こんにちは、ウチダです。
いつもお読みいただきましてありがとうございます。
さて、皆さんは $142857$ という数字を見て何を感じますか?それとも何も感じませんか?
僕は「あ~神秘的だな~」と感じます。
なぜなら、$142857$ という数にはなんと美しい性質が $3$ つもあるからです。
よって本記事では、$142857$ がスゴイ数である理由 $3$ つを
- 東北大学理学部数学科卒
- 教員採用試験に1発合格 → 高校教諭経験アリ
の僕がわかりやすく語ります。
142857のスゴイ性質3選
まずは性質の紹介です。
- $142857$ は巡回数(ダイヤル数)である。
- $142857$ を位ごとに分けて足し算すると、$9$ が連続する数を作り出せる。
- $142857$ はカプレカ数である。
…はい。「何言ってるの?」って感じですよね。。
よってここからは、上から順に詳しく解説していきます!
読めば読むほど「えっ。なんでなんで~?」と感じること間違いナシですので、ぜひ楽しんでいただきたいと思います。
では参りましょう。
巡回数(ダイヤル数)の代表例
十進数では $142857$ が最も有名な代表例です。
実際に計算してみますね。
- $142857×1$ $=$ $142857$
- $142857×2$ $=$ $285714$
- $142857×3$ $=$ $428571$
- $142857×4$ $=$ $571428$
- $142857×5$ $=$ $714285$
- $142857×6$ $=$ $857142$
いかがでしょう。
すべて $1→4→2→8→5→7$ の順を崩さない数になっているのが、おわかりいただけたでしょうか。
また、$142857×6$ までは巡回しましたが、$×7$ をすると…
$$142857×7=999999$$
となり、$9$ が連続する数になるんですね。
$×8$ 以降は巡回しないかと思いきや…
- $142857×8$ $=$ $1142856$ $→$ $142857$
- $142857×9$ $=$ $1285713$ $→$ $285714$
- $142857×10$ $=$ $1428570$ $→$ $428571$
というふうに、一番左の桁数( $1$ )を一番右の桁数に足せば、また $142857$ の順序が現れます。
ここまでが、非常に美しい性質の $1$ つです。
[ふきだし set=”ウチダ”]もうすでにお腹いっぱいかもしれませんが、あと $2$ つあります。(笑)[/ふきだし]
$9$ が連続する数
たとえば、先ほど$$142857×7=999999$$となったように、少し工夫を加えることで $9$ が連続する数を作り出すことができます。
$3$ 桁ずつで区切って足し算
$142857$ を $142$ と $857$ に分けて足し算をしてみると…
$$142+857=999$$
おぉ~。$9$ が連続する $3$ 桁の数ができましたね。
$2$ 桁ずつで区切って足し算
今度は $142857$ を $14$ と $28$ と $57$ に分けて足し算をしてみましょう。
すると…
$$14+28+57=99$$
やっぱり、$9$ が連続する $2$ 桁の数ができました。
$1$ 桁ずつで区切って足し算
さて、$1$、$4$、$2$、$8$、$5$、$7$ と区切って足し算してみましょうか。
今回はさすがに
$$1+4+2+8+5+7=27$$
と $9$ にはなりませんね^^
…あれ?
$$2+7=9$$
なんと、$27$ を $2$ と $7$ に分けて足し算したら、またまた $9$ が出てきました。
以上が $2$ つ目の美しい性質です。
カプレカ数
まず、$142857$ を $2$ 乗してみます。
すると、$$142857×142857=20408122449$$
と $11$ 桁の数が作れます。
ここで、$5$ 桁、$6$ 桁に分けて足し算をすると…
$$20408+122449=142857$$
となり、$142857$ に戻ってきましたね。
このように「 $2$ 乗した数の前の部分と後ろの部分を分けて和を取ったとき、元の値に等しくなる」ような数のことを“カプレカ数”と呼びます。
そんな数中々ないだろう、と思いきや、$$297^2=88209 → 88+209=297$$
など、カプレカ数は意外にも多いです。
これが $3$ つ目の美しい性質です。
[ふきだし set=”ウチダ”]実はカプレカ数の定義はもう一つあり、そちらの方が一般的です。詳しくは「カプレカ数とは?なぜ5桁はないの?【4桁「6174」の証明も解説】」の記事にて解説しております。興味のある方はぜひあわせてご覧ください。[/ふきだし]
142857のスゴイ性質の解説【なぜそうなるの?】
「性質を知っているだけでも十分に楽しい。」
そんな内容だったとは思いますが、一応解説できるところは解説してみます。
たとえば$$142857×7=999999$$となる理由。
これは意外にも簡単です。
↓↓↓
そう。$$\frac{1}{7}=0.142857142857…$$
これを利用します。
この式の両辺に $7$ をかけることで、$$1=0.999999999999…$$
となりますね。
ようは、 $142857$ は $1$ を $7$ で割ったときの循環部分だった、というわけです。
また、$\frac{1}{7}$ のように、規則性を保って循環するような小数のことを「循環小数(じゅんかんしょうすう)」と言います。
[ふきだし set=”ウチダ”]「 $1÷7$ が循環小数である。」この事実が重要でした。循環小数について理解を深めると、$142857$ に成り立つ性質が徐々にわかってくると思います。[/ふきだし]
142857の美しい性質についてもっと知りたいと思ったら?
本記事の要旨をもう一度まとめておきます。
- $142857$ は「巡回数(ダイヤル数)」「 $9$ が連続する数を作り出せる」「カプレカ数」の $3$ つの美しい性質を持つ。
- $1÷7$ が循環小数であることが深く関係している。
$142857$ の美しい性質について書かれた良書があります。
「もっと詳しく知りたい」という方は、これを機に勉強してみてはいかがですか。
以上です~。
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コメント一覧 (2件)
9が連続するは完全に9の倍数の判別方法と同じじゃないかw
1−1の性質は番外編コナンにありましたねぇ
そうなんですね!コナン、すごい。