「物価の安いタイかフィリピンに移住したいんだけど、どっちが自分に向いているんだろう…」
とお悩みではありませんか?
タイとフィリピンは、物価が安く同じ東南アジアの国であることから、人気の高い移住先としてよく比較されます。
実際、財団法人ロングステイ財団の調査では、毎年どちらの国もTOP10にランクインしており、特にタイは8年連続(2012~2019年)で2位に選ばれています。
本記事では、そんなタイとフィリピンの共通点から相違点まで、事細かく比較していきます。
ぜひ移住先選びに役立てていただければ幸いです。
タイとフィリピンはどっちがおすすめ?項目ごとに徹底比較!
言語:フィリピンがおすすめ
フィリピンの公用語は英語なので、基本英語ができればフィリピンでの暮らしに不便はありません。
また留学先としても非常におすすめで、セブ島にはなんと140校もの語学学校が存在しています。
一方、タイの公用語はタイ語であり、またタイ人の英語力はひょっとすると日本人より低いと言えるぐらいです。
首都のバンコクであればある程度移民も多いので英語でもなんとかなりますが、他の地域で暮らすのであればタイ語は必須です。
我々日本人にとって、タイ語は
- 学校で全く習わないから基礎がない
- タイ文字が難解で読めない
- 発音が何種類もあってややこしい
- 学習教材が少ない
などの理由から、英語よりハードルが高いです。
移住の条件として「言語」を最重要視する方は、タイではなくフィリピンやマレーシアといった英語圏を検討するようにしましょう。
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言語は歴史的背景が色濃く影響している
タイ人がなぜタイ語しか話せないか。その理由は日本と同じく「植民地の経験がないから」です。
フィリピンは、長らくスペインやアメリカに支配されてきたため、それらの血も多く残っています。
タイは、移住者や旅行者が多いという意味で多国籍ではありますが、あくまで外国人が多いだけであって、タイ人そのものが多国籍というわけではありません。
ちなみにフィリピンはキリスト教(カトリック)、タイは仏教、そしてマレーシアはイスラム教と、同じ東南アジアでも信仰している宗教は異なります。
またフィリピンは、7,641もの島々からなる国なので、それぞれの島でもまた違った文化や言語があります。
日本との時差とアクセスの良さ:フィリピンがおすすめ
タイ(バンコク) | フィリピン(マニラ) | |
---|---|---|
日本との時差 | -2時間 | -1時間 |
東京からの直行便 | 約6時間半 | 約4時間半 |
タイもフィリピンも日本に近いので、時差やアクセスの問題はあまり発生しづらいです。
とはいえ、月に1度以上日本と行ったり来たりする場合は、2時間の飛行時間の差は結構大きいです。
そんなに行き来する予定がないのであれば別にどちらでも良いですが、日本との2拠点生活を考えている場合は、フィリピンの方がおすすめです。
ちなみに、航空券はどちらとも片道15,000円~20,000円ぐらいと、大差ない値段です。
ビザ:50歳未満はフィリピン、50歳以上はタイ
フィリピン・タイともに、日本のパスポートがあれば30日間はノービザで滞在することが可能です。
ただ、タイは最大3ヶ月までしか延長できないのに対し、フィリピンであれば最大3年まで延長することが可能です。
※これらの行為は「ビザラン」と呼ばれ、今後の情勢次第では急に制限が厳しくなる可能性もあるので、あらかじめご了承下さい。
では、タイでは3ヶ月ごとに観光ビザを更新する方法しかないのでしょうか?そんなわけないですね。
タイに長期滞在するためのおすすめビザは
- 観光ビザ(上述)
- 学生ビザ
- リタイアメントビザ
- タイランドエリートビザ
の4つですが、この中でも特に「リタイアメントビザ」と「タイランドエリートビザ」は知っておくと良いでしょう。
■申請条件
- 50歳以上
- 80万バーツ以上をタイ国内の銀行に維持する、または月々の収入(年金等)が65000バーツ以上
※上の「2」を満たせない場合、預金と月々の収入の合計で80万バーツ以上あること
※2022年5月時点では、1バーツ=3.70円
■有効期限:5年
■費用:80万バーツ
※無職でも入会可能
リタイアメントビザの条件はかなり緩いため、タイは老後の移住には最適です。
一方で、タイランドエリートビザはまさしく「お金で買うビザ」であり、月々の負担額に換算すると約2万8千円かかるので、少しハードルが高いです。
それでも、月約3万円払って5年間長期滞在できる国は、タイ以外にはありません。タイとフィリピンは、ビザ的にはかなり移住しやすい国ですね。
フィリピンの方が観光ビザが優秀なため、50歳未満:フィリピン、50歳以上:タイと一応結論付けました。
ただ、両国に興味があるなら、ぜひ1ヶ月でも良いのでどっちともに住んでみて、そこから判断するようにしてくださいね。
ちなみに、これらのビザを取る場合でも現地での就労はできません。※現地での就労には「就労ビザ」の取得が必須ですが、かなりハードルが高いです。
また、海外で日本の案件をこなす、いわゆる「ノマドワーク」は法律的にはグレーゾーンな部分もあるため、海外で「ノマドワークをしている」ことは(特に入管に対しては絶対に)話さないようにしましょう。
※なるべく正確な情報を届けるよう努力はしていますが、ビザを定める「移民法」は想像以上に複雑なので、個別のケースに関する相談はタイおよびフィリピンのビザ専門の弁護士に相談するようにしてください。
食生活:タイがおすすめ
タイは、屋台の質が高く、安くて美味しいことで有名です。
以下の動画では、ご飯1杯18円・焼き鳥1本36円・ガパオライス126円の屋台が紹介されています。
一方フィリピンの屋台は、味が甘くて油も多く、日本人の味覚にはあまり相性が良くないです。
またフィリピンのマニラではあまり野菜が採れないので、種類も少ないですし、レタスやブロッコリーに関しては日本よりフィリピンの方が高いぐらいです。
フィリピンには、ジョリビーというファストフード店が至る所にあります。一方でタイにはファストフード店はそれほどありません。タイのご飯の美味しさを物語っています。
ただ、お酒だけはフィリピンに軍配が上がるでしょう。たとえば、ジョニーウォーカーの黒ラベルだと、
- フィリピン:1200ペソ(約2500円)
- タイ:1500バーツ(約5000円)
と、約2倍も値段が違います。
物価や家賃の安さ:ややフィリピン有利
よく「タイとフィリピンは月5万円あれば十分に暮らせる」という情報を目にしますが、真実はどうなんでしょうか?
結論を言うと、
- タイ:月5万円では生きることしかできない
- フィリピン:月5万円でまあまあ生活できる
このぐらいのイメージです。
まずフィリピンですが、1泊1,000円前後で設備も整ったきれいなホテルが選び放題という状況です。
またスマホの通信量も、SIMフリーであれば月々800~900円と激安です。
一方で、タイ(特にバンコク)は近年物価上昇が激しいため、食費などは日本より高く付く可能性もあります。
ですが家賃はまだまだ安くて、バンコクのコンドミニアムは家賃3万円台の物件でもジムやプールが付いていますし、高級ホテルであっても8,000円~10,000円で泊まることができます。
久しぶりにチャトリウム リバーサイド バンコクに泊まりました。リノベーションされたみたいで、部屋の雰囲気がめちゃ良くなってました。アゴダで8,000円くらいです。リバーサイドのホテルでは一番コスパ高いのでは? pic.twitter.com/O6QvxPRZW8
— リーさん@タイ一択 (@AsiaThailand208) September 2, 2020
バンコクであれば、15万円もあればタワマンに住むこともできます。東京都心では絶対に不可能ですから、家賃の安さはまだ魅力的ですね。
現実的に考えると、
- 独身:月10~12万円
- 子連れ:月15~20万円
このぐらい、つまり日本の約5~7割ぐらいの生活費はかかると見越しておくと良いでしょう。
気候や天災:ややタイ有利
タイとフィリピン、両国ともに常夏の国なので、日本のように寒い冬はありません。
寒いのが苦手な人にとっては天国のような気候と言えるでしょう。
ただ、人間が住みやすいということはすなわち「虫」も生息しやすいということなので、虫対策は必須です。また冷房の利用時間も意識しないと、あっという間に月6,000円ぐらい越してしまいます(それでも物価が安いので10,000円以内には収まるかと思いますが…)。
気候の面では似ている両国ですが、天災の面で若干タイが有利です。
詳細は、国連大学が公表したデータ「世界リスク指標:WRI(WorldRiskIndex)」をご覧ください。
タイは2011年に大洪水がありましたが、地震の危険度はそれほど高くはありません。
一方でフィリピンは、地震・洪水・台風の3つとも危険度がかなり高い地域です。
「天災のリスクをできる限り減らしたい」と考える方は、タイへの移住を検討するようにしましょう。
治安:タイがおすすめ
タイは、バンコクに限らず「チェンマイ」「プロンポン」「スクンビット」などの都市でも治安がいいため、世界的に見ても治安がいい国と言われています。
一方でフィリピンは、
- 世界の殺人発生率ランキング32位(タイは91位、マレーシアは115位、オーストラリアは171位、日本は193位)
- テロ発生件数18位(タイは32位)
というデータもありますし、スリや置き引きなどの犯罪も多いので注意が必要です。
クレジットカードのスキミング(不正利用)被害も多いため、最低でも2枚以上は用意しておくと良いでしょう。
ただしフィリピンに留学する場合は、全寮制&詰め込み学習で外出する機会がそもそもそんなにないので、危険性は低いです。
今や日本人が最も海外留学する国は、アメリカを抜いてフィリピンが1位なので、「留学したいけど治安が心配…」と恐れる必要はありません。
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セブ島留学ではなくマニラで過ごしたい場合は、「マカティ地区」というビジネス街エリアを中心に活動するとベターです。
ちなみに余談ですが、タイは治安がよく歓楽街も多いからか、タイ国民の半分以上が不倫を経験しているというデータがあります。
»参考:『ところ変われば不倫も変わる?世界の浮気・不倫ランキングTOP10』
治安が良いとはいえ、タイの歓楽街での行動は少し慎重になるよう心がけましょう。
医療やライフライン:タイがおすすめ
タイは、バンコク市内に地下鉄が張り巡らされており、だいたい5分おきには電車があります。まるで東京みたいですね。
また医療にも力を入れており、タイには日本語対応の病院も複数あるため、ライフライン系で不安になることはほぼありません。
一方フィリピンでは、まずセブ島には鉄道すらありません。マニラであっても地下鉄はなく、3本の都市鉄道があるだけです。
それゆえフィリピンは非常に車社会なので、渋滞や大気汚染が結構すごいです。
また、フィリピンはまだネットワークのインフラが少し遅れているため、Wi-fiの速度が遅くて不安定というデメリットもあります。
とは言え、東南アジアでもIT化はどんどん進んでおり、最近では配車からフードデリバリーまで何でも頼める「GRAB」というサービスが普及しつつあります。よって、不便を感じることはそれほどないでしょう。
まとめ:環境面を重視するならタイ、語学面を重視するならフィリピンがおすすめ!
最後に、本記事の内容をまとめます。
・「なるべくいい環境で生活したい」という方は、タイがおすすめ!
・「英語が話せる、英語を話したい」という方は、フィリピンがおすすめ!
タイに行くにしろフィリピンに行くにしろ、世界共通語である英語はできることに越したことはありません。
ぜひ海外移住前から、DMM英会話
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フィリピンのセブ島留学したい方は、【MeRISE留学(ミライズ)】
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