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内心とは?三角形の内心の求め方や比の使い方・性質の証明・位置ベクトルをわかりやすく解説!

こんにちは、ウチダです。

今日は数学A「図形の性質」で習う

「三角形の内心」

について、性質の証明や基本的な使い方(角の二等分線と比)、座標の求め方や位置ベクトル表示などをわかりやすく解説していきたいと思います。

外心に関する記事と内容がかなり似ているため、こちらの記事もご覧いただけると理解がより深まるかと思います♪

↓↓↓

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目次

内心とは

なぜ”内心”なのか、いきなり説明することは困難です。

まずは、その疑問を一旦頭の片隅において、以下の事実を考えていきましょう。

↓↓↓

【衝撃の事実】
$3$ つの内角の二等分線は $1$ 点で交わる!!

「どこが”衝撃”なのか」については、外心の記事で解説しています。

簡単に言うと「 $3$ 本の直線が一点で交わることは珍しいから」です。

これは適当に $3$ 本直線を書くだけで確認できますね。

また、外心は「垂直二等分線の交点」でした。

それに対して内心は「角の二等分線の交点」です。

ここの違いは非常に大きいです。

しかし、これをただ覚えようとすれば、ごっちゃになってしまうのは当然です。

ここで重要になってくるのは、やはり“性質”を考えることです。

つまり、中学生の時に学んだ「角の二等分線」について成り立つ性質が活きてくるのですね^^

ですので、ぜひ「角の二等分線について成り立つ性質って、どんなものがあったっけ…」と思い出しながら、読み進めていってください♪

3つの内角の二等分線が一点で交わることの証明

今回も外心のときと同様に、「  $2$ つの内角の二等分線の交点を、 $3$ 本目も通る」ことを示していきます。

【証明】

角 B、C の二等分線を書き、角 A の二等分線がその交点 I を通ることを示す。

角の二等分線の性質より、∠B の二等分線から、$$ID=IF ……①$$

また、∠C の二等分線から、$$ID=IE ……②$$

①、②より、$$IE=IF$$

したがって、角の二等分線の性質より、点 I は ∠A の二等分線上の点でもあることがわかった。

(証明終了)

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使える条件が「角の二等分線であること」のみなので、必然的にこのような証明になります。

ちなみに、この証明で用いた「角の二等分線の性質」とは、以下の性質のことです。

【角の二等分線の性質】
∠AOB の二等分線を ℓ とする。
このとき、
\begin{align}「点 P が ℓ 上に存在する」⇔「点 P から 直線 OA,OB までの距離が等しい」\end{align}

※この同値関係は横にスクロールできます。
が成り立つ。

この性質は三角形の合同を考えることで理解できるかと思います。

↓↓↓

また、この性質は角の二等分線の作図を考える際にも必要な知識となります。

⇒⇒⇒角の二等分線と比の定理とは?作図方法(書き方)や性質の証明を解説!【外角の問題アリ】

内心の性質~なぜ”内心”なのか~

さて、$3$ つの内角の二等分線が $1$ 点で交わることは証明できましたね。

ここで、外心の時は「原点」を意味する「Origin」の頭文字を取って、交点 O としました。

内心は外心と区別するために、交点 I としています。

では「なぜ I とするのか」その理由について考えていきましょう。

さっそく、以下の図をご覧ください。

↓↓↓

先ほどの証明で判明した事実

$$ID=IE=IF$$

この性質を利用すると、以下のような図形を描くことができます。

↓↓↓

内側に接している円なので”内接円”と呼びます。

「なぜ接するか」については、円の接線と接点を通る半径は垂直に交わるからですね。

⇒参考.(後日書きます。)

つまり、交点 I は内接円の中心となるから、”内心”と表現するわけです。

また、内心は英語で「Inner center」なので、その頭文字を取って交点 I とするのが一般的です。

内心は外心とは違って、必ず三角形の内部に存在します。

いろんな三角形を書いて確認してみても面白いですね^^

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<補足>傍心の存在の証明

三角形の五心の中では、一番重要度が低いのが「傍心(ぼうしん)」だと考えられます。

なぜならば、傍心だけ他の $4$ 心と大きく異なる要素があるからです。

【傍心について】
$1$ つの内角の二等分線と他の $2$ つの外角の二等分線は $1$ 点で交わる。
また、この交点を「傍心(ぼうしん)」と呼ぶ。

文章だけではわかりづらいかと思いますので、図をご覧ください。

↓↓↓

この図からわかることは、「傍心は必ず三角形の外部に $3$ つ存在する」ということです。

また、青の円を「傍接円(ぼうせつえん)」と呼び、三角形の $2$ 辺の延長線上と他の $1$ 辺に内接します。

緑とオレンジについても同様のことが言えますが、図が見にくくなるため省略しました。

傍心の存在の証明は、ほぼ内心の存在の証明と同様です。

だって、使える条件が「角の二等分線のみ」ですもんね^^

内心と傍心に共通することはもちろん「角の二等分線を利用する」ということです。

よって、内心について成り立つ性質は基本的に傍心についても成り立ちます。

以上のように、傍心は $3$ つある時点で他の四心とは一風変わっていますし、傍心の問題で使う知識は内心の問題と同じであることがほとんどです。

だから重要度が一番低いのですね。

また、これは雑学ですが、「傍心以外の四心が一致すること」と「正三角形であること」は必要十分条件です。

こういう面白い性質が、傍心以外の四心には存在します。
※この詳しい解説は、記事の最後に紹介してあります「重心」の記事にて掲載しています。

内心の性質を用いた応用問題5選

傍心に関する問題は扱いません。

先ほども説明した通り、内心に関する問題がある程度解ければ、傍心に関する問題を解くスキルが自然と身に付くからです。

したがって、ここからは内心の性質を用いた応用問題について見ていきましょう。

具体的には、

  • 角度を求める問題
  • 辺の長さを求める問題
  • 三角形の面積に関する問題
  • 座標を求める問題(数学Ⅱ)
  • 位置ベクトルを求める問題(数学B)

この $5$ つについて、順に考えていきましょう♪

角度を求める問題

まずは外心と同様、一番基本的な「角度」を求める問題です。

↓↓↓

問題. 点 I が △ABC の内心であるとき、角度 $α$ を求めよ。

角度を求める問題の中では、少しひねりのある問題となっております。

ノーヒントで解答に移りたいと思います。

【解答】

点 I が △ABC の内心であることと、△ABC の内角の和が $180°$ であることから、$$2●+2▲+50°=180°$$が成り立つ。

よって、式を変形して、$$●+▲=65°$$

したがって、△IBC の内角の和が $180°$ であることから、

\begin{align}α&=180°-(●+▲)\\&=180°-65°\\&=115°\end{align}

(解答終了)

この問題の面白いところは、「●と▲の和しか定まらない」点です。

つまり、「●,▲それぞれの角度は求めることができない」ということです。

三角形が一意に定まらなくても、∠BIC は一意に定まることもあるのですね~^^

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辺の長さを求める問題

ここから $2$ 問、外心の記事では扱っていない問題を解いていきます。

問題. $AB=6$、$AC=4$、$BC=5$ の △ABC がある。
△ABC の内心を I とし、直線 AI と辺 BC の交点を D とする。
このとき、次の問いに答えよ。
(1) BD の長さを求めよ。
(2) AI:ID を求めよ。

内心の問題では、やはり「角の二等分線」の性質を利用します。

ここで、角の二等分線には垂直二等分線(外心の定義に用いた)にはない、ある重要な定理があります。

その定理を用いて、一度この問題を解いてみます。

【解答】

(1) 角の二等分線と辺の比の定理より、$$AB:AC=BD:DC$$

ここで、$AB:AC=6:4=3:2$ より、

\begin{align}BD&=\frac{3}{3+2}BC\\&=\frac{3}{5}×5\\&=3\end{align}

(2) 内心 I は ∠B の二等分線上の点でもあるので、角の二等分線と辺の比の定理より、$$BA:BD=AI:ID$$

(1)より、$$AI:ID=6:3=2:1$$

(解答終了)

(1)(2)に共通して登場した「角の二等分線と辺の比の定理」が、この問題のカギです!

まず、この定理について学習し、今の問題の解説を一緒に考えていきましょう^^

角の二等分線と比

この定理は呼び方が人によってまちまちです。

一番よく耳にするのが「角の二等分線と比の定理」だと思うので、それを採用します。

非常にシンプルかつ有用な定理ですので、ぜひとも覚えておきましょう!

さて、この定理は平行線の性質を考えることで容易に証明できます。

図のように、点 C を通り辺 AD に平行な直線と、半直線 AB との交点を E とします。

すると、平行線の性質より、

  • △BAD ∽ △BEC
  • △ACE は二等辺三角形

以上 $2$ つのことがわかります。

また、相似な三角形は辺の比が等しいので、あとは$$AC=AE$$を利用すれば定理を導くことができます。

点 E を作るところが一番のポイントですよね!

発想としては、

「辺の比」→「相似な三角形」→「平行線の性質」

のように、知識を連想できると証明を思いつきやすくなるかと思います♪

さて、先ほどの問題の解説です。

角の二等分線と比の定理より、$$BD:DC=3:2$$であることがわかり、また$$BC=5$$であるため、BD は BC を $\frac{3}{5}$ 倍した長さであることがわかります。

この問題のポイントは(2)です。

↓↓↓

点 I が内心であるということは、$3$ つの角の二等分線が隠れていることを意味します。

補助線 BI を引いてあげるとわかりやすいですね。

あとは △BAD に角の二等分線と比の定理を適用すれば終了です。

もちろん、∠C の二等分線であることを利用して、△CAD に角の二等分線と比の定理を適用しても解くことができます。

↓↓↓

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三角形の面積に関する問題

さて、外心の記事で触れてこなかったもう一つの問題。

それは「三角形の面積に関する問題」です。

問題. $a=5$、$b=4$、$c=6$ である △ABC の各辺から内心 I までの距離 $r$ を求めよ。

せっかくなので、先ほどの問題と同じ三角形を扱います。

この問題を見てまず思うこと、それは「どこに三角形の面積が絡んでいるの…?」ということですよね。

これを見抜くには、ある程度問題演習を積んだり、三角形の面積に関して統合的に理解していたりする必要があります。

まずは解答を見てみましょう。

【解答】

余弦定理より、

\begin{align}\cos A&=\frac{36+16-25}{2×6×4}\\&=\frac{27}{2×6×4}\\&=\frac{9}{16}\end{align}

三角比の相互関係式より、

\begin{align}\sin A&=\sqrt{1-\cos^2 A}\\&=\sqrt{1-(\frac{9}{16})^2}\\&=\frac{\sqrt{256-81}}{16}\\&=\frac{5\sqrt{7}}{16}\end{align}

≫参考記事:三角比の相互関係の公式4つって?【証明・覚え方・応用問題6選を解説】

よって、△ABC の面積 $S$ は、

\begin{align}S&=\frac{1}{2}×6×4×\frac{5\sqrt{7}}{16}\\&=\frac{15\sqrt{7}}{4}\end{align}

また、三角形の面積 $S$ は、内接円の半径 $r$ を用いて$$S=\frac{1}{2}r(a+b+c)$$

と表すこともできる。

したがって、$$\frac{15\sqrt{7}}{4}=\frac{1}{2}r(5+4+6)$$

これを解くと、$$r=\frac{\sqrt{7}}{2}$$

(解答終了)

長い解答で難しく見えるかもしれません。

しかし、この解答のポイントは、「 $3$ 辺がわかっているときの面積の出し方」「内接円の半径を用いた面積の表し方」の $2$ つのみです。

面積を $2$ 通りの方法で表すことで、方程式を作ることができるんですね~。

⇒参考.「三角形の面積の求め方とは?sinやベクトルを用いる公式も解説!【小学生から高校生まで】

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内心の座標を求める問題【数学Ⅱ】

ここからは、学年横断的な内容です。

まず、内心の座標を求める問題にチャレンジしてみましょう♪

問題. 原点 O、点 $A(3,4)$、点 $B(\frac{63}{5},0)$ でできる △OAB の内心 I の座標を求めよ。

外心の座標を求める問題では、各頂点までの距離が等しいことを利用しました。

では、内心の座標は何を利用して求めればよいのでしょうか。

座標を求めるとき、重要になってくるのがやはり“距離”です。

それを意識しながら、まずは途中までの解答をご覧ください。

【解答】

内心 I の座標を $(a,b)$ と置く。

ここで、内心から各線分までの距離が等しいことを利用する。

よって、直線 OA、直線 AB、直線 OB の方程式を求める必要がある。

直線 OA は傾き $\frac{4}{3}$ で原点を通るので、$$y=\frac{4}{3}x$$

これを整理すると、$$4x-3y=0 ……①$$

次に、直線 AB は $2$ 点 $(3,4)$、$(\frac{63}{5},0)$ を通るので、$$y-4=\frac{0-4}{\frac{63}{5}-3}(x-3)$$

これを整理すると、$$5x+12y-63=0 ……②$$

次に、直線 OB は $x$ 軸なので、$$y=0 ……③$$

①~③より、点と直線の距離の公式を用いると、内接円の半径 $r$ は$$r=\frac{|4a-3b|}{\sqrt{4^2+3^2}}=\frac{|5a+12b-63|}{\sqrt{5^2+12^2}}=|b|$$

この連立方程式を解けば $a,b$ が求まる。

(解答中断)

内心は角の二等分線の交点なので、各線分までの距離が等しかったですね!

それを利用して解いていくことになります。

ここまでで用いた知識は

  • 直線の方程式
  • 点と直線の距離の公式

以上 $2$ つです。

これらの知識は数学Ⅱで詳しく学ぶことになります。
※直線の方程式(つまり $1$ 次関数)は中学 $2$ 年生でも習いますが、高校 $2$ 年生でより詳しく学ぶことになります。

それぞれの詳しい解説は以下のリンクからどうぞ!!

⇒参考1.「直線の方程式(2点を通る)の公式を証明!平行や垂直な場合の傾きの求め方も解説!

⇒参考2.「点と直線の距離の公式とは?3次元やベクトルを用いた証明も解説!【阪大入試問題】

さて、ここからは連立方程式$$\frac{|4a-3b|}{\sqrt{4^2+3^2}}=\frac{|5a+12b-63|}{\sqrt{5^2+12^2}}=|b|$$

を解いていくことになるのですが…

絶対値が非常に邪魔ですね…!(^_^;)

絶対値を外す主な方法は

  • 両辺を $2$ 乗する
  • 場合分けをする

この $2$ つですが、どちらも計算が面倒になるため行いたくありません。

この絶対値をうまく外すには、数学Ⅱで学ぶ知識がもう一つ必要になってきます。

では、解答の続きをご覧ください^^

【再開】

図を書いて考える。

内心は必ず三角形の内部に存在する。

よって、$y$ 座標が①と②より小さく、③より大きい。

つまり、内心は、$$y<\frac{4}{3}x$$$$y-4<\frac{0-4}{\frac{63}{5}-3}(x-3)$$$$y>0$$の範囲に存在する。

この不等式を整理し、内心の座標 $(a,b)$ を代入すると、$$4a-3b>0 ……①’$$

$$5a+12b-63<0 ……②’$$

$$b>0 ……③’$$

①’~③’を利用し、絶対値を外すと、$$\frac{4a-3b}{\sqrt{4^2+3^2}}=\frac{-(5a+12b-63)}{\sqrt{5^2+12^2}}=b$$

あとはこの連立方程式を解けば、$$a=\frac{18}{5},b=\frac{9}{5}$$

したがって、内心 I の座標は $$(\frac{18}{5},\frac{9}{5})$$

(解答終了)

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ここで用いた知識は「領域」の考え方です。

もう一度書きますが、内心は必ず三角形の内部に存在します。

他の心(たとえば外心や垂心)だと、「鋭角三角形か鈍角三角形か」などの場合分けが必要になってくるため、領域で考えることは難しいです。

このように、内心の座標を求めることは難しいです。

しかし、内心ならではの性質を用いることで、絶対値を鮮やかに外すことができるので、問題としては色々詰まった非常に面白いものとなっています。

内心の位置ベクトルを求める問題【数学B】

最後は「位置ベクトル」を求める問題です。

問題. $AB=6$、$AC=4$、$BC=5$ の △ABC がある。
△ABC の内心を I とするとき、$\vec{AO}$ を$$\vec{AB}=\vec{b},\vec{AC}=\vec{c}$$を用いて表せ。

目次2-2「辺の長さを求める問題」と同じ三角形 △ABC の内心の位置ベクトルを求めてみましょう。

なぜなら、内心の位置ベクトルを求める際にも「角の二等分線と比の定理」が非常に有効だからです。

【解答】

直線 AI と辺 BC の交点を D とする。

まず、$\vec{AD}$ を求めていこう。

角の二等分線と比の定理より、点 D は辺 BC を $3:2$ に内分するため、

\begin{align}\vec{AD}&=\frac{2\vec{b}+3\vec{c}}{3+2}\\&=\frac{2\vec{b}+3\vec{c}}{5}\end{align}

また、角の二等分線と比の定理より、点 I は辺 AD を $2:1$ に内分するため、$$\vec{AI}=\frac{2}{3}\vec{AD}$$

したがって、

\begin{align}\vec{AI}&=\frac{2}{3}×\frac{2\vec{b}+3\vec{c}}{5}\\&=\frac{4}{15}\vec{b}+\frac{2}{5}\vec{c}\end{align}

(解答終了)

以上のように、内心の位置ベクトルは角の二等分線と比の定理を $2$ 回使うことで簡単に求めることができます!

目次2-2「辺の長さを求める問題」が、まさか誘導になっていたとは…!

ちなみに、この問題を一般化した公式も存在し、覚えやすいので検算用に暗記してもいいと思います。

↓↓↓

一般化しただけなので、解答と同様に「角の二等分線と比の定理」を $2$ 回使うことですぐに導けます。

今回、点 A が始点となっているため、意味的には $O=A$ です。

それに注意し、公式を使ってみると、

\begin{align}\vec{AI}&=\frac{5\vec{0}+4\vec{b}+6\vec{c}}{5+4+6}\\&=\frac{4\vec{b}+6\vec{c}}{15}\\&=\frac{4}{15}\vec{b}+\frac{2}{5}\vec{c}\end{align}

となり、確かに答えと一致します。

テストでこの公式をいきなり用いることは、十中八九減点されると思うのでオススメできません。

ただ、時間が余ったときの検算用として覚えておくと、より安心ですね^^

「位置ベクトル」に関する詳しい解説はこちらから!!

⇒⇒⇒位置ベクトルとは?内分点・外分点・三角形の重心の求め方を解説!【応用問題の解き方】

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内心が存在することの別証明

ここまで様々な問題を解いてきました。

内心に関する理解は深まりましたか?

最後にこの章では、内心の存在性の別証明について考えたいと思います。

外心・垂心の存在性は

  • チェバの定理の逆
  • ベクトルの内積=0

を用いて証明できました。

内心でも、チェバの定理の逆はもちろん使えます。

しかし、ベクトルの内積を用いて証明することは困難です。

実際、目次1-1「3つの内角の二等分線が一点で交わることの証明」の図で、$$IF⊥AB , IE⊥AC$$を用いて$$ID⊥BC$$を示せばよいのですが、点 D、E、F が絡む位置ベクトルがわかりづらいですよね(^_^;)

簡潔でない別証明をあえて考える意味は薄いので、やる必要はないと思います。

よって、チェバの定理の逆を用いた証明のみ考えていきましょう♪

チェバの定理の逆を用いる証明

【証明】

角の二等分線と比の定理より、$$AB:AC=BP:PC$$

比例式の計算方法より、$$\frac{BP}{PC}=\frac{AB}{AC}$$

⇒参考.「比例式の解き方とは?分数を用いた計算・かっこを含む文章問題をわかりやすく解説!

同様に、$$\frac{CQ}{QA}=\frac{BC}{BA} , \frac{AR}{RB}=\frac{CA}{CB}$$

よって、

\begin{align}\frac{AR}{RB}・\frac{BP}{PC}・\frac{CQ}{QA}&=\frac{CA}{CB}・\frac{AB}{AC}・\frac{BC}{BA}\\&=1\end{align}

したがって、チェバの定理の逆より、$3$ つの内角の二等分線は $1$ 点で交わる。

(証明終了)

ここでも、角の二等分線と比の定理をガンガンに使用します。

チェバの定理の逆を用いる証明は非常に簡潔で美しいですね!!

他の三角形の五心に関する記事はこちらから

三角形の五心、すなわち

  • 外心(がいしん)
  • 内心(ないしん)
  • 重心(じゅうしん)
  • 垂心(すいしん)
  • 傍心(ぼうしん)

この $5$ つのうち、この記事では $2$ つを解説しました。

この中でも特に「外心」「内心」そして「重心」の $3$ つは重要な心として位置づけられており、数学Aを履修している方であれば必修の内容となっております。

「外心+垂心」に関する詳しい解説はこちらから!!

↓↓↓

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以上、ウチダでした。
それでは皆さん、よい数学Lifeを!!

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