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食塩水の問題とは?濃度の計算公式や連立方程式を用いた解き方を解説!【小学生も必見】

こんにちは、ウチダです。

今日は、小学生中学生共に苦手意識を感じやすい

「食塩水の問題」

について、主に濃度(のうど)を求める計算公式を解説していきたいと思います。

また、中学生になると「連立方程式」を用いる問題が増えてきますので、それについては記事の後半で取り扱いたいと思います。

食塩水の問題のパターン

まず「食塩水の問題」だけではどういう問題かサッパリわからないですよね。

ですので、最初にいろいろな問題パターンにふれておきましょう。

食塩水とは何か(重さを求める問題)

さっそく問題です。

問題. $100 (g)$の水に何グラムか食塩を完全に溶かしきったら、$120 (g)$の食塩水ができた。溶かした食塩の重さは何グラムか。

基本的な問題ですね。

答えは、$$120-100=20 (g)$$となりますね!

当たり前ですが、食塩水とは「食塩+水でできた水溶液(すいようえき)」のことを言います。

水溶液というのは、”水”に何かが”溶”けている”液”体のことですね。

図にするとわかりやすいでしょう。

↓↓↓

では次から、割合の考え方を使う食塩水の問題について見ていきます!

濃度から溶けている食塩を求める問題

まずは問題です。

問題. $6$ (%) の食塩水が $150 (g)$ ある。この食塩水に含まれている食塩の重さは何グラムか。

水溶液では割合という言葉ではなく、濃度という言葉を使いますが、意味合いとしてはほぼ同じだと考えてもらっていいでしょう。

一応説明しておくと、濃度の定義は「溶液中の溶質の割合」となります。

今回の場合、「溶液…食塩水、溶質…食塩」ですね^^
※今回で言う”水”のように、溶質を溶かしている液体のことを「溶媒(ようばい)」と言います。

さて、これらの知識を活用してこの問題を読み解いていくと、つまり食塩水全体に占める食塩の割合は $6$ (%) である、ということになります。

$6$ (%) というのは、全体を $100$ にしたときの $6$ を表します。

よって計算式は$$150×\frac{6}{100}=9 (g)$$となります。

この結果をふまえると、水 $141 (g)$ に食塩 $9 (g)$ を加えてできた食塩水についての問題だったんですね!

濃度の計算なしにこれを求めるのは難しいことがわかりましたね!

濃度を求める問題

先ほどの問題では、濃度から食塩の重さを求めました。

では、その逆を求める問題を解いてみましょう。

問題. 水 $161 (g)$ に食塩 $14(g)$ を加えて食塩水を作った。この食塩水の濃度 (%) を求めよ。

もう一度確認すると、濃度の定義は「溶液中の溶質の割合」でした。

よって、まず食塩水の重さを求めると、$$161+14=175 (g)$$です。

食塩の重さは $14 (g)$ なので、$$\frac{14}{175}=\frac{2×7}{25×7}=\frac{2}{25}$$

と計算できます。

しかし、濃度の単位は「%(パーセント)」でした。

パーセントというのは、全体を $100$ としなければいけないので、今求めた割合に $100$ をかけてあげます。

すると、$$\frac{2}{25}×100=8 (\%)$$となり、したがって濃度は $8$(%) であることがわかりました。

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ここまでで食塩水の問題を $3$ つ解いてきましたので、一度重要な公式をまとめたいと思います。

【重要】食塩水の濃度の計算公式

今までの問題でも使ってきましたが、ここで一度まとめておきます。

【食塩水の濃度の計算公式】
$$濃度(\%)=\frac{溶質の質量(g)}{溶液の質量(g)}×100$$

また、これは中学一年生の理科の授業で習いますが、濃度にもいろいろ種類があって、これは質量からパーセント濃度を求めているので、「質量パーセント濃度」と呼ぶこともあります。

食塩水の問題は、基本この公式を軸に考えていくことになりますので、今までの問題と照らし合わせながら、ぜひ押さえておきましょう!

食塩水の問題を面積図で【中学受験】

この章では応用問題を $2$ 問、小学算数までの知識で解いていきましょう。

問題. $12 (g)$ の食塩をすべて使って、濃度が $6$ (%) の食塩水を作りたい。水を何グラム使えばよいか。

今回は、水の重さを聞かれています。

しかし、いきなり水の重さを求めるのは難しいです。

そういうときに求めるべきなのは、「食塩水の重さ」です。

目次1-1の図でもお伝えした通り、$$食塩水の重さ=食塩の重さ+水の重さ$$なので、これがわかれば水の重さも自然とわかります。

ここで、求める食塩水の重さを $□ (g)$ としましょう。

そうした場合、問題文の条件から、濃度が $6$ (%) であることと、食塩が $12 (g)$ であることから、$$□×\frac{6}{100}=12$$が成り立つことがわかります。

よって、

\begin{align}□&=12÷\frac{6}{100}\\&=12×\frac{100}{6}\\&=200\end{align}

となり、食塩水の重さが $200 (g)$ であることがわかりました。

さて、今回求めるものは「水の重さ」ですので、ここから食塩の重さを引いて、$$200-12=188 (g)$$

したがって、水を $188 (g)$ 使えばよいことがわかりました。

分数の割り算に関する記事はこちらから!!

⇒⇒⇒分数の足し算引き算掛け算割り算のやり方まとめ!ポイントは比の考え方とうまく結びつけること!

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これまでの問題の考え方とは違って、逆算するように考えなければいけないので、難しいですよね。

こういう考え方のことを「逆思考」と言います。大人が得意とする合理的な思考法と似ていますので、子供に教える際はなるべく感覚に落とし込む必要があります。

さて、もう一問解きましょう。

問題. $8$ (%) の食塩水 $300 (g)$ に、$20$ (%) の食塩水をいくらか混ぜたところ、$12$ (%) の食塩水ができた。混ぜるのに使った $20$ (%) の食塩水は何グラムか。

ここまでくると中学生レベルではあるのですが、中学受験をされる方はこういう問題も解く必要があるかと思います。

ここで、重要になってくるのが、面積図を用いた考え方です。

↓↓↓

この図では濃度を小数表示しています。

つまり、$100$ (%) を $1$ と表す、ということですね。

すると、「食塩水の重さ×濃度=食塩の重さ」の式が成り立つので、面積が食塩の重さになります。

下の図は、$20$ (%) の食塩水の重さを $□ (g)$ として、今の状況を図にしたものです。

また、食塩の重さは変わらないはずなので、この $2$ つの図形の面積が等しいという条件式が立てられます。

中学校になると便利な”方程式”という武器が与えられるのですが、このように面積図で考えることによって、方程式を使わなくても解けます。

肝心(かんじん)の解き方は下の図をご覧ください。

図を重ねてみると、多くの部分が共通しています。

つまり、重なっている部分の面積は考える必要はなく、重なっていない部分の面積が等しくなれば良いのです。

ここで、長方形の性質を用いて、図のようにわかる長さを求めていくと、$$ア=300×0.04=12$$$$イ=□×0.08$$となり、よって$$12=□×0.08$$が成り立ちます。

したがって、

\begin{align}□&=12÷0.08\\&=12÷\frac{8}{100}\\&=12×\frac{100}{8}\\&=150 (g)\end{align}

であるから、加える食塩水の重さは $150 (g)$ であることがわかりました。

面積図の使い方は、中学受験でよく出てくる「つるかめ算」に関する記事でも解説しています。

⇒参考.「つるかめ算の解き方を方程式や面積図を使ってわかりやすく解説!【中学受験】【練習問題アリ】

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食塩水の問題を方程式で【中学数学】

面積図を用いた解法も面白いですね!

面白いは面白いのですが、現実に問題を解く場合、やはり方程式を用いた方が計算がシステマチックにできて速いです。

ということで、この章ではまず一次方程式を用いる問題、次に連立方程式を用いる問題について見ていきましょう。

一次方程式を用いる問題

さっそく問題にまいりましょう。

問題. $8$ (%) の食塩水 $300 (g)$ に、$20$ (%) の食塩水をいくらか混ぜたところ、$12$ (%) の食塩水ができた。混ぜるのに使った $20$ (%) の食塩水は何グラムか。

お気づきでしょうか。

そうです、これは先ほど面積図を用いて解いた問題と全く同じです!

つまり、この問題は本来一次方程式を用いて解くものとされているので、中学一年生で習う範囲である、ということですね。

ではこの問題を、方程式を用いて解いてみましょう。

【解答】

使う $20$ (%) の食塩水を $x (g)$ とすると、$$300×0.08+x×0.20=(300+x)×0.12$$

が成り立つ。

よって、両辺を $100$ 倍すると、$$2400+20x=12×(300+x)$$

右辺を計算すると、$$2400+20x=3600+12x$$

移項して整理すると、$$8x=1200$$

つまり、$$x=1200÷8=150$$

したがって、使う $20$ (%) の食塩水の重さは $150 (g)$ である。

(解答終了)

食塩の重さで条件式を立てることに変わりはないので、最初の立式自体は先ほどと同じようになります。

$□$ が $x$ に変わっているだけです。

その後の式変形が、やっぱり方程式を用いると楽ですね^^

連立方程式を用いる問題

最後は連立方程式を用いる問題です。

問題. $6$ (%) の食塩水と $12$ (%) の食塩水を混ぜて、$10$ (%) の食塩水を $900 (g)$ 作りたい。それぞれ何グラムずつ混ぜ合わせればよいか。

この問題も、つるかめ算を解くようにして解けば、連立方程式を用いることなく解答できるのですが、やはり連立方程式が大変便利です。

今回の問題の場合、それぞれの食塩水の重さを $x (g)$、$y (g)$ とおけばよいので、わかりやすいですね。

では解答の方に移りましょう。

【解答】

$6$ (%) の食塩水の重さを $x (g)$、$12$ (%) の食塩水の重さを $y (g)$ とすると、食塩水の重さが変わらないことにより、$$x+y=900 ……①$$が成り立つ。

また、食塩の重さも変わらないので、$$\frac{6}{100}x+\frac{12}{100}y=900×\frac{10}{100}$$

両辺を $100$ 倍して、$$6x+12y=9000 ……②$$が成り立つ。

①、②の連立方程式を解いて、$$x=300,y=600$$

したがって、$6$ (%) の食塩水は $300 (g)$、$12$ (%) の食塩水は $600 (g)$ 混ぜ合わせればよい。

(解答終了)

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条件式を立てるポイントは、ここでも「食塩の重さ(②)」です。

それに加えて、「食塩水の重さ(①)」の条件式を立てることで、連立方程式を解くことができます。

連立方程式に関する詳しい解説はこちらから!!

↓↓↓

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食塩水の問題に関するまとめ

食塩水の問題は、ほとんどの場合「濃度」が絡(から)むので、苦手意識を持つ生徒が多いです。

そこでポイントとなってくるのが

  • 食塩水の重さ=水の重さ+食塩の重さ
  • 食塩の重さは、食塩水を混ぜ合わせても変化しない

以上の $2$ 点です。

この記事で扱ったように、割合の知識と結び付ける良い問題がたくさんあります。

また、食塩水については理科の授業でも習います。

数学と理科が関連している良い題材なので、ぜひ問題演習を積み重ねてほしいと思います♪

以上、ウチダでした。
それでは皆さん、よい数学Lifeを!!

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