MENU
カテゴリー
おすすめプログラミングスクール紹介中! 一覧はこちらから

比例式の解き方とは?分数を用いた計算・かっこを含む文章問題をわかりやすく解説!

こんにちは、ウチダです。

今日は、中学1年生で習う

「比例式」

について、まず分数を用いた計算方法からある重要な公式を導き出します。

また、記事の後半では、かっこを含む比例式の計算を要する文章問題なども解説していきます。

スポンサーリンク
目次

比例式とは

比例式を理解するには、“比”という考え方について押さえておく必要があります。

比…2つの数の関係を表したもの。3つ以上の場合は”連比(れんぴ)”という。
※Wikipediaより参考

以上からわかるように、まるで雲をつかむような定義ですよね。

なので、わかりやすくするために、身近な例を出しましょう。

たとえば「写真や動画などの画面比率」などが挙げられます。

皆さん、一度は $4:3$ もしくは $16:9$ という比を見たことはありませんか?

これは「画面アスペクト比」と呼ばれていて、$4:3$ が昔の主流、$16:9$ が今の主流です。

時代によって流行りのサイズはありますが、パソコンのソフトなどでは、どちらとも対応している場合がほとんどです。

これは「横のサイズと縦のサイズの関係」を表しています。

つまり、$4:3$ であれば「横が $4(cm)$ のとき縦は $3(cm)$」、$16:9$ であれば「横が $16(cm)$ のとき縦は $9(cm)$」ということですね。
<補足>今回は単位を「cm(センチメートル)」としましたが、もちろん場合によって単位は変えてOKです。

さて、この比に関する等式のことを「比例式」と呼びます。

たとえば$$4:3=8:6$$や$$16:9=32:18$$などです。

また、ここに$$2:1=x:3 ……①$$のように、文字 $x$ が含まれることによって方程式になります。

今日の本題は、①のような比例式で表された方程式を解くことです。

それを次の章から考えていきましょう♪

<補足>

よく誤解されがちですが、「比例・反比例」とは別の話です。

比例式は”方程式”として出てきますが、比例・反比例は”関数”として出てきます。

「比例・反比例」に関する詳しい解説は、こちらの記事をご覧ください。

⇒⇒⇒反比例の式のグラフとは?比例定数の求め方・意味や例について解説!

スポンサーリンク

比の値(分数)で比例式を表す

比例式を解く最初のステップは「比の値」というものを定義することです。

【比の値】
$a:b (b≠0)$ の比の値を $$\frac{a}{b}$$ と定義する。

比というのはあくまで”関係”であり、”値”ではありません。

よって、比に関する”数値(すうち)”として「比の値」を定める必要があるのです。

さきほどの例で言えば、$$4:3 の比の値=\frac{4}{3}$$$$16:9 の比の値=\frac{16}{9}$$となります。

また、この定義から「縦の長さに比の値をかけることで横の長さ」が求まりますね。

だって、$$3×\frac{4}{3}=4$$ですもんね。

さて、今定めた比の値と比例式には、いったいどんな関係があるのでしょうか。

↓↓↓

【比例式と比の値(公式1とする)】
$$a:b=c:d$$ のとき、両辺の比の値は等しい。
つまり、$$\frac{a}{b}=\frac{c}{d}$$が成り立つ。

「比が等しい」ということと「比の値が等しい」ということは同じです。

よって、①の式$$2:1=x:3$$を$$\frac{2}{1}=\frac{x}{3}$$と変形することができます。

あとは両辺に $3$ をかければ$$x=6$$と解くことができますね。

比例式と比の値の関係さえ知っておけば、どんな比例式でも解くことはできます。

また、①の式$$2:1=x:3$$ぐらい簡単であれば、右の項が「 $1 → 3$ 」と $3$ 倍されているため、左の項も $3$ 倍して、$$x=2×3=6$$と出すこともできます。

ただ…やっぱり分数って、あまり使いたくないですよね(^_^;)

よって次の章では、「分数を使わない解き方」について考えていきます。

【重要】比例式の公式(性質)

いきなり公式のご紹介です。

【比例式の公式2(性質)】
$$a:b=c:d$$ならば$$ad=bc$$

数式だけだとわかりづらいので、図をご覧ください。

↓↓↓

図のように、比例式では「外×外」と「内×内」が等しくなると覚えましょう。

つまり「外項の積=内項の積」ということです。

さて、この公式はこれからずっっっと使っていきます。

なので、もちろん覚えてほしいのですが…ただ覚えるだけでは不十分です。

ということで、この公式が成り立つことを証明していきましょう♪

【証明】

$$a:b=c:d$$のとき、両辺の比の値は等しい。

つまり、$$\frac{a}{b}=\frac{c}{d}$$が成り立つ。

ここで、この式は方程式であるので、両辺に同じ数をかけてよい。

よって、両辺に $bd$ をかけると、$$\frac{a}{b}×bd=\frac{c}{d}×bd$$

それぞれ約分すると、$$ad=bc$$

したがって、比例式の公式が成り立つ。

(証明終了)

スポンサーリンク

こうして見ると、比例式の公式1からすぐに導く(みちびく)ことができるのですね!

公式1の両辺に $bd$ をかけるだけで、公式2が証明できてしまいました。

このように、公式は丸暗記して覚えるのではなく、必ず一度は証明しましょう。

自分で証明をすることによって、公式1と公式2は本質的には同じであることがわかります。

また、公式2の方が使う機会が多いため”重要だ”と位置づけましたが、公式1の考え方が基本になってきます。

この二つは結び付けて押さえておきましょう。

比例式の計算問題【かっこを含む】

比例式に関して理解が深まったところで、ここからは実際に使う練習をしてみましょう。

まずは計算問題からです。

問題1. 次の比例式における $x$ の値を求めよ。
(1) $x:5=4:10$
(2) $3:x=8:7$
(3) $2x:3=6:1$
(4) $(x-2):7=6:3$
(5) $4:x=2x:8$

(4)、(5)が応用問題となっております。

ノーヒントで解答にまいります。ぜひ解いてみてからご覧ください。

【解答】

(1) 比例式の公式2より、$$x×10=5×4$$

つまり、$$10x=20$$

したがって、$$x=2$$

(2) 比例式の公式2より、$$3×7=x×8$$

つまり、$$8x=21$$

したがって、$$x=\frac{21}{8}$$

(3) 比例式の公式2より、$$2x×1=3×6$$

つまり、$$2x=18$$

したがって、$$x=9$$

(4) 比例式の公式2より、$$(x-2)×3=7×6$$

つまり、$$3(x-2)=42$$

両辺を $3$ で割ると、$$x-2=14$$

したがって、$$x=16$$

(5) 比例式の公式2より、$$4×8=x×2x$$

つまり、$$2x^2=32$$

両辺を $2$ で割ると、$$x^2=16$$

平方根の考え方を利用して、$$x=±4$$

(解答終了)

スポンサーリンク

比例式の公式2は本当に便利ですね^^

(4)のポイントは、かっこを含む比例式だということです。

かっこがついた数は、一つの項として扱うのでしたね。

よって、$x-2$ という一つの項として扱います。

(5)については、中学3年生で習う「平方根(ルート)」の知識が必要になってきます。

⇒参考.(後日書きます。)

今(中学1年次)の時点では、

  • 答えが二つ出ることもある。
  • 比例式にマイナスの数(負の数)が登場することもある。

この $2$ つを何となく知っておけば十分です^^

比例式の文章問題【応用】

ここまでで、比例式の基本的な計算方法はマスターできたと思います。

それでは最後に、比例式を用いて文章問題を $2$  問解いてみましょう。

問題1. 全校生徒が $480$ 人で男女比が $5:7$ の学校がある。
この学校の男子生徒数を求めよ。

いきなり少し応用的です。

ポイントは、「全校生徒の比をどう表すか」です。

【解答】

「男子生徒数+女子生徒数=全校生徒数」なので、

\begin{align}男:女:全&=5:7:(5+7)\\&=5:7:12\end{align}

と連比を求めることができる。

この問題では女子生徒数は問われていないため、$$男:全=5:12$$を使っていく。

男子生徒数を $x$ 人とすると、全校生徒数が $480$ 人であることから、$$x:480=5:12$$と比例式を立てることができる。

比例式の公式2より、$$x×12=480×5$$

つまり、$$12x=480×5$$

よって、$$x=40×5=200$$

したがって、男子生徒数は $200$ 人である。

(解答終了)

この問題のポイントは、「男:全」を求めるところですね。

また、男子生徒数を求めることができたので、女子生徒数も$$480-200=280 (人)$$

と簡単に求めることができます。

スポンサーリンク
問題2. えびと鯛(タイ)をそれぞれ $50$ 匹ずつ持っている A 君は、タイがよくいる釣り場で釣りをしようと考えている。
そこでは、エサとしてえびを $1$ 匹使うごとに、タイが $2$ 匹釣れる。

釣りをし終わった A 君が数えてみたところ、えびとタイの数は $7:16$ の割合だった。
釣り後のタイの数を求めよ。

文章が長いですが、よく読んでみると全体像がつかめてきます。

ポイントは「何を文字 $x$ と置けばいいか」です。

【解答】

釣りに使ったえびの数を $x$ 匹とする。

えびが $x$ 匹減るたびに、タイは $2x$ 匹増えるので、$$(50-x):(50+2x)=7:16$$と方程式を立てることができる。

比例式の公式2より、$$(50-x)×16=(50+2x)×7$$

分配法則により展開すると、$$800-16x=350+14x$$

⇒参考.「分配法則のやり方とは?小学生でもわかる教え方(説明)や証明を解説!【分数や割り算も考察】

整理すると、$$30x=450$$

よって、$$x=15$$

したがって、タイは $2×15=30$ 匹増えたので、釣り後のタイの数は$$50+30=80 (匹)$$

(解答終了)

比例式を立てるところがポイントです。

あとは、かっこに注意しながら計算を進めていきましょう。

ちなみに、この問題は「海老で鯛を釣る」ということわざから着想を得ました。

実際、このような入れ食い状態になることはまずないと思います。(笑)

比例式に関するまとめ

今日は、まず比例式に成り立つ公式 $2$ つを学びました。

その後、公式を用いて計算練習をし、文章題で比例式を作ることにもチャレンジしてきましたね。

ここまでしっかりマスターすることができれば、比例式の応用問題はほとんど解くことができるでしょう。

ぜひ、基本をしっかり固めてから、いろんな応用問題にチャレンジするクセをつけていってくださいね^^

以上、ウチダでした。
それでは皆さん、よい数学Lifeを!!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
スポンサーリンク

コメントを残す

コメントする

CAPTCHA


目次