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三平方の定理(ピタゴラスの定理)とは?【応用問題パターンまとめ10選】

2019 12/14
三平方の定理(ピタゴラスの定理)とは?【応用問題パターンまとめ10選】

こんにちは、ウチダショウマです。

いつもお読みいただきましてありがとうございます。

さて、中学3年生で習う「三平方の定理(ピタゴラスの定理)」は、大人になっても覚えている方が多いはず。

そのぐらい、名前は非常に有名ですが、

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「三平方の定理とは何か」から解説してもらいたい

悩む女性のアイコン画像悩む女性
三平方の定理はわかるけど、その具体的な使い道を知りたい

こういった悩みを持つ方も多いと思います。

今日はそんな三平方の定理(ピタゴラスの定理)について、意味と代表的な応用問題パターンを

  • 東北大学理学部数学科卒
  • 教員採用試験に1発合格 → 高校教諭経験あり

の僕がわかりやすく解説します。

※先に言っておきます。この記事は長くなります。しかし、この記事を読めば三平方の定理(ピタゴラスの定理)を使う問題のほとんどに対応できるようになるため、一見の価値ありです。

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目次

三平方の定理とは【「直角三角形」に成り立つ性質です】

三平方の定理は、古代ギリシャの時代にピタゴラスによって発見されたことから、別名「ピタゴラスの定理」とも呼ばれます。

さて、三平方の定理(ピタゴラスの定理)とは、ズバリ以下の式が成り立つことです。

三平方の定理とは【「直角三角形」に成り立つ性質です】

式の形はシンプルで、非常に覚えやすいです。

一つだけ注意したいのは、「直角三角形においてのみ」成り立つ定理だということです。

でもこれは、裏を返せば、「直角三角形が出てきたら、三平方の定理(ピタゴラスの定理)を使えないかとりあえず考えてみないとダメ」ということになりませんか?

そんでもって、直角三角形ってメチャクチャ出てきますよね。

つまり、三平方の定理(ピタゴラスの定理)はメチャクチャ使うということです。

これから、その応用問題パターンを $10$ 個厳選して解説していきますので、それを軸にいろんな問題が解けるようになっていただきたい、と思います。

ウチダのアイコン画像ウチダ
「三平方の定理がなぜ成り立つのか」その証明も極めて重要ではあります。しかしそれを解説してしまうと、この記事の本旨とズレてしまいます。よって証明については、「三平方の定理(ピタゴラスの定理)の証明まとめ5選【全部でいくつあるの?】」の記事で詳しく解説しておりますので、気になる方はそちらをご参照ください。

三平方の定理(ピタゴラスの定理)の応用問題パターン10選

三平方の定理(ピタゴラスの定理)は、直角三角形において成り立つ定理です。

また、どんな定理だったかと言うと、$3$ 辺の長さについての定理でした。

以上を踏まえると、

  • 直角三角形
  • 「~の長さを求めよ。」

この $2$ つの文言が出てきたら、三平方の定理(ピタゴラスの定理)を使う可能性が極めて高い、

ということになりますね。

この基本を押さえながら、さっそく問題にとりかかっていきましょう。

長方形の対角線の長さ

問題. たての長さが $2 (cm)$、横の長さが $3 (cm)$ である長方形の対角線の長さ $l (cm)$ を求めよ。

長方形ということはすべての内角が直角ですし、対角線の長さを問われていますし…

もう三平方の定理(ピタゴラスの定理)を使うしかないですね!!!

【解答】

$△ABC$ は直角三角形なので、三平方の定理(ピタゴラスの定理)より、

\begin{align}l^2=2^2+3^2&=4+9\\&=13\end{align}

$l>0$ なので、$$l=\sqrt{13} (cm)$$

長方形の対角線の長さ

(解答終了)

この問題で基礎は押さえられましたね。

正三角形の高さと面積

問題. $1$ 辺の長さが $6 (cm)$ である正三角形の高さ $h (cm)$ と面積 $S (cm^2)$ を求めよ。

高さというのは、「頂点から底辺に下した垂線の長さ」のことでした。

垂線と言うことは…また直角三角形がどこかに現れそうですね!

【解答】

$△ABD$ は直角三角形なので、三平方の定理(ピタゴラスの定理)より、

$$3^2+h^2=6^2$$

この式を整理すると、$$h^2=36-9=27$$

$h>0$ なので、$$h=\sqrt{27}=3\sqrt{3} (cm)$$

正三角形の高さと面積

また、三角形の面積 $S$ は、

\begin{align}S&=\frac{1}{2}×6×h\\&=3×3\sqrt{3}\\&=9\sqrt{3} (cm^2)\end{align}

となる。

(解答終了)

この問題は、直角三角形の斜辺の長さを求める問題ではないから、移項する必要があることに注意しましょう。

また、三角形の面積については「三角形の面積の求め方とは?sinやベクトルを用いる公式も解説!【小学生から高校生まで】」の記事にて詳しく解説しております。

ウチダのアイコン画像ウチダ
「なぜ高さと底辺の交点 $D$ で、底辺を $2$ 等分するのか」これについては二等辺三角形の性質を理解しましょう。正三角形は二等辺三角形の特殊な場合です。詳しくは「二等辺三角形の定義・角度の性質を使った証明問題などを解説!」の記事をご覧ください。

特別な直角三角形の3辺の比

問題. 下の図において、辺 $BC$ の長さを求めよ。
特別な直角三角形の3辺の比【問題】

$45°$、$45°$、$90°$ の直角二等辺三角形と、$30°$、$60°$、$90°$ の直角三角形。

これは特によ~~~~く出てきますし、応用範囲も広いので、覚えて損はぜっったいにありません。

しっかり学習していきますよ~。

【解答】

$AB:BD=1:\sqrt{2} …①$ なので、$BD=9\sqrt{2}$

$BD:BC=\sqrt{3}:2 …②$ なので、$\sqrt{3}BC=2×9\sqrt{2}$

両辺を $\sqrt{3}$ で割ると、

\begin{align}BC&=\frac{9\sqrt{2}}{\sqrt{3}}\\&=\frac{9\sqrt{6}}{3}\\&=3\sqrt{6}\end{align}

(解答終了)

①、②がいきなり出てきましたね。

これは以下の図をご覧いただけると理解できるかと思います。

特別な直角三角形の3辺の比【解説】

正方形や正三角形を半分に切る。

そのときにできる角度が

  • $30°$
  • $45°$
  • $60°$

なので、それは押さえておきましょう、ということですね。

ウチダのアイコン画像ウチダ
ちなみに、辺の比が整数である直角三角形も比較的よく登場します。具体的には「 $3:4:5$ 」「 $5:12:13$ 」などですね。これら $3$ つ組は”原始ピタゴラス数“と呼ばれ、無限に存在することがわかっています。ピタゴラス数については「ピタゴラス数が一発でわかる公式【証明もあわせて解説】」の記事で詳しく解説しております。

円の弦の長さ

問題. 下の図において、弦 $AB$ の長さを求めよ。
円の弦の長さ【問題】

直角はありますけど、直角三角形はありませんね。

こういうとき、補助線の出番です。

【解答】

半径 $OA$ を引くと、$△OAH$ が直角三角形なので、三平方の定理(ピタゴラスの定理)を用いると、$$3^2+AH^2=5^2$$

$AH>0$ より、$$AH=\sqrt{25-9}=\sqrt{16}=4$$

円の弦の長さ【解答】

よって、$$AB=2×AH=8$$

(解答終了)

目的があれば補助線は適切に引けますね^^

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円の接線の長さ

問題. 半径が $5 (cm)$ である円 $O$ から $13 (cm)$ 離れた地点に点 $A$ がある。この点 $A$ から円 $O$ にたいして接線 $AP$ を引いたとき、この線分 $AP$ の長さを求めよ。

円の接線に関する問題は、特に高校になってからよく出てきます。

理由は…まあある性質が成り立つからですね。

ところで、この問題分の中に「直角」という言葉はどこにも出てきていません。

そこら辺がヒントになっていると思いますよ。

【解答】

図からわかるように、円の接線と半径は垂直に交わる。

円の接線の長さ

よって、$△OAP$ が直角三角形となるので、三平方の定理(ピタゴラスの定理)より、$$5^2+AP^2=13^2$$

$AP>0$ なので、$$AP=\sqrt{169-25}=\sqrt{144}=12 (cm)$$

(解答終了)

円の接線と半径って、垂直に交わるんですよ。

この性質を知っていないと、この問題は解けませんね。

これは余談ですが、一応「 $5:12:13$ 」の比の直角三角形になるよう問題を作ってみました。

ウチダのアイコン画像ウチダ
「円の接線と半径が垂直に交わる理由」直感的には明らかなんですが、いざ証明しようとするとちょっとめんどくさいです。具体的には、垂直でないと仮定すると矛盾が起きる、つまり背理法などを用いて証明していきます。

方程式を利用する

問題. $AB=17 (cm)$、$BC=21 (cm)$、$CA=10 (cm)$ である $△ABC$ において、頂点 $A$ から底辺 $BC$ に対して垂線を下ろす。垂線の足を $H$ としたとき、線分 $AH$ の長さを求めよ。

さて、いきなり垂線を求めようとするのは得策ではありません。

こういう問題では「何を文字 $x$ で置いたら計算がラクになるか」を意識しましょう。

【解答】

線分 $BH$ の長さを $x (cm)$ とおくと、$CH=BC-BH=21-x (cm)$ と表せる。

方程式を利用する三平方の定理

よって、$△ABH$ と $△ACH$ それぞれに対して三平方の定理(ピタゴラスの定理)を用いると、

\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} AH^2+x^2=17^2 ……① \\ AH^2+(21-x)^2=10^2 ……② \end{array} \right. \end{eqnarray}

$①-②$ を計算すると、$$x^2-(21-x)^2=17^2-10^2$$

この方程式を解くと、$x=15$ と求めることができる。

よって、$CH=21-15=6 (cm)$ であり、$△ACH$ は「 $3:4:5$ の直角三角形になる」ことに気づけば、$$3:4:5=6:AH:10$$

したがって、$$AH=8 (cm)$$

(解答終了)

またまた余談ですが、新たな原始ピタゴラス数 $(15,8,17)$ が出てくるように問題を調整しました。

ピタゴラス数好きが過ぎました。

ウチダのアイコン画像ウチダ
中学3年生時点では、この方法でしか解くことはできません。ただ、高校1年生で習う「ヘロンの公式」を学べば、$AH=x (cm)$ と置いても解くことができるようになります。

座標平面上の2点間の距離

問題. $2$ 点 $A(1,-1)$、$B(5,1)$ の間の距離を求めよ。

三平方の定理は、もちろん座標平面(空間でもOK)でも多大なる威力を発揮します…!

ようは、図形に限らず関数の分野などにおいても、これから使い倒していくことが想像できますね。

ここでしっかり練習しておきましょう。

【解答】

図のように点 $C(5,-1)$ をとると、$△BAC$ は直角三角形になる。

座標平面上の2点間の距離

よって、$△BAC$ に三平方の定理(ピタゴラスの定理)を用いて、$AB^2=4^2+2^2=20$$

$AB>0$ より、$$AB=\sqrt{20}=2\sqrt{5}$$

(解答終了)

直方体の対角線の長さ

問題. たてが $5 (cm)$、横が $7 (cm)$、高さが $4 (cm)$ である直方体の対角線の長さを求めよ。

さて、ここからは立体の話になります。

今まで 「たてと横」の $2$ 次元で考えてましたが、そこに「高さ」の要素が加わります。

しかし、$2$ 次元でも $3$ 次元でも、何次元になっても基本は変わりません。

しっかり学習していきます。

【解答】

対角線 $AG$ の長さは、以下のように求めていく。

直方体の対角線の長さ

$△GEF$ において三平方の定理(ピタゴラスの定理)を使って、$$GE=\sqrt{7^2+4^2}=\sqrt{65}$$

$△AGE$ において三平方の定理(ピタゴラスの定理)を使って、

\begin{align}AG^2=(\sqrt{65})^2+5^2&=65+25\\&=90\end{align}

$AG>0$ より、$$AG=\sqrt{90}=3\sqrt{10}$$

(解答終了)

ちなみに、これには公式があって、$$AG=\sqrt{5^2+7^2+4^2}=3\sqrt{10}$$

と一発で求めることができます。

まあただ、この公式だけ覚えても仕方ないので、最初は遠回りでも理解することが大切です。結局それが一番の近道ですから。

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正四角錐の体積

問題. 正四角錐 $O-ABCD$ がある。$OA=9 (cm)$、$AB=8 (cm)$ であるとき、体積 $V (cm^3)$ を求めよ。

正四角錐とは、底面が正方形である錐(すい)のことを指します。

【解答】

頂点 $O$ から底面 $ABCD$ に垂線を下ろし、その足を $H$ とする。

このとき、点 $H$ は正方形 $ABCD$ のちょうど真ん中に位置する。

正四角錐の体積

まず、$△CAB$ が「 $1:1:\sqrt{2}$ 」の直角三角形であることから、$$AH=\frac{1}{2}8\sqrt{2}=4\sqrt{2}$$

よって、$△OAH$ に三平方の定理(ピタゴラスの定理)を用いて、$OH^2+(4\sqrt{2})^2=9^2$

これを解くと、$OH=7$

したがって、底面積 $S$ とすると体積 $V$ は、

\begin{align}V&=\frac{1}{3}×S×OH\\&=\frac{1}{3}×8^2×7\\&=\frac{448}{3} (cm^3)\end{align}

(解答終了)

錐(すい)の体積は、「 $\frac{1}{3}×底面積×高さ$ 」でしたね。

最初の $\frac{1}{3}×$ を忘れないよう注意しましょう。

最短のひもの長さ

問題. たてが $3 (cm)$、横が $9 (cm)$、高さが $5 (cm)$ である直方体 $ABCD-EFGH$ がある。この直方体の頂点 $A$ から辺 $BF$ を通り頂点 $G$ までひもをかける。ひもの長さを最も短くなるようにするとき、その長さを求めなさい。

文字だけだとわかりづらいかと思いますので、お手元に紙など用意して、

実際に書いてみると良いでしょう。

【解答】

そのひもの長さが最短になるとき。

それは、展開図上で一直線になる場合である。

最短のひもの長さ

よって、$△AGE$ に三平方の定理(ピタゴラスの定理)を使って、$$AG^2=5^2+(9+3)^2=5^2+12^2$$

これは「 $5:12:13$  」の直角三角形なので、$$AG=13 (cm)$$

(解答終了)

「どんだけピタゴラス数好きなんだ」ってぐらい出してますね(笑)

まあ、覚えておくとやっぱり便利ですし、何より面白いです。

三平方の定理(ピタゴラスの定理)に関するまとめ

ここまで本当にお疲れさまでした~。

別に一気に問題を解く必要はありませんので、$1$ 日 $1$ 問ずつでもコツコツと勉強していくことが大切です。

もう一度ポイントをまとめますと、

  • 直角三角形
  • 「~の長さを求めよ。」

この $2$ つの要素が出てきたら、必ず三平方の定理(ピタゴラスの定理)が使えるか疑うクセをつければOKです。

次は「三平方の定理(ピタゴラスの定理)がなぜ成り立つのか」学習してみましょうか^^

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以上、ウチダショウマでした。

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