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つるかめ算の解き方を方程式や面積図を使ってわかりやすく解説!【中学受験】【練習問題アリ】

こんにちは、ウチダです。

今日は中学受験算数講座第2回として

「つるかめ算」

の基本的な解き方を方程式や面積図を用いてわかりやすく解説していきたいと思います♪

練習問題もありますので、ぜひ勉強のおともにしてください^^

中学受験算数講座第1回の「数の規則性」に関する記事はこちらから!!

⇒⇒⇒数の規則性の問題の解き方とは?苦手意識をなくすコツを解説!【中学受験算数】

つるかめ算とは?【例題】

もともとはツルとカメではなく、キジとウサギでした。

$3 世紀ごろの中国の算術書である「孫子算経(そんしさんけい)」において「雉兎同籠」という問題があります。

それが、江戸時代におめでたい動物とされていた「ツル」と「カメ」に置き換えられ、今日”つるかめ算”と呼ばれています。

つまり、つるかめ算というのは、ツルとカメに限ったことではなく、「 $2$ つ以上の異なるものの総数がわかっているとき、それぞれがいくつずつあるか」を求めることだと思ってください。

では早速ですが、その代表例として、ツルとカメの匹(羽)数を求める問題を解いてみましょう。

問題. ツルとカメが合わせて $10$ (匹)いて、足の数の合計が $34$ (本)であるとき、ツルとカメはそれぞれ何匹いますか?
※ここではツルの数え方も「匹(ひき)」に統一します。

ツルの足の数は $2$ 本、カメの足の数は $4$ 本ですね。

また、ツルとカメが合わせて $10$ 匹ということは、もしツルが $1$ 匹の場合、カメは $9$ 匹です。

次の章から実際に解いていきますが、この記事では様々な方法をご紹介します。

ぜひ自分に合った方法を見つけていただければと思います♪

つるかめ算の一般的な解き方

つるかめ算の一般的な解き方として有名なのが、「もし全部ツル(カメ)だったら…」と考えることです。

どちらでも構いませんが、ここでは「全部がツル」だとして進めていきます。

↓↓↓

【解き方】

まず、全部がツルなので、ツルは $10$ (匹)、カメは $0$ (匹)です。

また、足の数は、$2×10=20$ (本)になります。

これでは当然ですが、問われている足の数ではないので、間違いです。

さて、ここから、「ツルを $1$ 匹ずつカメに変えていく」ことを考えていきます。

すると、ツルの足の数は $2$ (本)、カメの足の数は $4$ (本)なので、その差は$$4-2=2 (本)$$になりますね。

つまり、ここから分かることは、「ツルを $1$ 匹カメに変えるたびに、足の数は $2$ 本増える」ということになりますね!!

今回、問われている足の数は $34$ (本)なので、$$34-20=14 (本)$$増やす必要があります。

ということは、ツルをカメに変える操作を何回行えばいいでしょうか?

答えは $14÷2$ を計算して、$7$ 回ですね!

よって、ツルを $10$ 匹、カメを $0$ 匹としたとき、そこからツルを $7$ 匹カメに変えればいいので、答えは$$ツル…3(匹) , カメ…7(匹)$$となります。

(答え終わり)

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いかがでしょうか。

ツルとカメの合計が変わらないことを使って、$1$ 匹ずつ変身させていくと、分かりやすいですね!

ここでは、「全部がカメ」だとする解答はやりませんが、同じようにして解くことが出来ますので、もし興味がある方はぜひチャレンジしてみて下さい^^

つるかめ算の面積図を用いた解法

次に、面積図を用いた解法をご紹介します。

↓↓↓

足の数の合計が $34$ であることはわかっているので、面積図で表すと長方形を $2$ つ重ねたような図形になります。

ここで、最初に赤の部分の面積を求めます。

ツルとカメの合計は $10$ 匹なので、$2×10=20$ となります。

次に、青の部分の面積ですが、これは全体から赤の部分を引いた図形ですので、$$34-20=14$$と求めることが出来ます。

ここで、上の図形について、簡単に求められる辺の長さがあるので、書き込んでみましょう。

↓↓↓

緑色の字の部分が新しく書き込んだところです。

まず、縦の長さが $4-2=2$ で求まり、青の部分の面積が $14$ であることから、$14÷2=7$ と求まります。

ここで求めた $7$ という数が、今回求めたかったカメの匹数になっていますね!

よって、ツルの匹数は $10-7=3$ と求めることができるので、答えは$$ツル…3(匹) , カメ…7(匹)$$となります。

このように、図形の面積で考えてみるのも面白いですね!

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【中学数学】つるかめ算を方程式で解く

少し中学数学の内容を含みますが、小学生でもわかるように解説していきます。

ツルが □ 匹、カメが △ 匹だと仮定すると、$$□+△=10 ……①$$となりますよね。

また、ツルの足の数は $2$ (本)で、カメの足の数は $4$ (本)なので、$$2×□+4×△=34 ……②$$という式も成り立つはずです。

この①と②のように、「数どうしの関係を” = (イコール)”を用いて表した式」を方程式と呼びます。

また方程式にはいくつか特徴があり、両辺に同じ数を足したり引いたり掛けたり割ったりすることが許されています。

この性質を用いて、①の式の両辺を $4$ 倍してみましょう。

すると、$$4×□+4×△=40 ……③$$という式が出来上がりました。

今度はこの式の両辺から同じ数を引いてみましょう。

そこで登場するのが②の式です。

②も方程式であるため、両辺が “=” でつながれていますね。

つまり、「両辺の値は同じだ」ということになります。

よって、③から②を引くと、

\begin{align}(4×□+4×△)-(2×□+4×△)=40-34\end{align}

※この数式は横にスクロールできます。(スマホでご覧の方対象。)

となります。

左辺は左辺で、右辺は右辺で計算してください。

したがって、この式を計算すると、$$2×□=6$$となり、$$□=3 (匹)$$と答えが出ました。

このような $2$ つ以上の方程式のことを「連立方程式」と呼びます。
※「消去算」と呼ばれる特殊算と同じ原理です。

詳しくは中学校で習いますが、中学受験する方は押さえておいても良いかと思います♪

連立方程式に関する記事はこちらから!!

⇒⇒⇒「連立方程式の解き方とは?代入法か加減法で計算しよう!【分数の問題や文章題アリ】

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つるかめ算の練習問題【難問アリ】

それでは最後に、いろんなつるかめ算を解いてみましょう^^

練習問題. 
(1) $1$ 円玉と $5$ 円玉が合わせて $26$ (枚)あり、その合計金額が $86$ (円)であるとき、それぞれ何枚ずつありますか?
(2) 太郎君は家を出て $2.1$ (km)はなれた学校まで、初めは分速 $60$ (m)で歩き、途中から分速 $150$ (m)で走り、ちょうど $17$ (分)で学校に着きました。走った距離は何(km)でしょうか?
(3) ツルとカメとカニが合わせて $14$ (匹)いて、足の数の合計は $88$ (本)です。カメとカニの匹数が同じであるとき、それぞれ何匹ずついますか?
※カニの足の数は $10$ (本)とします。

ぜひチャレンジしてみて下さい^^

答えは下にあります!

↓↓↓

【答え】

(1) $1$ 円玉… $11$ (枚)、$5$ 円玉… $15$ (枚)

(2) 走った距離… $1.8$ (km)

(3) ツル… $2$ (匹)、カメ… $6$ (匹)、カニ… $6$ (匹)

(1)、(2)については、これまで見てきた方法を用いれば解けますので、解説は省略させていただきます。

(3)だけ少し応用が利いてますので、解説しましょう。

この問題にも、ⅰ)…一般的な解き方 と ⅱ)…面積図を用いた解法があります。

ⅰ) 一般的な解き方

「もし全部ツルだったら…」と仮定します。

すると、足の数は $2×14=28$ (本)です。

では、ここからまた変身させていきたいのですが、ここで注意点があります!

今回、カメとカニの数は同じなので、カメが $1$ 匹増えればカニも $1$ 匹増えることになります!

よって、「ツル $2$ 匹をカメとカニ $1$ 匹ずつに変えていく」ことを考えていきます。

ツル $2$ 匹の足の数は $4$ (本)で、カメとカニ $1$ 匹ずつの足の数の合計は $4+10=14$ (本)なので、$$14-4=10 (本)$$

つまり、「ツル $2$ 匹をカメとカニ $1$ 匹ずつに変えるたびに、足の数は $10$ (本)増える」ということになります。

したがって、$88-28=60$ (本)増やすには、$60÷10=6$ (回)この操作を行う必要があるので、答えは

\begin{align}ツル…14-12=2 (匹)、カメ…6 (匹)、カニ…6 (匹)\end{align}

※この答えは横にスクロールできます。(スマホでご覧の方対象。)

となります。

ⅱ) 面積図を用いた解法

カメとカニの数が同じであることが分かっているので、面積図は以下のようになります。

↓↓↓

解き方は色々考えられますが、一番オーソドックスなのは、「カメとカニの数が同じであることを利用し、長方形を動かしてくっつける」方法でしょう。

↓↓↓

図形を動かしただけでは面積は変わらないので、残りの面積は $88-28=60$ のままです。

よって、縦の長さが $10$、面積が $60$ である長方形の横の長さは$$60÷10=6$$なので、カニとカメの数は $6$ (匹)であることが分かりました。

(答え終わり)

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(3)のように、$3$ つの物の”つるかめ算”も基本は同じですが、$2$ つの物の”つるかめ算”に一工夫必要なことは覚えておきましょう。

ちなみに、$4$ つの物の”つるかめ算”であれば二工夫、$5$ つの物の”つるかめ算”であれば三工夫必要になってきます。

なぜそうなるかは、中学や高校で連立方程式を学ぶ際に気づいていただきたいと思います♪

ちなみにこれは余談ですが、ズワイガニやタカアシガニは足の数が $10$ 本で、タラバガニは $8$ 本らしいです。

なので、タラバガニは生物学上は「ヤドカリ」の一種だそうです。

意外と知らないことってありますね!

つるかめ算に関するまとめ

いかがだったでしょうか。

今日は、中学受験算数の要と言っても過言ではない「つるかめ算」について

  • 一般的な解き方
  • 面積図を用いた解法
  • 連立方程式(消去算)

以上の $3$ つの方法で解いてみました。

何かしっくりとくる解き方は見つかりましたか?

中学受験をされる方はぜひとも押さえていただき、割合に絡めた応用問題や、$3$ つ以上の物のつるかめ算など、いろんな問題にチャレンジしていただきたく思います。

中学受験算数講座第3回の「植木算」に関する記事はこちらから!!

↓↓↓

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