校で最も悩み多き教科といえば、間違いなく”数学”が挙がってくるでしょう。
特に、文系で数学に苦手意識を感じている方はかなり多いと思います。
数学が苦手だから文系を選んだんだけど、文系でも数学をめっちゃ使うから困っているよ…
数学ができない人からできる人になるための方法なども、解説してほしいです、、
ということで本記事では、数学ができない理由 $5$ 選や数学が得意になる方法 $3$ 選について、
- 東北大学理学部数学科卒業
- 実用数学技能検定1級保持
- 高校教員→塾の教室長の経験あり
の僕がわかりやすく解説します。
【文系向け】数学ができない理由5選とは?
「数学ができない!」と嘆いている文系の方は
- 公式の暗記で乗り切ろうとしている
- ひらめくことを重要視しすぎている
- 以前の内容がまだ定着していない(=積み重ねの要素が強い)
- そもそも何のために数学を勉強するのか分かっていない
- 数学の暗黙のルールについていけない
以上これらの $5$ つに複合的に当てはまっていることがほとんどです。
人によりけりですが、「まさしく自分のことだ…」と思う特徴が一つはあるはず!順にわかりやすく解説していきますね。
①公式の暗記で乗り切ろうとしているから
まず、数学ができない人の多くは「公式さえ覚えれば問題が解ける!」と思っています。
が!これは大きな大きな勘違いです。
たとえば、文系科目の代表である「歴史」と比較して説明してみます。
歴史というのは、細かく深ぼっていけばもっともっと色々ありますが、基本は”$1$ 問 $1$ 答”です。
しかし、数学は一つの公式を覚えたら、それを使って解ける問題が無数に増えてしまいます。
まとめるとこんな感じです↓
なるほど!たしかに言われてみれば、「この公式は覚えているんだけど、どうやって使っていいのかわからない…」というものも多かったよ。
もちろん歴史も得意になるには $1$ 問 $1$ 答的に覚えるだけじゃダメですが、数学はより顕著です。まずこの部分が、数学が他の科目と大きく異なる部分ですので、理解しておきましょう。
そして、もしアナタが数学が苦手だ…と悩んでいる場合、きっと「英文法」や「物理」、「理論化学」も苦手ではないでしょうか???
これは割とあるあるな現象で、要は「覚えること」よりも「それを使って問題が解ける(英文が正しく読める)こと」の方が重要だからです。
数学の勉強の考え方に極めて似てますよね^^
ちなみにウチダは「英単語」や「歴史」、「生物」が苦手でした…。数学が苦手だと悩んでいる方は、逆にこれらは得意な傾向にあります。
脳みその使い方は、「覚える」「覚えたものを使う」の $2$ 種類があり、どちらともできないと全科目をマスターすることは難しいです。
数学が苦手だと嘆いている方は、まずは
社会と同じように勉強していてもダメだ!数学の考え方で勉強をしよう!
と、科目毎に勉強法が全然違うということを認識することから始めましょう。
②ひらめくことを重要視しすぎているから
数学ができない人は、数学ができる人の解答を見て、
よくこんなのパッと思いつくよね~。私全然ひらめき力ないから、すごいと思うよ。
と言いますが、これが間違っています!!
その褒められた友達は、褒められているんだから嬉しくてあえて言わないと思いますが、十中八九ひらめきではありません。
ただ単に、過去に似たような問題を解いたことがあるだけです。
これは断言できます。
ただ、数学が国語や英語と違うのは、「問題文中に答えが載っていないこと」です。
つまり、数学というのは、
- 問題文を読む。
- 問題文から使えそうな条件を抽出し、ゴールまで辿り着く方法を考える。
- この作業が、国語と英語にはない!!
- 覚えている公式の中から使えそうなものを随時使って進んでいく。
- ゴールに辿り着いたら終わり。
この順番で作業を行うのですが、ここでいう②の部分が”ひらめき”と勘違いされやすいのです。
もちろん、ひらめくことで解ける問題もあります。
しかし、そのひらめきも結局は過去の経験や知識から生まれるものなので、ひらめくことを重要視するよりも前にやるべきことがあるということになりますね。
③数学は積み重ねの要素が強いから
数学というのは、最も積み重ねの要素が強く、どこかでつまずいてしまうとその先ずっと影響してしまう、という性質があります。
これに苦しめられてきた方は多いのではないでしょうか?
歴史だったら、「原始が苦手だけど江戸は得意!」とか、そういうことってありますよね!
そうなんですよ~。数学においては、たとえば「数Ⅰは苦手だけど数Ⅱは得意!」なんてことは絶対にありません。なぜなら、数Ⅰで学習した内容は当たり前と認めて、数Ⅱは進んでいくからです。
数学に最も近いであろう”物理”であっても、たとえば「力学は得意!だけど電磁気は苦手…」ということはあります。
また、もちろん数学にも「図形」「方程式」「確率」などなど色んな分野があるので、「確率は苦手だけど図形は得意!」など、そういった現象もまれにあります。
しかし、数Ⅱでは「図形と方程式」という分野があるぐらいで、数学は分野ごとの結びつきも強い学問であるため、結局は分野問わず基礎がしっかりしていないと、後々「ん?何だこの式は…?」となってしまうことが多いのです。
数学は「成功体験の積み重ねの学問」です。なので、できる子はどんどん伸びますが、どこかでつまずいてしまった子は数学がどんどん辛くなってしまいます…。だからこそ、成功体験を適切に積み重ねることが重要なのです。
④そもそも何のために数学を勉強するのかわからないから
理系であれば、大学でめちゃくちゃ数式を使うのでイメージしやすいですが、文系だと「この勉強は何のためになるの?」と思ってしまうのも無理はありませんね。
しかし、数学は文理問わず必要な学問ですし、今は文系にも「数学ができる人材」というのが求められる時代になってきているのです…!
「文系にとっての数学の必要性」に関しては、別の記事で詳しく解説しておりますので、よろしければ以下の記事もぜひ参考にしてみてくださ♪
数学ができると、行ける大学の選択肢が増えるの?
早稲田大学の政治経済学部は、数学が必須化したの!?
以上について、わかりやすく丁寧に解説します。
「文系だけど数学を入試で使うか迷っている」方は必見です。
⑤数学独自の暗黙のルールが多すぎるから
たとえばですが、
- 分母は有理化しなくてはいけない
- $\sin θ$ の $2$ 乗は $(\sin θ)^2$ ではなく $\sin^2 θ$ と書く
などなど、数学には「なんとなく皆守っているルール」というものが非常に多いです。
しかしですね…実は数学ができる人というのは、これらのルールを自分なりでもいいのでしっかりとかみ砕いて理解してます。
たとえばこんな感じ↓
人によって微妙に異なるとは思いますが、皆大体こんな感じだと思います。
これらは、自分で考えて納得するときもあれば、信頼できる指導者から教わって納得することもあります。
参考書の解説を見ていても、「なんでそうなったん!?」って感じることが多いですよね。そういったときに助けてくれる人がいると、数学の勉強は一気にはかどりますよ^^
数学が”苦手”な人から”得意””になる方法3選
いかがでしたか?
数学ができない理由 $5$ 選は納得いきましたか?
ではここからは、以上を踏まえて「数学ができる人になるための方法 $3$ 選」というものを、わかりやすく解説していきたいと思います!
①現在地にあわせて3つの勉強法を使い分けること
数学の勉強法には、大きく分けて $3$ 段階あります。
- 解法パターンを頭に叩き込む段階(=基礎)
- 解法パターンを使いこなして応用問題を解く段階(=応用)
- 過去問を解きまくって「初見で解ける力」を養う段階(=発展)
わかりやすく「基礎」「応用」「発展」という言葉を振ってみました。
さて、皆さんは①~③どの段階にいるでしょうか?
今いる段階を飛び越えて次のステップに移ったとしても、結局前の段階に戻ってしまうのが”数学”です。なので、自分の現在地にあった勉強法を理解する必要があります。
文系数学の勉強法については、以下の記事で詳しく解説してますので、こちらもよろしければご覧ください♪
勉強スケジュールは3STEPに分けるとは?
それぞれの勉強法はどんな効果があるの?
以上について、わかりやすく丁寧に解説します。
「なにかユニークで楽しい勉強法が知りたい!」と感じている方は必見です。
②自分にあった参考書を使うこと
「やっている参考書および問題セレクトが自分にあっていない!」ということは、本当にあるあるです。
そうならないためにも、きちんと自分にあった参考書を選んで、それをやり込むようにしましょう!
何から何までちんぷんかんぷん…な方は「やさしい高校数学」
教科書の説明を読んでも、何がなんだかさっぱりです…
教科書の例題が全然解けなくて悩んでます…
そういった方は、この「やさしい高校数学シリーズ」をオススメします!
こちらは、教科書の内容を噛み砕きながら説明してくれており、かつ知識が身に付くような問題演習も積むことができるため、「何がなんだか → 初心者・中級者」になるためには非常におすすめです。
教科書レベルは解けるけど、応用力がない…と悩んでいるアナタへ
こちらの参考書は、「教科書レベルは解けるけど模試になると点数が伸びない…」と悩んでいる方の最初の一冊として、非常におすすめな本です!
例題だけでなく演習問題も載っているため、これ一冊で文系数学の基礎・応用を固めることができます。
もっと応用力をつけて、難関大に合格したい方におすすめなのは「良問プラチカ」or「網羅系」
こちらの「良問プラチカ」という参考書は、基礎がしっかり固まっている人が難関大対策として取り組む分には、非常に効果のある参考書です。
しかし、基礎に不安がある人がこの参考書をやっても学びは薄いので、取り組むレベルにあるかどうかは要チェックです。
(もちろん、この参考書の代わりに「過去問をやり込む」というのも、とてもおすすめな勉強法です。)
また、以上のように $3$ 段階別に参考書を分けず、全てを網羅した「網羅系参考書」を $1$ 冊準備して、必要なところのみピックアップしてやり込むというやり方もあります。
高校数学の参考書については、別記事でそれぞれの特徴をもっと詳しく解説しています。おすすめなものはこちらでも紹介しましたが、気になるという方は以下の記事もあわせてご覧ください。
参考書を選ぶ基準は2つあるって…?
結局ラストは「過去問」!?
以上について、わかりやすく丁寧に解説します。
「共通テストが不安」「二次試験が解ける気がしない」と感じている方は必見です。
③信頼できる指導者からガッツリ教わること
みなさんも経験があると思いますが、好きな先生の教科って自然と得意になりませんか…?
これは当然っちゃ当然ですが、勉強は「誰から教わるか」ということも非常に重要です。
ウチダは基本独学でしたが、それでも数学の先生は好きでしたね。局所局所で自分の知らないことを教えてくれるので、独学がよりスムーズに進みました^^
教育というものは、ここに価値があります。
先人が苦労して積み上げたものを、後世の私たちは享受する権利があるのです。
ウチダも、わからない問題があったら先生や友達によく質問してました。
遠慮せず何でも質問できる存在というのは、とても重要だったなぁ…と今になって思いますね。
まとめ:苦手を得意にすることはできます!積み重ねを大切に!
いかがでしたか?
数学を得意に変えていくイメージは持てましたか?
一つでもあなたの心に刺さったものがあれば幸いです!
数学は、正しい方法で勉強していけば、誰だってできるようになります。
ぜひ、焦らず、日々の積み重ねを大切に、一歩一歩前進し続けていきましょう!!
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