角の二等分線と比の定理とは?作図方法(書き方)や性質の証明を解説!【外角の問題アリ】

こんにちは、ウチダショウマです。

今日は、中学1年生及び中学3年生で習う

「角の二等分線」

について、まずは作図方法(書き方)とそれが正しいことの証明を学び、次に角の二等分線と辺の比の定理(性質)を学びます。

また、記事の後半では、外角に関する問題も考察していきたいと思います。

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目次

角の二等分線の書き方

角の二等分線とは、読んで字のごとく「角度」「二等分」する線のことを指します。

まずは書き方から学んでいきましょう。

↓↓↓

上の図で $∠XOY$ の二等分線を書いていくとして、最初に、点 O を中心とした円を書きます。

そうしてできた交点を中心として、また円を書きます。

↓↓↓

※ここで書く円(②と③)は、①と同じ大きさでなくても構いません。②と③は同じ大きさの円です。

②③の交点と点 O を結んだ青の直線が、角の二等分線となります。

たった $3$ ステップしかないですし、わかりやすいですね^^

さて、こんなに簡単に作図ができるのですが…

「どうしてこれで角の二等分線が書けるのか」

非常に気になりますよね!!

中学1年生の段階では、作図方法しか教わらないかと思います。

なぜなら、この作図を理解するためには中学2年生で学ぶある知識が必要だからです。

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角の二等分線の作図が正しいことの証明

さきほどの図に書き込みを入れてみます。

↓↓↓

「コンパスで曲線を書く」ということは「等距離の場所同士を結ぶ」ということになります。

ここで、作った交点を順番に A、B、C と置くと、

$$OC は共通 ……①$$$$OA=OB ……②$$$$AC=BC ……③$$以上①~③より、$3$ 組の辺がそれぞれ等しいので、$$△OAC ≡ △OBC$$が言えます。

ここで、合同な三角形の対応する角度は等しいので、$$∠AOC=∠BOC$$が言えて、OC が $∠XOY$ の二等分線であることが示せました。

この「三角形の合同条件」を習うのが、中学2年生なんです。

ですから、中学1年生の間は「なぜ作図方法が正しいのか」よくわからないまま授業が進んでしまうのですね…(^_^;)

また、三角形の合同を学ぶことで、角の二等分線に成り立つ重要な性質も理解することができます。

↓↓↓

【角の二等分線の性質その1】
点 P が ∠XOY の二等分線上の点であれば、「直線 OX、OYまでの距離が等しい」が成り立つ。

この性質は、図で見るとすごいわかりやすいです。

↓↓↓

△OAP と △OBP について、$$OP は共通 ……①$$$$∠OAP=∠OBP=90° ……②$$$$∠AOP=∠BOP ……③$$

以上①~③より、直角三角形で、斜辺と一つの鋭角がそれぞれ等しいので、$$△OAP ≡ △OBP$$が言えます。

ここで、合同な三角形の対応する辺の長さは等しいので、$$PA=PB$$が示せました。

今中学1年生の方であれば、中学2年生になってからでも遅くはないですが、中学2年生以上の方であれば、今すぐにでも参考記事を読んで理解することをオススメします。

⇒⇒⇒三角形の合同条件はなぜ3つ?証明問題をわかりやすく解説!【相似条件との違い】

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角の二等分線と比の定理とは

角の二等分線には、もう一つ押さえておくべき重要な性質があります。

それが「角の二等分線と比の定理」と呼ばれるものです。

【角の二等分線と比の定理(性質その2)】
下の図において$$赤:青$$の比が常に等しい。

この定理はいろいろな呼び名があり、

  • 角の二等分線定理
  • 角の二等分線の性質
  • 角の二等分線と辺の比の定理

などなど、人によって様々です。

「角の二等分線と~」のように表現されていたら、この定理を指しているんだな~と理解しましょう。

さて、この定理を証明していくにあたって、中学2年生及び中学3年生で習うある知識が必要になってきます。

角の二等分線定理の証明

いったん証明を見ていきます。

必要な予備知識に関する記事は、この章の最後に載せていますので、そちらをぜひご覧ください。

【証明】

図のように、点 C を通り辺 AD に平行な直線と、半直線 AB との交点を E とする。

↓↓↓

まず、平行線の同位角と錯角は等しい(※1)ので、$$∠BAD=∠AEC ……①$$$$∠CAD=∠ACE ……②$$

ここで、線分 AD は ∠BAC の二等分線であるので、$$∠BAD=∠CAD$$

これと①②より、$$∠AEC=∠ACE$$

よって、$2$ つの底角が等しいので、△ACE は二等辺三角形(※2)である。

つまり、$$AC=AE ……③$$が成り立つ。

さて、$AD // EC$ であるから、平行線と線分の比の性質(※3)より、$$BA:AE=BD:DC$$

③の式を代入すると、$$AB:AC=BD:DC$$

したがって、定理が示された。

(証明終了)

予備知識のオンパレードですね(^_^;)

(※1)、(※2)は中学2年生、(※3)は中学3年生で習います。

「日頃の勉強がいかに大切か」この証明を見るとわかりますね!♪

それぞれの詳しい解説は以下のリンクから!!

⇒(※1).錯角・同位角・対頂角の意味とは?平行線と角の性質をわかりやすく証明!【応用問題アリ】【中2数学】

⇒(※2).「二等辺三角形の定義・角度の性質を使った証明問題などを解説!

⇒(※3).「平行線と線分の比の問題・3通りの証明・定理の逆の証明を解説!

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角の二等分線の性質を用いる問題

ここまでで、角の二等分線の重要な性質 $2$ つを学ぶことができました。

この章では、それらを応用して問題を解いていきましょう!

角の二等分線に関する問題は

  • 性質その1を用いる作図問題(中学1年生)
  • 性質その2を用いる問題(中学3年生)

大きく分けると以上の $2$ つです。

作図問題(中1)

問題. $30°$ の角度を作図せよ。

いきなり難しそうな問題ですね…。

ヒントは、この問題を「角の二等分線を用いて解く」という見方で考えてみるとどうなるか、ということです。

$30°$ を $2$ 倍してみると… $60°$ ですね!

少し考えてみてから解答をご覧ください。

↓↓↓

【解答】

コンパスを用いて、適当な大きさの正三角形を作図する。

↓↓↓

正三角形の内角はすべて等しく、また内角の和は $180°$ であることから、$$180°÷3=60°$$つまり、正三角形の一つの内角は $60°$ である。

よって、一つの内角の二等分線を作図すれば、$30°$ の角度を作図することができる。

↓↓↓

つまり青丸が、今回求めたかった角度 $30°$ となる。

(解答終了)

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頭の柔らかさも問われた、非常にいい問題でしたね^^

では、もう一問解いてみましょう。

問題. △ABC の $3$ 辺までの距離が等しい点 P を作図せよ。

この問題も、一見すると角の二等分線と何ら関係性はないように見えます。

しかし!性質その1をよ~く思い出してみてください^^

【解答】

角の二等分線上の点であれば、$2$ 辺までの距離が等しい。(性質その1)

よって、角の二等分線を $2$ つ書き、その交点を P とすればよい。

↓↓↓

(解答終了)

ちなみに、$3$ 辺までの距離が等しいということは、以下のような円が書けることを意味します。

↓↓↓

また、点 P が内接円(ないせつえん)の中心となることから、点 P のことを「内心(ないしん)」と呼びます。

「内心」に関して詳しく学習するのは、高校1年生になってからになります。

⇒⇒⇒内心とは?三角形の内心の求め方や比の使い方・性質の証明・位置ベクトルをわかりやすく解説!

【外角】辺の比定理の応用(中3と高1)

今度は「角の二等分線と辺の比の定理(性質その2)」を用いる問題を解いていきましょう♪

問題. 線分 AD が角の二等分線であるとき、線分 BC の長さを求めよ。

さて、辺の長さを求める際に、「角の二等分線と比の定理」は非常に役に立ちます。

【解答】

角の二等分線と比の定理より、

\begin{align}BD:DC&=AB:AC\\&=9:15\\&=3×3:3×5\\&=3:5\end{align}

したがって、線分 BD の長さは、

\begin{align}BD&=\frac{3}{3+5}BC\\&=\frac{3}{8}×12\\&=\frac{9}{2}\end{align}

(解答終了)

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最後にもう一問。

応用的ですが、ぜひともマスターしておきたい問題です。

問題. 線分 AD は ∠A の外角の二等分線である。$$AB=30 , AC=18 , BC=24$$であるとき、線分 BD の長さを求めよ。

今まで点 D は辺 BC を内分する点でした。

今回は、線分AD が ∠A の外角の二等分線であるため、点 D は辺 BC を外分しています。

ただ、「角の二等分線と比の定理」のスゴイところは、この場合においても$$AB:AC=BD:DC$$という全く同じ式が成り立つところです!

また、外角の場合も、内角の場合と同様の発想で証明ができます。

「同様」と言われても、「何がどう同様なのか」わかりづらいかと思いますので、実際に証明しながら解答を作っていきますね♪

【解答】

図のように、点 C を通り辺 AD に平行な直線と、線分 AB との交点を E とする。

↓↓↓

まず、平行線の同位角と錯角は等しい(※1)ので、$$∠XAD=∠AEC ……①$$$$∠CAD=∠ACE ……②$$

ここで、線分 AD は ∠BAC の二等分線であるので、$$∠XAD=∠CAD$$

これと①②より、$$∠AEC=∠ACE$$

よって、$2$ つの底角が等しいので、△ACE は二等辺三角形(※2)である。

つまり、$$AC=AE ……③$$が成り立つ。

さて、$AD // EC$ であるから、平行線と線分の比の性質(※3)より、$$AB:AE=BD:DC$$

③の式を代入すると、$$AB:AC=BD:DC$$

よって、外角の場合も同じ式が成り立つことがわかったので、

\begin{align}BD:DC&=AB:AC\\&=30:18\\&=6×5:6×3\\&=5:3\end{align}

したがって、線分 BD の長さは、

\begin{align}BD&=\frac{5}{5-3}BC\\&=\frac{5}{2}×24\\&=60\end{align}

(解答終了)

証明は、B の代わりに X を用いるところが最初の方に $2$ 箇所あるだけで、あとはほぼほぼコピペしました。(笑)

一つ注意点を挙げるなら、最後の$$BD=\frac{5}{5-3}BC$$の部分ですね。

これは図を見た方がわかりやすいです。

↓↓↓

図を見れば、BD が BC の $\frac{5}{2}$ 倍になることは明らかですよね!

内分のときは、図に書き込まなくても頭の中でイメージしやすいです。

しかし、外分のときは計算ミスを防ぐために、図に書き込んで視覚的にわかりやすくすることをオススメします。

角の二等分線に関するまとめ

角の二等分線には重要な性質が $2$ つありました。

もう一度まとめておきます。

↓↓↓

高校の数学A「図形の性質」を履修する際に必要不可欠な知識になってきます。

今のうちにしっかりと理解しておきましょう!

もう一つの基本的な作図「垂直二等分線(+垂線)」に関する詳しい解説はこちらから!!

↓↓↓

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以上、ウチダショウマでした。
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