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増減表(凹凸表)で変曲点を調べて三角関数のグラフを書こう!【2回微分】【数ⅲ】

こんにちは、ウチダです。

今日は、数ⅲで習う

「(凹凸も含めた)増減表」

を用いることで、2回微分から変曲点を調べ、色んなグラフ(例えば三角関数など)を書けるようになりましょう!

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目次

【復習】増減表(数学Ⅱ)で分かること

増減表はとっても万能です。

なぜならどんな関数においても、増減表を用いることでグラフの形が大体わかるからです。

少し復習してみましょう。

この図は$$y=x^2+2x-1$$という $2$ 次関数における接線の動きをアニメーション化したものです。

こうしてみると、接線の傾きの変化=グラフの増減の変化」なので、$$x,f'(x),f(x)$$と導関数 $f'(x)$ まで含めて考えればグラフが大体かける、ということになります。

ここで、この $3$ つの要素を表にまとめたものを増減表と言いました。

ここまでが数学Ⅱで習う内容だったわけですが…

「数学Ⅲでもう一度考える」ということはつまり、「これだけでは何か不十分である」わけですよね。

たとえば $3$ 次関数を書く時を思い出してもらうと分かりやすいです。

ウチダ

図の矢印のところで、一回グラフがキュッと折れ曲がってますね。(ちょっと見づらいですが、、汗)

きっとこのような曲線の書き方に関しては、「なんとなくそういうものなんじゃないか」という理解でグラフを書いてきたと思います。

数学Ⅲでは、この”なんとなく”に言及し、何故かを追及していきます。

ようは数学Ⅲで習う増減表は、

グラフの曲がり方が変わるところを厳密に知りたい!!

これがポイントになるわけです。

ウチダ

問題提起ができたので、次から具体的にどう求めていけばよいかについて考えていきましょう。

変曲点(グラフの凹凸)を求める

グラフの曲がり方が変わる点なので、その点のことを「変曲点」と言います。

この変曲点を求めるには、何を考えていけばよいのでしょうか…

ここで、グラフの増減を求める際に考えたことを振り返ってみましょう。

  • $f(x)$ の増減を知りたい → $f'(x)$ の符号を知りたい

こういうロジックでしたよね。

そうなんです。 $f'(x)$ までしかない数学Ⅱの増減表だと、実は $f'(x)$ についてわかっていないことが多すぎるのです!!

そして $f'(x)$ を知ることこそ、変曲点を求めることにつながってきます。

この図は、$3$ 次関数 $y=x^3-3x^2+3$ のグラフ上の点における接線をアニメーションで動かしたものです。

ここで、変曲点付近で接線の変化が緩やかになっていることにお気づきでしょうか!

具体的に言えば、$$x=1$$あたりですね。

何を隠そう、実はこの $x=1$ こそがこのグラフの変曲点になっているわけです!!

もう少し詳しく見ていきます。

2回微分によりf'(x)の増減がわかる

では、先ほどのグラフを、こんな風に見てみましょうか。

接線を黄色で表示して動かしましたが、接線の傾きの増減に着目します。

すると、青の範囲では減少し、赤の範囲では増加していることにお気づきでしょうか!

そう、接線の変化が緩やかになったのは、つまり「傾きが減少から増加に変わる点」だったからなんですね!

ここで、序盤に確認したことをもう一度かいておきます。

  • $f(x)$ の増減を知りたい → $f'(x)$ の符号を知りたい

ピンと来ませんか?

今回は「 $f'(x)$ の増減を知りたい!」という結論になりましたね!。

したがって、

  • $f'(x)$ の増減を知りたい → $f”(x)$ の符号を知りたい

ということになり、2回微分が登場してくるわけです!

ウチダ

ちなみに $2$ 回微分することで得られる $f”(x)$ のことを、「第 $2$ 次導関数」と呼びます。

よって、これからは、$$x,f'(x),f”(x),f(x)$$の$4$ つの要素を含んだ増減表を書くことで、なんとグラフの凹凸まで厳密に書けるようになります!

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増減表(3次関数)の練習問題

それではここからは、実際に問題を通して見ていきましょう♪

まずは $3$ 次関数です!!

問題. 関数$$y=x^3-3x^2+3$$のグラフを、凹凸も含めて概形を書け。

先ほどから例に挙げている3次関数ですが、この増減表を $f”(x)$ まで含めるとどう書けばよいのでしょうか。

それでは解説です!

【解答】

$y=f(x)$ とする。

ここで、$$f'(x)=3x^2-6x=3x(x-2)$$より、$f'(x)=0$ を解くと、$$x=0,2$$

また、$$f”(x)=(f'(x))’=6x-6$$なので、$f”(x)=0$ を解くと、$$x=1$$

したがって、増減表は以下のようになる。

よって、グラフが書ける。(さっきからたくさん書いているので省略。)

(終了)

いかがでしょうか。

$f'(x)$ のみの場合だと、「増加」or「減少」で2通りでしたが、これに$f”(x)$ が加わることで、「上に凸」or「下に凸」で更に $2$ 通り増えます。

ウチダ

よって、矢印のパターンは $2×2=4$ 通りになりますね!

増減表(三角関数を含む)の練習問題

では、今日の最終ゴール、三角関数(を含む関数)について見ていきましょう♪

問題. 関数$$y=x+\sin x$$のグラフの概形を書け。

三角関数だけであれば単純なので書きやすいですが、このように$$三角関数 + 何か$$という関数は今までの知識だけだと非常に書くのに苦労します。

ですが、$2$ 回微分をすることで凹凸がわかるようになったので、こういうグラフでも概形を書くことができてしまうんですね!^^

実際にやっていきましょう♪

【解答】

$y=f(x)$とする。

ここで、$$f'(x)=1+\cos x$$より、$f'(x)=0$ を解くと、$$x=…,-π,π,3π,…$$

また、$$f”(x)=(f'(x))’=-\sin x$$なので、$f”(x)=0$ を解くと、$$x=…,-2π,-π,0,π,2π,…$$

したがって、増減表は以下のようになる。(ある程度のところで切ります。)

よって、グラフは以下の図のようになる。

(終了)

…だいぶ珍しい関数ですけど、$2$ 回微分までした増減表を用いることで、このようにグラフが書けるんですね!

また、今回の関数では、$$f'(x)=1+cosx≧0$$だったので、常に増加する(=単調増加する)グラフになりました。

このように、三角関数を含むグラフは作りようによっては面白い形をしていることが多いので、いろんなグラフを書いてみるのも楽しいですよ♪

増減表(凹凸表)に関するまとめ

いかがだったでしょうか。

今日は、数学Ⅱで習った「増減表」にひと手間加えて、より厳密な増減表を書いてみました。

今日の知識と極限の知識を合わせると「漸近線」についての理解も深まります。

おわりです。

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