「将来、ITエンジニアとしてオーストラリアで働いてみたい」
「オーストラリア移住の魅力や注意点を詳しく知りたい」
上記のようにお考えではありませんか?
オーストラリアは、過ごしやすい気候と待遇の良い労働環境、また日本との距離が近い国であることから、移住先として非常に人気な移民大国の一つです。
特にITエンジニアの方であれば、海外移住を視野に入れている方は多いのではないでしょうか。
本記事では、自身も海外移住を検討している筆者が、
- オーストラリア移住の魅力や注意点
- ITエンジニアがオーストラリア移住するにあたって準備しておくべきこと
以上について、わかりやすくご紹介します。
※なるべく正確な情報を届けるよう努力しますが、ビザを定める「移民法」は想像以上に複雑なので、個別のケースに関する相談はオーストラリアのビザ専門の弁護士に相談するようにしてください。
オーストラリア移住の魅力や注意点まとめ
まずはオーストラリアに関する基本的な情報をまとめます。
ぜひオーストラリアに移住するかどうかの判断材料にしてください。
労働環境や年収・物価
オーストラリアは、世界で最も最低賃金が高く、またそれに比例して物価も高いことが広く知られています。
だいたい、最低賃金・物価・平均年収それぞれが日本の2倍ぐらいだとイメージすればOKです。
実際、コーラは600mlで3.50オーストラリアドル、日本円に換算すると約324円で売られています。
国名 | 1時間あたりの最低賃金 |
---|---|
オーストラリア | 15.21ドル |
イギリス | 12.41ドル ※年齢によって異なる |
ニュージーランド | 11.68ドル |
アイルランド | 11.41ドル |
カナダ | 9.39ドル~ ※地域によって異なる |
日本 | 7.50ドル |
※参考文献はこちら→オーストラリア・イギリス ・ニュージーランド ・アイルランド ・カナダ・日本
こんなに違うんですね!でも、どうしてここまで差が生まれるのでしょうか?
オーストラリアは、日本の約20倍の国土面積を持ちながら、人口は日本の約5分の1程度しかいません。だから人件費と輸送費が想像以上にかかるため、物価も最低賃金も高いんです。
広大な土地を持つオーストラリアだからこそ、一番稼げる職業は「採鉱業」と言われています。実際、平均年収は最も高いです。
順位 | 職業名 | 平均年収(オーストラリアドル) |
---|---|---|
1位 | 採鉱業 | AUD139,303 |
2位 | 金融・保険サービス | AUD97,235 |
3位 | 情報メディア・通信 | AUD96,652 |
4位 | 電気・ガス・水道・ゴミ処理サービス | AUD94,396 |
5位 | 専門・科学技術サービス | AUD92,482 |
6位 | 教育・養成 | AUD89,950 |
7位 | 公共行政・安全 | AUD85,202 |
8位 | ヘルスケア・社会援助 | AUD84,183 |
9位 | 運輸・郵政・倉庫業務 | AUD82,805 |
10位 | 建設 | AUD78,957 |
※『職業別オーストラリアの平均年収を公開。年収1,184万円は資源国ならではのあの職業』より参照
日本ではあまり年収の高くない、ヘルスケア産業や運送産業の年収が高いんですね。
人口が少なく国土が広くて移動が大変なオーストラリアならではの特徴ですね。そしてやはり、どの国であってもITエンジニア、つまり「情報メディア・通信業」の平均年収は高いです。
特にオーストラリアの場合、国土が非常に広いため都市と都市をつなぐネットワークエンジニアの需要が高いことが特徴の一つです。
逆にオーストラリアの平均年収(約AUD78,000・約730万円)を下回っているのは、日本と同様に「カフェ・レストランなどの飲食業」や「小売業」ですが、それぞれの平均年収が
- 飲食業:AUD56,113(約520万円)
- 小売業:AUD58,640(約544万円)
と、日本の平均年収433万円を大きく上回っていることからも、オーストラリアの年収の高さが伺えます。
年収が高いということは、労働環境はブラックなの?
オーストラリアの年収は世界的に見ても高い方なので「めちゃめちゃ働いている」と思いがちですが、労働環境は実はめちゃくちゃホワイトです。
基本残業はありませんし、有給休暇などの権利はみなさんバンバン使います。
オーストラリアには、アジア人からヨーロッパ人、インド人など多種多様な人種が集まってくるので、待遇を良くしないとすぐに辞めてしまうのが大きな要因の一つでしょう。
ただしその代わりに、日本のように「会社で社員を育てる」という考え方はほとんどなく、常に即戦力の人材が求められます。
移民が多いオーストラリアは、なおさら個々人の自主性を尊重する文化なので、日本人からすると少し「冷たい」と感じることもあるかもしれません。
また、日本のように残業する文化がないため、たとえば配管工事の最中でも時間が来たら「また今度続きやるので、ご安心ください!」みたいな感じで帰ってしまう業者の方も多いです。
「週末に何かが壊れたら、週明けまで待つのが当たり前」という文化ですので、くれぐれも日本の常識を持ち込まないよう注意しましょう。
また細かいことですが、オーストラリアでは歯科治療が国民健康保険Medicare(メディケア)の適用外となるため、歯の治療費が非常に高額となります。
保険に入っていないと、定期検診だけで平均215ドル(約18,000円)かかるので、個人保険に加入し治療費の5~8割を保険料でカバーすることが一般的です。
契約社員の方が年収が高い?
ITエンジニアがオーストラリアでフルタイム(正社員)で働く場合の年収相場は、だいたい以下の通りです。
- Junior software engineer: 400万円 ~ 700万円、
- Mid-level software engineer: 700万円 ~ 1,200万円
- Senior software engineer: 1,200万円 ~ 1,500万円
- CTO and Tech Lead:1,500万円 ~
※オーストラリアの正社員は、年に4週間の有給休暇、10日間のsick and carer’s leave(病気・介護休暇)を取得することができます。
一方、コントラクト(契約社員)だとフルタイムの場合に比べて1.3~1.5倍の年収がもらえることも、珍しくありません。日本とは全く異なりますね。
参考:『【現役エンジニアによる】海外でのエンジニアの年収とは【オーストラリア編】』
転職が当たり前で、かつ即戦力が求められるオーストラリアだからこその特徴と言えます。
オーストラリアの気候
オーストラリアは、
- 雨が少ない(1年のうち平均245日が晴天)
- 気温差が少なく、冬も日本に比べたら温暖
- プレートの上に国土がすべて乗っかっているため、地震が少ない(過去30年でマグニチュード6以上の地震が起きたのはたったの2回)
といったように、気候も安定していて自然災害も少ないため過ごしやすい地域です。
※ただしオーストラリアの南に位置するタスマニア諸島は、南極に近く山も多いため、冬(6~8月)は最低気温も1桁台にまで冷え込み雪がふることもあります。
しかし過ごしやすい気候だからこそ、オーストラリアには60種類以上の有毒動物が生息しており、特にカンガルーや毒蛇には注意が必要です。
参考:『オーストラリアで最も危険な動物は「カンガルー」人々に誤解されがちな“危険な生き物”』
また、オーストラリアは晴天が多いからこそ、紫外線の量が日本の約5倍であり、皮膚がん発症率が世界1位であることにも気をつけましょう。
オーストラリアの文化
オーストラリアは、1788年~1850年代までイギリスの植民地であり、それからも
- 戦後のヨーロッパからの移民
- 1970年代のベトナムからの移民
- その後の中国やインドからの移民
といったように、長くにわたって移民の歴史があり、今では人口の約25%を移民が占めています。(日本の移民の割合は1.2%~2.0%と推察されています。)
よって、オーストラリアは多文化の国の代表例であり、外国人に対してもフレンドリーに接する人が多いです。
もちろん日本人在住者も多いです。日本の外務省によると、オーストラリアに3ヶ月以上在留の在留邦人(日本国籍保有者)は、2018年時点で98,436人であり、 そのうち永住者は58,716人(59.6%)だそうです。参考:『日系オーストラリア人』
こちらは2017年のデータになりますが、日本人在住者の多い国ランキングで、オーストラリアはアメリカ・中国に次いで第3位です。
順位 | 国名 | 在住者 / 永住者 |
---|---|---|
1位 | アメリカ | 426,206人 / 永住者192,766人 |
2位 | 中国 | 124,162人 / 永住者3,067人 |
3位 | オーストラリア | 97,223人 / 永住者56,006人 |
4位 | タイ | 72,754人 / 永住者1,499人 |
5位 | カナダ | 70,025人 / 永住者43,791人 |
6位 | イギリス | 62,887人 / 永住者21,808人 |
7位 | ブラジル | 52,426人 / 永住者48,490人 |
8位 | ドイツ | 45,784人 / 永住者11,907人 |
9位 | フランス | 42,712人 / 永住者8,362人 |
10位 | 韓国 | 39,778人 / 永住者11,957人 |
2008年までは、イギリスの方が永住者が多かったのですが、2009年に逆転し、今ではアメリカの次に日本人永住者が多い国です。
ちなみに、シドニー・メルボルン・ブリスベン・ゴールドコーストの順で人数が多いです。
オーストラリアは日本人が多く、日本食レストランや日本人コミュニティもたくさんあるため、日本人が住みやすい国と言えます。
オーストラリアの都市
オーストラリアは、上記の画像のように主要都市が海沿いに集中しています。エンジニアとして移住するなら、この8都市の中から選ぶことをおすすめします。
オーストラリアの都市は、毎年行われている『世界で最も住みやすい都市ランキング』で常に上位に入っているため、日本だけではなく世界から評価されていることがわかりますね。
特にオーストラリア第2の都市である「メルボルン」は、2011年~2016年の6年連続で1位に選ばれています。
また、オーストラリアは治安のいい国としても知られており、2021年に行われた経済平和研究所による「平和な国ランキング」では、16位と評価されました。
これは「治安がいい」とよく称される日本とほぼ同等の順位です。ちなみに日本は12位でした。
参考:『Global Peace Index Map » The Most & Least Peaceful Countries』
また日本からオーストラリアの主要都市には、7~10時間程度のフライトで到着し、かつ日本との時差も0.5~1時間と非常に短いことも、人気の理由の一つです。(参考までに、日本とアメリカとの時差は約12時間・ヨーロッパは約6時間です。)
シドニー・メルボルン・ブリスベン・パース・ゴールドコースト・ケアンズの6都市には直行便が出ていましたが、コロナの影響で運行状況に変化があります。詳しくはご自身でお調べください。参考:『[2021年7月14日更新]オーストラリアへの直行便一覧』
ITエンジニアがオーストラリアに移住するために準備しておくべきこと6選
ここまで読んでみて、
オーストラリア移住を本気で目指したい!
そう思った方は、オーストラリアで永住権を取るための戦略を立てましょう。
一般的に、日本人がオーストラリアで永住権を取るためには
- 技術独立永住ビザ:オーストラリアが必要としている技術を身に付ける
- 一時的就労ビザ(TSSビザ):就労ビザから雇用主指名ビザに切り替える
- 結婚永住(配偶者・パートナービザ):地元の人と結婚する
これら3つの方法があります。
①②について、もう少し詳しく説明します。
<申請者に課せられる参加資格>
①ビザ申請時に45歳未満である
②規定以上の英語能力がある(IELTS6.0点以上)
③移民職業リスト(Skilled Occupations)に載っている技術者である(移民職業リスト)
④移民職業リストに載っている職種にて技術査定に合格している
⑤ポイントテストにて合格点を獲得する(2022年4月時点では65点以上)
<ポイントテストについて>
■年齢 (ビザ申請時点)
18-24歳 25点
25-32歳 30点
33-39歳 25点
40-44歳 15点
■英語力 (IELTSの試験又は同等)
IELTS6点 0点
IELTS7点 10点
IELTS8点 20点
■オーストラリア又は海外での職歴
※ビザ申請時に指名する職業に関連性があり、申請時より溯って10年以内の職歴年数から計算
※オーストラリア国内、海外での職歴両方を利用できますが、この項目で得られる最高点は20点です。
オーストラリア国内にて1年以上 5点
オーストラリア国内にて3年以上 10点
オーストラリア国内にて5年以上 15点
オーストラリア国内にて8年以上 20点
海外にて3年以上 5点
海外にて5年以上 10点
海外にて8年以上 15点
■学位点 (オーストラリア又は認定された海外の学位)
専門学校資格(ディプロマ、サーティフィケイト等) 10点
4年制大学の学士号及び修士号 15点
博士号 20点
■その他のボーナス点
オーストラリアでの就学暦 2年以上の就学経験(修士以上) 10点
オーストラリアでの就学暦 2年以上の就学経験 5点
地方都市での就学ボーナス 5点
指定言語ボーナス(NAATIのパラプロフェッショナルレベル以上の資格保持) 5点
プロフェッショナルイヤー(オーストラリアの大学を卒業した生徒のための職業訓練) 5点
■配偶者ボーナス点(いずれか1項目)
配偶者が申請資格を満たす場合 10点
配偶者が英語規定のみを満たす場合 5点
配偶者がオーストラリア国籍又は永住者である場合 10点
申請者が未婚の場合 10点
技術独立永住ビザは、年々取得が難しくなっているため、合格点65点ぴったりだと中々申請が通りません。
上記の条件を見る限り、「英語力」「年齢」「オーストラリアでの職歴」この3つが鍵を握るといえます。
短期就労ビザ「Short-Term stream」
有効期限:2年間
更新:1回のみ可能。
対象となる職業:短期技能職リスト(STSOL)が適用される。
英語能力:IELTS各科目(話す・聞く・書く・読む)で最低「4.5」以上かつ全体平均「5」以上のスコア。
中期就労ビザ「Medium-Term stream」
有効期限:4年間
更新:可能。3年後に永住権取得の可能性あり。
対象となる職業:より高度なスキルを持つ中長期技能職リスト(MLTSSL)が適用される。
英語能力:IELTSの各科目(話す・聞く・書く・読む)で最低「5」以上のスコア。
いずれのカテゴリーにおいても、次の条件が定められている
- 申請者は、特定の職種で2年以上の職務経験があること。
- 雇用主は、FTAの規定等で免除されない限り、労働力市場テスト(LMT)を実施すること。
- 雇用主は、一時滞在就労ビザ申請者の年収の閾額(2021年12月時点で5万3,900豪ドル)の給与支払いを順守すること。
- 雇用主は、オーストラリア国内の労働者に対して差別的な扱いをしていないことを証明する審査に合格すること。
- 雇用主は、オーストラリア国内の労働者の技能向上を目的とした基金「スキリング・オーストラリアンズ・ファンド」への拠出金(年間売上高が1,000万豪ドル以下の中小企業は年間1,200豪ドル、それ以外の企業は年間1,800豪ドル)を支払うこと。
参考:『外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用 | オーストラリア – オセアニア – 国・地域別に見る – ジェトロ』
TSSビザの中期を使って、就労ビザから雇用主指名ビザに切り替えて永住権を狙うのが、一番確率が高いと言えるでしょう。
TSSビザを狙う上でもっとも重要なのは、やはり「英語力」と「高度なスキルを要求される職業に就くこと」の2つです。
特に「482の就労ビザが取れること」「485の卒業生ビザが取れること」の2点を重視して職業を選びましょう。これらは先ほどから紹介している「Skilled occupation list」で検索すれば確認できます。
これらを総合して考えると、日本のITエンジニアが自力でオーストラリアの永住権を取るためには、
- 日本である程度実務経験を積み、TSSビザを狙う
- オーストラリアでIT留学をし、ワーホリや卒業生ビザを使って永住権を狙う
などの戦略が有効です。
ちなみに、技術独立永住ビザは申請するのに約33万円、TSSビザの中期を申請するのは約21万円かかります。
さて、これらの情報を踏まえた上で、オーストラリア移住を成功させるために必要な準備を、厳選して6つご紹介します。
IELTS6.0以上の英語力を身につける
TSSビザやワーホリビザを申請するだけなら、英語力はそこまで求められませんが、そこから永住権につなげていくためには、最低でもIELTS6.0以上はほしいところです。
IELTS6.0というスコアは、TOEICでは700点から800点程度、英検では準1級程度と言われています。
オーストラリアはバリバリの英語圏なので、生活でも仕事でも英語が必須です。
実際、エンジニア転職の面接であっても、たとえば「データ分析基盤の構築」などに関して英語でプレゼンする、という課題が課せられることもあります。
また、オーストラリアの専門学校の入学条件にも「IELTS5.5以上」と書かれているケースは多いです。
IELTSのスコアは、「1点上げるために1年語学学校に通う必要がある」と言われているぐらい中々伸びないので、海外移住を考えている人は日頃から英語だけはコツコツ勉強しておきましょう。
特にITエンジニアは、英語で書かれたドキュメントなどを読む機会が多いため、他職種より英語が身近な存在です。とにかく英語力が重要ですので、IELTS6.0と言わず、6.5~7.0を取るぐらいの意気込みで、勉強しておきましょう。
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ある程度の実務経験
オーストラリアやアメリカ、カナダなどの地域でITエンジニアとして活躍したい場合、最も重要となるのは「質のいい実務経験」です。
オーストラリアのエンジニア求人は、実務経験2年以上のものが大半のため、まずは未経験からでもエンジニア転職しやすい日本で2年間経験を積むのが最適です。
もちろん学生のうちから海外に行った人は別です。ただ大半の人にとっての王道ルートは、ある程度日本で実務経験を積んでからオーストラリアでIT系の学位や修士を取って就職することです。
オーストラリアに移住したからと言って、いきなりハイレベルな仕事を任せてもらえるわけではありません。焦らずじっくりとスキルを高めていきましょう。
資格や経験年数は必要?
日本は諸外国に比べて、資格信仰や年功序列の考え方は未だに強いです。
一方でオーストラリアは、資格や経験年数云々より「そのポジションの業務ができるかいなか」を重視します。
つまり、”どこの”会社で働いたかではなく、その会社で”何を”したかが求められるのです。
ITエンジニアは、医者や弁護士と違って、数ヶ月基礎をじっくり学べばあとは実務を通してスキルを高めていくことができる稀有な専門職です。なので、学歴や資格より実務経験を重要視しましょう。
ちなみにオーストラリアには、日系企業が2019年10月時点で787社しか存在していないため、「日本からの転勤を狙う」のはあまり現実的ではありません。
参考:『概況・基本統計 | オーストラリア – オセアニア – 国・地域別に見る – ジェトロ』
実務経験を積むには?
とはいえ、未経験の状態からITエンジニアとして良質な実務経験を積むのは、そう簡単な話ではありません。
そこで未経験の方には、「エンジニア転職特化型の転職エージェント」を使うことをおすすめします。
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ワーキングホリデービザの取得
18歳以上31歳未満であれば申請できて、1年間オーストラリアに住んで働くことができる魔法のビザ。それが「ワーキングホリデービザ(以下、ワーホリビザと省略します)」です。
日本は2022年4月時点で、26カ国とワーキングホリデー協定を結んでいますが、その中でも特にオーストラリアは
- 年間発給数は無制限!(イギリスは1,500人程度なので倍率が高い。カナダは6,500人程度)
- セカンドワーキングホリデー・サードワーキングホリデーを活用すれば、最大で3年間住める!
と、ワーホリビザを使うにはうってつけの国です。
- セカンドワーキングホリデー制度とは、オーストラリア政府指定の場所で88日間の就労を証明することで取得できる2年目のワーキングホリデーです。
- サードワーキングホリデー制度とは、そのセカンドワーキングホリデー期間中に同じくオーストラリア政府指定の場所で最低6ヶ月以上の働いたことを証明することで得られる3年目のワーキングホリデービザです。
さらに、かつてオーストラリアのワーホリビザは「同一雇用主のもとで働けるのは最長6ヶ月間/年間まで」という厳しい制約がついていましたが、コロナ禍における労働力の減少を踏まえ、少なくとも2022年末まではこの制度を撤廃すると公に発表されました。
学生ビザだと2週間で40時間しか働けないし、そういう意味でもワーホリビザはすごい魅力的ですね。
そうですね。日本でITエンジニアとしての経験を数年積んでいれば、ワーホリビザを使って就職することもできるでしょう。ただ、ワーホリビザはメリットだけではありません。
まず、ワーホリは意外とお金がかかります。以下の画像は、年間最大4ヶ月語学学校に通った場合の必要経費のシミュレーションです。
↑の画像では「150万円必要」と記載されていますが、そもそもワーホリビザで仕事が見つかるかどうかも定かではありません。
なぜなら、オーストラリアの企業としても、やはり1年で帰ってしまうかもしれないワーホリの人を雇用するより、現地大学やTAFE(州立の職業訓練専門学校)を卒業した人を雇用する方が、リスクが少ないからです。
さらにオーストラリアは、近年移民が増え続けていることを受け、永住権の獲得を厳しくしています。
ワーホリビザは、海外移住の足がかりとするには最適ですが、その後のプランを綿密に練ってから行動するようにしましょう。移民専門の弁護士に相談することをおすすめします。
ちなみに、2020年2月にカナダ人・アイルランド人といった一部の移民に対し、ワーホリビザの年齢制限が35歳に引き上げられていますが、日本人・韓国人などアジア人に対しては引き上げの話は出ていません。
現地の大学や専門学校に通うためのお金
先述の通り、自力で永住権を獲得するにはポイントを積み重ねることが重要であり、そのために最も確実で効果があるものは「オーストラリアで学歴を積むこと」でした。
■学位点 (オーストラリア又は認定された海外の学位)
専門学校資格(ディプロマ、サーティフィケイト等) 10点
4年制大学の学士号及び修士号 15点
博士号 20点
■その他のボーナス点
オーストラリアでの就学暦 2年以上の就学経験(修士以上) 10点
オーストラリアでの就学暦 2年以上の就学経験 5点
地方都市での就学ボーナス 5点
オーストラリアの大学で修士(Master)を取れば30~35点加算されるため特におすすめです。「そこまでは難しい…」という方であっても、TAFE(テイフ)という職業教育機関を使えば、15~20点加算が狙えます。
参考:『オーストラリア 専門留学 / TAFE(学生ビザ)』
参考:『TAFE(テイフ)留学しよう!留学の流れ・予算など徹底解説!』
今高校生の方であれば、オーストラリア国内の機関が発行しているIT大学ランキングで上位に入っている
などを狙うのがおすすめです。
一方、すでに社会人の方は、
などでSoftware DevelopmentもしくはComputer scienceの修士号を1.5~2年かけて取るか、もしくは
などの教育機関で、ディプロマなどの専門学校資格を取ることをおすすめします。
ちなみに1年間の学費は、大学院の場合は約180~200万円、専門教育機関の場合は約100万円です。日本で職歴を積みながらお金を500万円以上は貯めておくことをおすすめします。
またオーストラリアでITエンジニアになるには、IT系の学位を持っていることが重要であり、「どこの大学で学んだか」はあまり重要視されません。
とにかく重要なのは、「英語力」と「質のいい実務経験」の2つなので、それらを高められるようスピード感をもって行動していきましょう。
オーストラリアの求人情報の調査や理解
英語圏での就活は、日本での就活とは全く異なるため、特徴を押さえておく必要があります。
特に注意しておきたい点は、次の2つです。
- 履歴書や職務経歴書を盛るのは普通であること
- コーディングテストがある面接が多いこと
日本は独特の終身雇用という考え方があるので、経歴詐称は少ない(5.47%)ですが、転職大国であるアメリカなどでは経歴詐称が横行しています(19.22%)。オーストラリアもアメリカと似たような傾向があると言えますね。
参考:『海外の採用事情 経歴詐称が多い国・少ない国ランキング 日本は何位?』
もちろん経歴詐称はNGですが、たとえばC言語を1週間使った経験があるとしたら、その経験も履歴書や職務経歴書に積極的に書いたほうが良いです。
日本人は真面目で勤勉なので、日本での経験は海外でも必ず役に立ちます。海外で就職活動をするときは、詐称にならない程度に盛りまくって、面接のチャンスを可能な限り増やしましょう。
STEM系(Science, Technology, Engineering, Mathematics)の分野は需要が多く求人も多いので、100~300社ぐらい応募して就活の主導権を握りましょう。おすすめの求人サイトやSNSは以下の通りです。
- LinkedIn:英語圏の就職系SNSはLinkedIn一強です。
- SEEK:オーストラリアの最大手求人サイト
- Indeed
- CareerOne
- EthicalJobs
上記のサイトやSNSを使って、
- エンジニア求人の数(例:州や街によって人口と求人のバランスが違う)
- 求められるスキルの傾向(例:日本と違ってPHPよりPythonの求人が多い)
- 求められるレベルや経験年数(例:ほとんどの求人が2~3年の経験を求める)
- ビザの要件(例:永住権が必要、もしくは何も書いていないので可能性がある)
などを調べ、オーストラリアのエンジニアマーケットを理解しておきましょう。
もう一つの特徴である「コーディングテスト」の対策としては、まずはAtCoderなどの日本語で書かれた競技プログラミングサイトを使ってアルゴリズム力を鍛えてから、
などの英語で書かれた競技プログラミングサイトで腕を磨いておきましょう。
ETASを活用した現地調査
オーストラリアへの移住を希望するなら、事前に観光ビザ(ETAS)を使って現地の印象や住み心地を確かめることをおすすめします。
ETASを使えば、最大90日間ビザを取得せずに複数回オーストラリアを訪れることができます。電子申請なので数時間で承認され、有効期限は1年間です。参考:『ETASとは オーストラリア観光ビザ(電子渡航認証システム)について:ETAS Online Center』
そもそも「たまに海外生活をしてみたい」「ノマドワークをしてみたい」程度なら、永住権は必要ありません。
最強と言われる日本のパスポート、つまり観光ビザを存分に使い倒しましょう。
移住したい都市が決まった!気をつけることは?
ETASを使って「ここの都市が気に入った!ここに移住しよう」と思ったときに気をつけるべきことは、以下の2つです。
- その州の法律を予め調べておく
- 家具は現地で買う
たとえば、オーストラリアは子供に一人で留守番をさせてはいけないと法律で決まっています。オーストラリアではとにかく子どもを守る法律が厳しく定められているのです。
※定められている年齢は州によって異なります。
海外と日本では法律が全く異なるため、「え…共働きできないじゃん」みたいな状況にならないように、事前に現地の法律についてよく勉強しておきましょう。
また、海外移住をする際は、国際便は高くつくので家具はなるべく現地で買うようにしましょう。
ちなみに2022年2月21日より、新型コロナワクチン接種を完了した方はオーストラリアへ自由に渡航できるようになりました。ワクチン接種をしていない方は、従来どおり渡航規制の免除許可が必要です。詳しくはこちらのサイトをご覧ください。『COVID-19 and the border』
まとめ:オーストラリア移住を成功させるには、英語力と実務経験が重要!
オーストラリア移住を成功させるためには、とにかく「英語力」と「実務経験」の2つを伸ばしておく必要があります。
多くの人にとって障壁となるのは、やはり英語力です。ITエンジニアに転職すれば、実務経験は自然と積むことができますが、英語は意識して勉強しないと中々伸びません。
もし
- 「英語を伸ばしたいけど、どうやって伸ばしていいかわからない…」
- 「強制力がないと、どうも英語学習のモチベーションがわかない…」
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ITエンジニアとして良質な実務経験を積みたい方は、以下の3つのサービスもぜひご検討ください。
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コメント一覧 (1件)
日本で2年ほど実務経験のあるエンジニアである場合、オーストラリアの学位なしでエンジニアとして働くことは現実的に可能な環境でしょうか?
中期就労ビザ「Medium-Term stream」⇨3年後に永住権取得の可能性あり。 この流れで永住権を取れたら嬉しいと思っています。
お手数おかけ致しますが、ご回答の程をよろしくお願い致します。