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中点連結定理とは?逆の証明や平行四辺形の問題もわかりやすく解説!

2020 4/04
中点連結定理とは?逆の証明や平行四辺形の問題もわかりやすく解説!

こんにちは、ウチダショウマです。

今日は、中学3年生で習う

「中点連結定理」

について、まずはその証明を与え、次によく出る問題3を解き、最後に中点連結定理の応用を考えます。

特に「中点連結定理と平行四辺形には深い結びつきがある」ことを押さえていただきたく思います。

目次

中点連結定理とは

まずは定理の紹介です。

三角形の $2$ 辺の中点を結んだ線分 $MN$ が

  • 底辺と平行
  • 底辺の半分の長さ

以上 $2$ つの条件を満たす、という定理です。

ただこれ…

「三角形の相似」を学習してきた貴方であれば、恐れることは何もありません。

だって…単なる相似比が $1:2$ のピラミッド型の図形ですよね!

ちなみに、ピラミッド型については「相似条件とは?三角形の相似条件はなぜ3つなの?【証明問題アリ】」の記事で詳しく解説してます。

さて、証明するまでもないかもしれませんが、一応証明を与えておきましょう。
※飛ばしたい方は目次2「中点連結定理を用いる問題3選」から読み進めて下さい。

中点連結定理とその逆の証明

【証明】

$△AMN$ と $△ABC$ において、

$∠A$ は共通より、$$∠MAN=∠BAC ……①$$

点 $M$ は辺 $AB$ の中点より、$$AM:AB=1:2 ……②$$

点 $N$ は辺 $AC$ の中点より、$$AN:AC=1:2 ……③$$

①~③より、2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しいので、$$△AMN ∽ △ABC$$

相似な図形の対応する角は等しいから、$$∠AMN=∠ABC$$

よって、同位角が等しいので、$$MN // BC$$

また、相似な図形の対応する辺の比はすべて等しいから、$$MN:BC=1:2$$

よって $2MN=BC$ より、$$MN=\frac{1}{2}BC$$

(証明終了)

さて、中点連結定理はその逆も成り立ちます。

つまり、

  • $MN // BC ……①$
  • $MN=\frac{1}{2}BC ……②$

を満たすとき、点 $M$、$N$ は各辺の中点である、が成立します。

この証明は至って簡単。

なぜなら、①の条件からすぐに $△AMN ∽ △ABC$ がわかり、また②の条件から相似比が $1:2$ がわかるからです。

また、これは「平行線と線分の比の問題・3通りの証明・定理の逆の証明を解説!」の記事で解説している”三角形と比の定理”の特殊な場合とも言えます。

<補足>

ということは…

もちろん台形においても中点連結定理は成り立ちます。

直線 $AN$ と直線 $BC$ の交点を $L$ とすると、1組の辺とその両端の角が等しいので、$$△AND ≡ △LNC$$が示せます。

ここから $AN=NL$ がわかり、$△ABL$ に対して中点連結定理を用いれば

  • $MN // BC$
  • $MN=\frac{1}{2}BL$

以上 $2$ つが示せます。
※ $MN=\frac{1}{2}BC$ ではないことに注意してください。

また、$2$ つ目の結果は、$BL=BC+CL$ かつ $CL=AD$ であることから、

$$MN=\frac{1}{2}(AD+BC)$$

つまり、「上底と下底を足して $2$ で割った値」となります。

ここら辺の話は、何を前提として扱っているかわかりづらいことが多いです。

今回の場合「四角形 $ABCD$ が台形である」ことを用いているので、$$AD // BC$$は仮定であることに気を付けましょう。

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中点連結定理を用いる問題3選

中点連結定理って、言ってしまえば「平行線と線分の比の定理の特殊な場合」なので、そこまで重要そうには見えないと思います。

しかし、中点連結定理を用いる問題を解いたり、応用例を知ったりすることで、すぐにその考えを改めることができるでしょう…!

この章では、よく問われやすい

  • 台形の辺の長さを求める問題
  • $3$ 等分された図形の問題
  • 平行四辺形であることの証明問題

この $3$ つについて、一緒に考えていきます。

台形の辺の長さを求める問題

問題. 下の図のような、$AD // BC$ の台形 $ABCD$ がある。点 $M$、$N$ が辺 $AB$、$CD$ の中点であるとき、線分 $MN$ の長さを求めよ。

予備知識なしで解こうとしたら、補助線を書いたり色々と面倒ですが、「台形における中点連結定理」を知っているだけであっさりと解くことができてしまいます。

【解答】

台形における中点連結定理より、$$MN=\frac{1}{2}(7+13)$$

よって、$$MN=10 (cm)$$

(解答終了)

こう見ると、$$7(上辺) → 10(真ん中) → 13(下辺)$$

というふうに、$3$ ずつ等間隔に増えていることがわかりますね^^

直感とも一致したかと思います。

3等分された図形の問題

問題. 下の図で、点 $D$、$E$ は辺 $AC$ を $3$ 等分している。また点 $F$ は辺 $BC$ の中点である。$FE=8 (cm)$ のとき、線分 $BG$ の長さを求めよ。

$3$ 等分が出てくるので、一見して「中点連結定理は関係ないのでは…?」と思いがちです。

しかし、図をよ~く見て下さい。

中点連結定理が使えそうな図形が、なんと $2$ つも隠れています!

【解答】

まず、$△CEF$ と $△CDB$ について見てみると…

中点連結定理が使えるので、$$BD=2×FE=16 (cm) ……①$$

また、$FE // BC$ もわかるので、今度は $△AGD$ と $△AFE$ について見てみると…

$FE // GD$ より、$△AGD ∽ △AFE$ が言えて、$$AD:DE=1:1$$より相似比が $1:1$ とわかるので、中点連結定理が使える。

よって、$$GD=\frac{1}{2}FE=4 (cm) ……②$$

したがって、①、②より、

\begin{align}BG&=BD-GD\\&=16-4\\&=12 (cm)\end{align}

(解答終了)

二つ目の相似な図形$$△AGD ∽ △AFE$$に気づけるかがカギですね。

また、この問題では $FE:BD=1:2=2:4$  かつ $FE:GD=2:1$ であったことから、$$BD:GD=4:1$$がわかります。

また、ここから

\begin{align}BG:GD&=(BD-GD):GD\\&=(4-1):1\\&=3:1\end{align}

もわかりますね。

平行四辺形であることの証明問題

問題. 四角形 $ABCD$ の各辺の中点をそれぞれ $E$、$F$、$G$、$H$ とする。このとき、四角形 $EFGH$ は平行四辺形になることを示せ。

さあ、これは面白いですね!!

ちなみに、四角形 $ABCD$ はどんな四角形でも構いません。

中点連結定理を語るうえで、絶対に欠かすことのできないこの問題。

一体どうやって証明していけばいいでしょうか。

少し考えてみてから解答をご覧ください。

↓↓↓

【解答】

対角線 $BD$ を引いてみる。

すると、$△AEH$ と $△ABD$、$△CFG$ と $△CBD$ で中点連結定理が使える。

よって、$$EH // FG かつ EH=FG$$より、1組の対辺が平行であり、かつその長さが等しい

つまり、四角形 $EFGH$ は平行四辺形である。

(証明終了)

平行四辺形になるための条件 $5$ つについては「平行四辺形の定義から性質と条件をわかりやすく証明!特に対角線の性質を抑えよう」の記事にて詳しく解説しております。

以上、中点連結定理を用いる代表的な問題を解いてきました。

ここからは、$3$ 問目「四角形 $EFGH$ が平行四辺形になる」という事実に対して、もっと深く考察していきましょう。

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中点を結んで平行四辺形を作ろう!

先ほど、「どんな四角形でも各辺の中点を結べば平行四辺形になる」と言いました。

では、以下のような図形でも、それは成り立つでしょうか。

このような四角形のことを「凹四角形(おうしかっけい)」と言い、「ブーメラン型四角形」の愛称で人々に親しまれています。

さて、この四角形の各辺の中点を取って、結んでみると…

四角形 $EFGH$ はちゃんと平行四辺形になりましたね^^

これでお終いにせず、条件を変えていろいろ実験してみましょう。

たとえば

  • 中点ではなく $2:1$ の内分点を取ってみる
  • 立体でやってみる

など様々ありますが、今回は「三角錐(さんかくすい)」でやってみます。

ここで三角錐を例に挙げたのには理由があります。

なぜなら、四角形とのある共通点が存在するからです。

それは…

↓↓↓

そう、「頂点の数が $4$ つであること」です。

ただ、辺の数は違うので、四角形において作れなかった辺 $AC$、$BD$ の中点は取っていません。
※四角形において、線分 $AC$、$BD$ は対角線ですね。

これで条件は同じですね。

こういうふうに、いろいろ実験してみると新たな発見が生まれるので楽しいです。

頑張れば夏休みの自由研究課題になるかもしれませんね。

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中点連結定理の応用例

最後に、「高校数学における中点連結定理の利用」について見ていきます。

高校になると、三角形の五心

「外心・内心・重心・垂心・傍心(ぼうしん)」

を学習します。

この中の $2$ つの心

  • 重心(じゅうしん)
  • 垂心(すいしん)

の存在性の証明に、中点連結定理を使うのです。

【重心について】

三角形の重心とは、「 $3$ つの中線の交点」です。

ここで中線とは、「各頂点から対辺の中点を結んだ線分」のことを指します。

ここで“中点”という言葉が出てくるので、なんとなく中点連結定理を使いそうですよね。

また、「重心は各中線を $2:1$ に内分する」という超重要な性質があります。

これについても、中点連結定理を用いることでいとも簡単に証明ができてしまいます。

【垂心について】

垂心の存在性の証明は少し変わっていて、「外心が存在すること」を利用します。

この図のように、$△ABC$ の各辺の中点をそれぞれ $P$、$Q$、$R$ とし、

$$△PQRの垂心 = △ABCの外心$$

になることを示します。

このとき、点 $P$、$Q$、$R$ が“中点”であることから、中点連結定理が使えるのです。

詳しくは

の記事で解説しておりますので、興味のある方はぜひご覧ください。

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中点連結定理に関するまとめ

中点とは、$1:1$ の内分点であるとも言えるので、図形の問題でさりげなく出てきます。

数学において「具象化と抽象化」これらは切り離せない関係にあります。

今回学んだ中点連結定理は、まさしく“具象化(ぐしょうか)”に当たります。

なので、これから図形を学ぶ上で、“中点”という言葉が出てきたら、連想ゲームのように

\begin{align}【具体的】中点連結定理 → 平行線と線分の比の定理 → 三角形の相似【抽象的】\end{align}

※横にスクロールできます。

と、具体と抽象の間を行ったり来たりするクセを付けていきましょう♪

以上、ウチダショウマでした。
それでは皆さん、よい数学Lifeを!!

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