三角形の面積の求め方とは?sinやベクトルを用いる公式も解説!【小学生から高校生まで】

こんにちは、ウチダショウマです。

今日は、小学生から高校生まで通して学ぶ

「三角形の面積の求め方」

について、まずは基本から入り、徐々に高校数学の内容に進化させていきます。

具体的には、数学Ⅰで習う “sin” を用いる公式や、数学Bで習う “ベクトル” を用いる公式について、詳しく解説していきます。

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目次

三角形の面積の基本<小学生>

これから三角形の面積を色々な方法で求めていきます。

そこで、常に基本となってくるのが以下の公式です。

【三角形の面積の公式(基本)】
① (底辺) × (高さ) ÷ 2
または
② $\frac{1}{2}$ × (底辺) × (高さ)

中学・高校と上がっていくほど、分数を多用し割り算を使う文化が薄れていくので、②の公式を使うことが多くなってきます。

また、①と②の公式は、本質的には同じです^^

さて、この公式はほとんどの日本人が即答できるかと思います。

しかし、「なぜこのように求めることができるのか」については、意外と知らない人もいるのではないでしょうか。

そこで、まずはこの公式の成り立ちから考えていきましょう。

なぜ(底辺)×(高さ)÷2なのか

ここで重要となってくるのが“平行四辺形の面積”です。

↓↓↓

平行四辺形の面積は、上の図のように切り貼りすることで長方形の面積と等しくなります。

よって、平行四辺形の面積は$$底辺×高さ$$で求めることができます。

これを応用したものが、三角形の面積の公式になります。

↓↓↓

上の図のように、同じ(合同な)三角形を $2$ つ用意して上手にくっつけると、常に平行四辺形を作ることができます!

よって、$1$ つの三角形の面積は、こうしてできた平行四辺形の面積の半分になるので、$$底辺×高さ÷2$$で求まるわけです。

この基本をしっかり理解できると、以下のような問題にも対応できます。

↓↓↓

このような問題でも、平行線の性質を理解していれば解くことができます。

↓↓↓

今、底辺 OA は共通です。

よって、高さが等しくなるように点 C を取ることができれば、面積も等しくなります。

ここで、高さというのは、頂点 B から直線 OA に対して垂直に下した線分なので、頂点 B を通りかつ直線 OA に平行な直線上に点 C を取ればOK、ということになります。

これは中学生で習う「等積変形(とうせきへんけい)」と呼ばれる問題です。

等積変形とは?台形から三角形に変える問題を解説!【応用問題・難問アリ】」の記事にて詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

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座標平面上での三角形の面積<中学数学>

中学で習う三角形の面積の公式は、実はそんなに多くありません。

ここでは一つだけ、「覚えておくと便利」な公式を解説します。

それは“座標平面における三角形の面積”です。

いきなりですが公式を紹介します。

↓↓↓

なんと、この公式を用いると、面積を一発で求めることができるのです!

これ、結構スゴイですよね!

ここからは、この公式を $2$ 通りの方法で証明し、練習問題を $1$ 問解き、最後に大学内容について少し触れたいと思います。

2通りの証明

まずは感覚的にわかりやすい証明です。

【証明1】

図より、大きな長方形から①~③の三角形の面積を引けば △OAB の面積となる。

したがって、△OAB の面積を $S$ とすると、

\begin{align}S&=a_1b_2-\{\frac{1}{2}a_1a_2+\frac{1}{2}b_1b_2+\frac{1}{2}(a_1-b_1)(b_2-a_2)\}\\&=a_1b_2-(\frac{1}{2}a_1a_2+\frac{1}{2}b_1b_2+\frac{1}{2}a_1b_2-\frac{1}{2}a_1a_2-\frac{1}{2}b_1b_2+\frac{1}{2}a_2b_1)\\&=a_1b_2-(\frac{1}{2}a_1b_2+\frac{1}{2}a_2b_1)\\&=a_1b_2-\frac{1}{2}a_1b_2-\frac{1}{2}a_2b_1\\&=\frac{1}{2}(a_1b_2-a_2b_1)\end{align}

※この数式は横にスクロールできます。(スマホでご覧の方対象。)

(証明1終了)

証明1の発想は至ってシンプルです。

しかし、この証明には問題があります。

それは、「場合分けをいくつもしなければいけない」ということです。

この証明では、$$a_1>b_1 , a_2<b_2$$の場合を考えましたが、この条件が変わってくると、辺の長さの表し方が変わってきます。

すると、結果として$$\frac{1}{2}(a_2b_1-a_1b_2)$$と符号が全く逆の値が得られるケースもあります。

よって、$$\frac{1}{2}|a_1b_2-a_2b_1|$$と絶対値を付けることで、どんな場合においても必ず成り立つ公式が得られます。

⇒参考.「絶対値とは?絶対値の計算問題・意味や性質・分数の絶対値の外し方について解説!【ルート】

ですので、この証明1は不十分です。

全ての場合について考えて初めて証明と言えます。

でも、それは面倒くさいですよね(^_^;)

そこで、場合分けの必要がなく、ひとまとめに議論できるのが、次の証明2になります。

【証明2】

図のように、線分 BP より右側と左側に分けて考える。

↓↓↓

すると、右側の △OAB の面積が $\frac{1}{2}BP×①$、左側の △OAB の面積が $\frac{1}{2}BP×②$であり、$AH=①+②$ であることから、$$△OAB=\frac{1}{2}BP×AH$$と求めることができる。

ここで、点 A が $y$ 軸より左側にある場合も考慮すると、$$AH=|a_1| ……③$$ であるので、$BP$ を求めていこう。

まず、直線 OA の方程式を求める。

これは原点 O を通り、傾き(変化の割合)が $\frac{a_2}{a_1}$ の直線なので、$$y=\frac{a_2}{a_1}x$$と求められる。

ここで、点 P の $x$ 座標は $b_1$ であるので、この式に代入すると、$$y=\frac{a_2}{a_1}b_1$$となる。

よって、点 P の座標は、$$(b_1 , \frac{a_2}{a_1}b_1)$$である。

次に、線分 BP の長さを求める。

点 P が点 B より上部にある場合も考慮すると、$$BP=|b_2-\frac{a_2}{a_1}b_1| ……④$$となる。

したがって、③④より、

\begin{align}△OAB&=\frac{1}{2}BP×AH\\&=\frac{1}{2}|b_2-\frac{a_2}{a_1}b_1|×|a_1|\\&=\frac{1}{2}|a_1b_2-a_2b_1|\end{align}

(証明2終了)

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BP と AH がわかれば面積を求められるんですね!

また、この計算式であれば、絶対値を付けて一般化した議論ができます。
※証明1で絶対値を付けると、式変形が上手くできない部分があります。

練習問題

それでは、この公式を用いて三角形の面積を一瞬で求めてみましょう。

問題. それぞれの場合において、△ABC の面積を求めよ。
(1) $A=(0,0)$、$B=(1,2)$、$C=(3,1)$
(2) $A=(3,2)$、$B=(5,4)$、$C=(4,7)$

(1)はそのまま公式が使えそうですが、(2)は難しそうです。

ただ、とある工夫を行えば(2)もスマートに解くことができます。

ぜひチャレンジしてみて下さい^^

それでは解答です!

【解答】

(1) 点 A が原点 O と一致しているので、公式を用いると、$$\frac{1}{2}|1×1-2×3|=\frac{1}{2}|-5|=\frac{5}{2}$$

(2) 下の図のように、三点 A , B , C を平行移動しても △ABC の面積は変わらない。(ここがポイント!)

↓↓↓

よって、△A’B’C’ の面積を求める。

$x$ 座標に $-3$、$y$ 座標に $-2$ だけ平行移動しているので、$$B’=(2,2) , C’=(1,5)$$である。

したがって、公式を用いると、$$\frac{1}{2}|2×5-2×1|=\frac{1}{2}|8|=4$$

(解答終了)

(2)のように、原点 O が頂点の一つになっていない場合は、平行移動して考えましょう。

そうすることで、どんな場合でもこの公式が使えるようになりますね♪

サラスの公式<大学数学>

実は、今学んだ座標平面における三角形の面積の公式は、大学では“サラスの公式”と呼ばれます。

理系の大学 $1$ 年生が必ず習う科目として「線形代数」と呼ばれる分野があります。

そこで行列式というものを定義したとき、簡単に計算できる公式が”サラスの公式”になります。

つまりこれは、行列式と三角形の面積が上手く結びついた、非常にいい応用例です。

というのも、行列式などがどのように応用されているのか、線形代数初学者の方は中々感じることが難しいかと思いますので。

中学で習う内容が、大学で習う内容とリンクしているって、なんか感動しますよね!

三角形の面積の求め方<高校数学>

さて、皆さんお待ちかね。高校で習う三角形の面積の公式です。

高校では、まず数学Ⅰで“三角比”というものを習います。

これは三角形の角度と辺の比の関係を数値化したものなので、もちろん応用できます。

次に、数学Bで“ベクトル”というものを習います。

ベクトルは図形が絡む問題のほとんどで応用が可能です。

これから $5$ つの公式について順に見ていきますが、別にすべてを覚える必要はありません。

しかし、どの公式も三角比やベクトルの応用として非常にいい例ばかりですので、一度は勉強していただきたく思います。

それでは始めましょう。

sinを用いる公式【超重要】

究極的な話をすれば、この公式さえ覚えておけば大丈夫です。

そのぐらい重要な公式を解説していきます。

【三角形の面積の最重要公式】
△OAB の面積を $S$ とすると、
\begin{align}S&=\frac{1}{2}bc\sin A\\&=\frac{1}{2}ca\sin B\\&=\frac{1}{2}ab\sin C\end{align}

この公式も式で覚えるのではなく、以下のように図で理解しましょう。

↓↓↓

$2$ 辺の長さとその間の角さえわかれば、面積を一瞬で出すことができるので、この公式はものすごく重宝します。

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この公式は、数学Ⅰの中でも重要度が高い公式ですので、暗記している方は多いでしょう。

しかし!この公式を単に暗記するだけでは、数学の勉強としてかなりもったいないです!

どういうことか、下の図をご覧ください。

↓↓↓

高さを青の実線で表しています。

こうして見ると、$$□×\sin θ=高さ$$が成り立っています。

つまり、本質的には「底辺×高さ÷2」の式と何ら変わらない、というわけです!

一応、$θ$ が鈍角の場合も考えておきます。

↓↓↓

$$\sin (180°-θ)=\sin θ$$の式を使えば、高さを同じように表せることがすぐにわかりますね。

以上より、三角形の面積を$$\frac{1}{2}bc\sin A$$で表せることが証明できました。

ここで、一つどうしてもお伝えしておきたいことがあります。

皆さん、公式の丸暗記だけはやめましょう。

これは、この公式に限った話ではありません。

定理でも命題でも補題でも、なんでもそうですが、一度自分の手でしっかりと証明しておきましょう。

だって、この公式と「底辺×高さ÷2」の公式を結び付けて理解しないのは、かなりもったいないじゃありませんか。

記憶の効率を上げるには、結び付ける作業(チャンク化)が必須です。

数学が得意な人は、みんなこれやってます。これは間違いないです。

ですから、「公式を丸暗記していた…理解していなかった…」という方は、これをいい機会と見て、丸暗記の勉強法をやめていただきたいな、と思います。

厳しいことを言いましたが、丸暗記をやめないと数学は伸びません。

というより、数学に限らず全教科そうだと、私は思います。

内接円・外接円の半径を用いる公式

少し話が脱線してしまいました。

それでは、残り $4$ つの公式も一緒に考えていきましょう。

【内接円・外接円の半径を用いた公式】
△ABC の内接円の半径を $r$、外接円の半径を $R$ とする。
このとき、面積 $S$ は$$S=\frac{1}{2}r(a+b+c) ……①$$
また、$$S=\frac{abc}{4R} ……②$$

②はそこまで使う機会はありません。

というのも、これは先ほど証明した$$S=\frac{1}{2}bc\sin A$$の公式に、正弦定理$$\frac{a}{\sin A}=2R$$を $\sin A$ について解いた式$$\sin A=\frac{a}{2R}$$を代入しているだけだからです。

⇒参考.「正弦定理の公式の覚え方とは?問題の解き方や余弦定理との使い分けもわかりやすく解説!

①の式は結構重要なのでちゃんと解説します。

↓↓↓

内接円の中心(内心) $I$ に向かって各頂点から青の実線を引きました。

ここで、円の接線は接点を通る半径と垂直に交わります。

よって、たとえば$$△BIC=\frac{1}{2}ar$$と表すことができます。

同様に、$$△CIA=\frac{1}{2}br$$$$△AIB=\frac{1}{2}cr$$と表せます。

したがって、

\begin{align}△ABC&=△BIC+△CIA+△AIB\\&=\frac{1}{2}ar+\frac{1}{2}br+\frac{1}{2}cr\\&=\frac{1}{2}r(a+b+c)\end{align}

と、①の公式を導くことができました。

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この公式からわかることは、「周の長さと内接円の半径さえ与えられれば面積は求まる」ということですね!

「これだけの情報量で本当にわかるの…?」と疑いたくなりますが、式が言ってるので間違いないです。
もちろん、これだけの条件では”三角形”は一つには決まりません。

また、今見てきた外接円と内接円については、数学A「図形の性質」で詳しく学習します。

一つだけ重要な命題を話しておくと、どんな三角形にも必ず外接円・内接円が存在します。

これらに関する詳しい解説は、以下のリンクからお願いします。

↓↓↓

参考1.「外心とは?三角形の外心の座標・位置ベクトルの求め方や性質の証明をわかりやすく解説!【垂心】

参考2.「内心とは?三角形の内心の求め方や比の使い方・性質の証明・位置ベクトルをわかりやすく解説!

ヘロンの公式

次はヘロンの公式です。

この公式の基本も$$S=\frac{1}{2}bc\sin A$$の式になります。

ここから上手く式変形を繰り返して、辺の長さのみで面積を表したものがヘロンの公式になります。

よって、式中の $\sin A$ をどうにかしていくのだろう、と予想できますね。

少し考えてみてから、以下の式の導出をご覧ください。

ヒントは「三角比の相互関係式」「余弦定理」の $2$ つです!

【公式の導出】

三角比の相互関係式$$\sin^2 A+\cos^2 A=1$$より、$\sin A>0$ であることから、$$\sin A=\sqrt{1-\cos^2 A}$$

これを基本の式に代入すると、$$S=\frac{1}{2}bc\sqrt{1-\cos^2 A} ……(※)$$

また、余弦定理より、$$\cos A=\frac{b^2+c^2-a^2}{2bc}$$なので、(※)に代入すると、$$(※)=\frac{1}{2}bc\sqrt{1-(\frac{b^2+c^2-a^2}{2bc})^2}$$

あとは式変形を頑張っていきます。

【中断】

相互関係式を用いれば、$\sin A$ と $\cos A$ の変換は簡単にできます。

また、余弦定理を用いれば、$\cos A$ を $3$ 辺の長さを用いて表せますね。

⇒参考.「余弦定理の証明とは?角度・面積を求める計算問題や公式の覚え方をわかりやすく解説!

こうしてできた

$$(※)=\frac{1}{2}bc\sqrt{1-(\frac{b^2+c^2-a^2}{2bc})^2}$$

の式は、辺の長さのみで構成されています。

よって、目論見は成功したわけです。

ただ、これでは公式の形としてあまりにも覚えづらいので、ここから地道な式変形が必要になります。

一旦、結果のみをまとめます。

↓↓↓

【ヘロンの公式】
$2s=a+b+c$ とすると、$$S=\sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}$$

かなりわかりやすい形になりましたね!

また、実際にこの公式を使ってみます。

↓↓↓

問題. $3$ 辺の長さが $7$、$8$、$9$ であるような三角形の面積 $S$ を求めよ。

このように、$3$ 辺の長さすべてが整数(有理数)で表されているとき、一瞬で求めることができます。

【解答】

$2s=7+8+9=24$ より、$s=12$ とおく。

ここで、ヘロンの公式より、

\begin{align}S&=\sqrt{12(12-7)(12-8)(12-9)}\\&=\sqrt{12×5×4×3}\\&=12\sqrt{5}\end{align}

(解答終了)

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ふつうの解き方であれば、余弦定理から角度を求め、三角比の相互関係式から sin に変換して…と手順を踏むので、かなり短縮できていますね!

これで、ヘロンの公式の有用性がおわかりいただけたでしょうか。

ご覧の通り、使う場面を選ぶ公式ではありますが、その分威力は絶大です。

ベクトルの内積を用いる公式【座標】

最後は数学Bで習う「ベクトル」を応用した公式です。

こちらも、ヘロンの公式と同様に$$S=\frac{1}{2}bc\sin A$$の $\sin A$ を変換していこう、という発想になります。

さて、皆さんに質問です。

ベクトルで角度を用いる演算って、何がありましたか…?

↓↓↓

ベクトルの内積$$\vec{a}・\vec{b}=|\vec{a}||\vec{b}|\cos θ$$

これぐらいしか思いつきませんよね。

⇒参考.「内積とは?ベクトルの内積の意味・公式・求め方などをスッキリ解説!

ここまでくれば、やることは必然的に見えてくるはずです。

まずは三角比の相互関係式を使って、$\sin A$ を $\cos A$ に変換します。

次に、ヘロンの公式では余弦定理を用いました。

今回は、ベクトルの内積の定義式を使ってみましょう。

【公式の導出】

わけあって、考える三角形を △OAB とする。

また、$\vec{OA}=\vec{a}$、$\vec{OB}=\vec{b}$ と定義する。

このとき、$$S=\frac{1}{2}|\vec{a}||\vec{b}|\sqrt{1-\cos^2 ∠AOB}$$

ここまでは同じなので省略する。

ここで、内積の定義式より、$$\cos ∠AOB=\frac{\vec{a}・\vec{b}}{|\vec{a}||\vec{b}|}$$なので、これを代入して式変形すると、

\begin{align}S&=\frac{1}{2}|\vec{a}||\vec{b}|\sqrt{1-\frac{(\vec{a}・\vec{b})^2}{(|\vec{a}||\vec{b}|)^2}}\\&=\frac{1}{2}\sqrt{|\vec{a}|^2|\vec{b}|^2-(\vec{a}・\vec{b})^2}\end{align}

(中断)

最後の式は $|\vec{a}||\vec{b}|$ をルートの中にしまっただけです。

こうして得られた$$\frac{1}{2}\sqrt{|\vec{a}|^2|\vec{b}|^2-(\vec{a}・\vec{b})^2}$$の式も、一応公式として使えなくはないです。

ですが、果たしてこの公式にどれだけの有用性があるでしょうか?

だって、内積を計算しなくてはいけないので、$\cos ∠AOB$ の値が必要ですよね。

しかし、$\cos ∠AOB$ の値がわかれば、$$\sin ∠AOB=\sqrt{1-\cos^2 ∠AOB}$$より $\sin ∠AOB$ を求めた方が速いように感じます。

そこで、内積のもう一つの顔。

成分表示されている場合について考えてみるとどうなるのか。

見てみましょう。

【再開】

$\vec{a}=(a_1,a_2)$、$\vec{b}=(b_1,b_2)$ とする。

このとき、

\begin{align}|\vec{a}|^2|\vec{b}|^2-(\vec{a}・\vec{b})^2&=({a_1}^2+{a_2}^2)({b_1}^2+{b_2}^2)-(a_1b_1+a_2b_2)^2\\&={a_1}^2{b_1}^2+{a_1}^2{b_2}^2+{a_2}^2{b_1}^2+{a_2}^2{b_2}^2-({a_1}^2{b_1}^2+2a_1b_1a_2b_2+{a_2}^2{b_2}^2)\\&={a_1}^2{b_2}^2-2a_1b_1a_2b_2+{a_2}^2{b_1}^2\\&=(a_1b_2-a_2b_1)^2\end{align}

※この数式は横にスクロールできます。

したがって、

\begin{align}S&=\frac{1}{2}\sqrt{|\vec{a}|^2|\vec{b}|^2-(\vec{a}・\vec{b})^2}\\&=\frac{1}{2}\sqrt{(a_1b_2-a_2b_1)^2}\\&=\frac{1}{2}|a_1b_2-a_2b_1|\end{align}

(導出終了)

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いかがでしょう。

最後の式、どこかで見覚えはありませんか…?

そう、目次2「座標平面上での三角形の面積で見た公式と同じ形ですね!!

つまり、今やっていたことは、目次2で学んだ公式のベクトルを用いた証明だった、ということになります。

これは何も、この公式だけに当てはまることではないです。

ベクトルというのは、言ってしまえば一種の新しい概念なので、「今まで学んできた知識をベクトルで証明する」ことはよく目にします。

例えば、数学Ⅱで習う「点と直線の距離」の公式も、ベクトルを用いて証明することができます。

⇒⇒⇒点と直線の距離の公式とは?3次元やベクトルを用いた証明も解説!【阪大入試問題】

ベクトルを学ぶと、今まで苦戦していた定理の証明などがあっさりできてしまうことも多々あるため、数学がより一層面白くなりますよ^^

⇒⇒⇒「ベクトル」一覧

三角形の面積に関するまとめ

今日は、小学算数の基礎から入り、最後はベクトルの話までしました。

かなり学年横断的な内容になってしまいましたね(^_^;)

しかしこうして見てみると、三角形の面積一つとっても、小学生のころからずっっっっっとつながっているんだな~と実感できますね。

実際、基本は常に「底辺×高さ÷2」でした。

他の教科と結び付ける学習、いわゆる”教科横断的な学習”も大切ですが、僕はそれと同じぐらい”学年横断的な学習”も重要だと思います。

「中学生だからここまでしかやっちゃダメ」とか「高校一年生はベクトル学んじゃダメ」なんてことは絶対にないんです。

ですから、興味の赴くままに勉強してみて下さい。

僕は、皆さんの興味を引き出すよう、常に試行錯誤しながら記事を書いていきたいと思います♪

以上、ウチダショウマでした。
それでは皆さん、よい数学Lifeを!!

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