こんにちは、ウチダです。
すべてのデータを使って分析するのか、それともある一定数のデータから分析するのか。
この違いが「全数調査と標本調査」の違いそのものです。
[ふきだし set=”悩む男性”]全数調査と標本調査の、それぞれのメリットデメリットって何だろう…?[/ふきだし]
よって本記事では、全数調査と標本調査のそれぞれの特徴(メリット・デメリット)について、
- 東北大学理学部数学科卒業
- 教員採用試験に1発合格 → 高校教諭経験アリ
の僕がわかりやすく解説します。
全数調査と標本調査の違いとは?【サンプル数がポイントです】
冒頭でも述べた通り、
- 全数調査 … 集団のすべてについて調べること。
- 標本調査 … 集団の一部について調べ、そこから全体を推測すること。
こういう違いがあります。
[ふきだし set=”考える女性”]全数調査からわかることは「事実」であるのに対し、標本調査からわかることは「推測」でしかないんですね![/ふきだし]
[ふきだし set=”ウチダ”]素晴らしい着眼点です。こうして見ると全数調査の方が良さそうに思えますが、一概にそうとは言えないんですね~。[/ふきだし]
ここからは、全数調査と標本調査のメリット・デメリットを、
という具体例を通して、わかりやすく解説していきます。
全数調査の特徴
まず全数調査のメリット・デメリットです。
こちらは非常にわかりやすく
- 確実な情報が手に入る。(メリット)
- お金と時間がかかる。(デメリット)
です。順に解説していきます。
確実な情報が手に入る(メリット)
もちろんですが、集団すべてに対して調査を行えば、その情報が嘘ではない限り正しいです。
よって、全数調査で得られた結果は、確実なものでしかありません。
人々はこれを「事実」と呼びます。
お金と時間がかかる(デメリット)
ただ、当たり前ですが、お金はめっっっっっっっっっっっちゃかかります。
そんなん当然だよって感じですけど、お金はとても大事です。
ですから、日本国民全員の意見を取り入れる必要がある「国勢調査」などは、お金と時間をかけて大掛かりな全数調査を行いますが、そうでもなければ全数調査を行う意味は薄いです。
標本調査の特徴
さて、では次に「標本調査」の特徴です。
少し専門用語があるので理解しづらいですが、メリット・デメリットは直感的にわかりやすいかと思います。
- お金がそれほどかからないため現実的である。(メリット)
- あくまで推測である。(デメリット)
これも順に解説していきます。
お金がそれほどかからないから現実的(メリット)
標本をとる元の集団のことを「母集団(ぼしゅうだん)」、標本のことを別名「サンプル」とも言います。
単純ですが、標本調査であれば大幅なコストカットができるため、非常に楽であり現実的です。
[ふきだし set=”ウチダ”]ちなみにテレビの視聴率は、関東 $900$ 世帯、関西と名古屋はそれぞれ $600$ 世帯、…と、全国計 $27$ 区に分けて計測しているらしいです。意外と少ないですね。[/ふきだし]
あくまで推測である。(デメリット)
全数調査で得られた結果は「事実」であるのに対し、標本調査で得られた結果はあくまで「推測」です。
つまり、「絶対正しい!」と言い切れない危うさが常に存在します。
[ふきだし set=”ウチダ”]考えづらいことですが、$1$ 万世帯しか調査していなければ、残り $4999$ 万世帯すべてが紅白歌合戦を見ていない、という可能性だってゼロではないのです。[/ふきだし]
よって、たとえばテレビの視聴率であれば
- 世帯の年齢
- 世帯の家族構成
- 地域ごとの特色
などなど、いろんな要素を考慮してデータを分析する必要がある、ということになります。
中学高校ではしっかりとは習わないので、これ以上詳しく知りたい方は大学で統計学をしっかりと学びましょう。
「統計学とは~」(準備中)
全数調査と標本調査に関するまとめ
本記事の要点をまとめます。
- サンプル数の違い、それだけです。
- 全数調査は現実的ではありません(学校内の調査などはこれが一般的ではありますが)。
- 標本調査が一般的です。(調査の信頼度を担保するために色々勉強する必要がありますね)。
標本調査は奥が深いので、中学・高校・大学の統計学でしっかり学んでいきましょうね~!
数学Ⅰ「データの分析」の全 $18$ 記事をまとめた記事を作りました。よろしければこちらからどうぞ。
おわりです。
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コメント一覧 (2件)
とってもわかりやすかったです❤❤❤❤❤❤❤❤❤
ありがとうございます!!