こんにちは、ウチダです。
さて、“割合(わりあい)”という考え方は小学5年生で学習しますが、意外としっかり理解している大人は少ないのではないでしょうか?
割合・百分率・歩合みたいに色んなワードがあるけど、正直あんまりよく違いを理解していないや…
割合に関する計算問題とか文章問題とかが苦手なのよね…
ということで本記事では、割合とは何かから代表的な割合の種類3選、また割合に関する応用問題3選の解き方まで
- 東北大学理学部数学科卒業
- 実用数学技能検定1級保持
- 高校教員→塾の教室長の経験あり
の僕がわかりやすく解説します。
割合とは何か【ポイントは「比べる」こと!】
割合とは、一言で表すと…
~倍にあたる数
と言えます。
これだけだと、ちょっと抽象的すぎるので、以下の例題を考えてみましょう。
例題.次の割合をもとめなさい。
(1) $2$ をもとにして $4$ を比べたときの割合
(2) $4$ をもとにして $2$ を比べたときの割合
つまり割合には、 $2$ つの数
- もとにする数
- 比べられる数
が必要であり、割合の意味は「比べられる数÷もとにする数」ということになります!
“比べる”という考え方が必要なんだな~って、ここでは押さえておきましょう!!
解答中に「逆数(ぎゃくすう)」という言葉が出てきました。この言葉の意味については、以下の記事をご覧ください。
では次に、代表的な割合の種類3つについて順に見ていきます。
割合の種類その1「小数の割合」
「小数の割合」と言いますが、ようは先程の例題のように
- $2$ 倍
- $\displaystyle \frac{1}{2}$ 倍
- $0.5$ 倍
のように、そのままの値を用いる割合のことです。
割合の種類その2「百分率」
“百分率(ひゃくぶんりつ)”とは、「%(パーセント)」で表される、スーパーとかでよく見るアレです笑
これは単純に、小数の割合を $100$ 倍したものである、と言い換えられます。
なので、先程の例題で言えば
- $2$ → $200$ %
- $0.5$ → $50$ %
たったこれだけです!
割合の種類その3「歩合」
“歩合(ぶあい)”とは、「割・分・厘(わり・ぶ・りん)」という $3$ つの単位を使った割合の表し方のことです。
$3$ つあるのでちょっとややこしいのですが、割(わり)の意味合いとしては単純に、小数の割合を $10$ 倍したものである、と言い換えられます。
そして、分・厘についても
- $1$ 割 = $10$ 分
- $1$ 分 = $10$ 厘
というふうに、$10$ ずつで単位が変わっていきます。
ここまでの話を一度表にまとめてみますね^^
小数の割合 | $1$ | $0.1$ | $0.01$ | $0.001$ |
百分率 | $100$ % | $10$ % | $1$ % | $0.1$ % |
歩合 | $10$ 割 | $1$ 割 | $1$ 分 | $1$ 厘 |
なるほど!単位が多すぎてこんがらがりそうになっていたけど、この表を見て理解できたよ^^
それならよかったです!(>ω<)
割合とは~倍にあたる数、そしてその表し方の種類が大きく $3$ つあるということだけ、ここでは押さえておきましょう!
Q.でもなんで色んな表し方があるの…?
ここまで読んで「なんでこんなに複数表し方があるんだろう…」と感じた方はいらっしゃるかと思います。
この理由は、結論「時と場合によってわかりやすいものに使い分けたいから」ということになります。
たとえば、今現在消費税は $10$ % と”百分率”が使われておりますが、これが
- 消費税 $0.1$ !!
- 消費税 $1$ 割!!
と言われるよりかは、なんかしっくり来ないですか…??笑
逆に、たとえば野球で打率 $3$ 割 $4$ 分 $4$ 厘というふうに”歩合”が使われることがよくありますが、これも
- 打率 $0.344$ !!
- 打率 $34.4$ % !!
と言われるよりかは、歩合の方がなんかカッコいいですねw
となると…使い分けの明確な基準はないんですね!
そうなります。これらの単位は人間が作り出したものなので、人間の感覚によって使い分けているとしか言えません。「なんかしっくり来る」みたいな曖昧な感じで申し訳ないですが、長く生きていけばちょっとずつわかってきます笑
まあ、この感覚を少し言語化するのであれば、
こんなことが言えるかと思います。
消費税は $8$ % → $10$ % になって大騒ぎになりましたよね。一方で打率は $3$ 割を超えるかどうかで議論されることが多いですよね。ようはそういうことです笑。
割合が理解できれば”比”も理解できる!
さて、割合についてはだいたい理解できたかと思います。
そこで、割合を理解された方に次に勉強していただきたいのが、「比(ひ)」という考え方です!!
比の考え方は、今後本当によく登場します。
小学校算数の鬼門なので、ぜひこの機会にあわせて押さえておくことをおすすめします!
割合(小数の割合・百分率・歩合)の問題3選を解こう
ではここからは、割合に関する問題を $3$ 問、一緒に解いていきましょう!!
割合(小数の割合・百分率・歩合)の変換問題
問題1.次の変換を正しく行いなさい。
(1) $0.13$ を百分率に直す
(2) $25.9$ % を小数に直す
(3) $0.571$ を歩合に直す
(4) $3$ 割 $6$ 分 $7$ 厘を小数に直す
(5) $82.5$ % を歩合に直す
(6) $1$ 割 $6$ 分 $8$ 厘を百分率に直す
さあ、まずは「小数の割合⇄百分率⇄歩合」の変換が正しく行えるか、確認していきましょう!
いかがでしたか?
迷わずスラスラと正しく計算できましたか?
最初のステップとして、まずは小数⇄歩合⇄百分率の変換を当たり前にできるようになりましょう。最初は表を見ながらでもOKです!!
百分率・歩合の穴埋め問題
問題2.次の式の穴埋めをしなさい。
(1) $1050$ 円の $10$ % は___ 円です。
(2) $20$ kg は $50$ kg の___ % です。
(3) ___ 人の $65$ % は $130$ 人です。
(4) $42$ km の $2$ 割 $5$ 分は___ km です。
(5) $100$ L は $400$ L の__ 割 __ 分です。
(6) ___ 本の $3$ 割 は $66$ 本です。
次に、$3$ つ中 $2$ つがわかっている時残りの $1$ つを計算する問題を解いてみましょう!
割合の問題なので、掛け算・割り算を使うわけですが…果たしてどちらが正しいのかは問題によって異なります!逆算的な思考が必要になりますね!
解答の一番はじめにPOINTで書いたとおり、百分率・歩合のままでは計算できません(単位が揃っていないから)。
なので、慣れないうちは小数に直してから計算しましょう^^
【応用】いろいろな文章問題
問題3.次の文章題に答えなさい。
(1) $40$ 人のクラスで、$35$ 人が出席してます。この日の出席者はクラスの何 % ですか?
(2) 定価 $500$ 円のお弁当が $3$ 割引きで売っていました。このお弁当の値引き後の値段はいくらですか?
(3) $12$ g の食塩をすべて使って、濃度が $6$ % の食塩水を作りたいです。この時、水は何グラム必要ですか?
最後は、今まで学んだことを活かして、文章題にチャレンジしてみましょう!
食塩水の問題まで解くことができれば、割合について大体の悩みは解決したと言っても過言ではないでしょう…!
ちなみに、食塩水の問題は応用が効きやすいので、よく出題されやすいです。よって、別の記事にまとめましたので、よろしければこちらもぜひあわせてご覧ください♪
割合(小数・百分率・歩合)に関するまとめ
最後に、本記事のポイントをまとめます。
割合は計算がややこしいので、苦手意識を持ちやすい分野ではありますが、一度理解してしまえば後がラクです!
ぜひこの機会にマスターしておきましょう٩(⑅•ㅂ•⑅)و
おわりです。
コメントを残す