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ベクトル方程式とは?円や存在範囲の問題の解き方などを超わかりやすく解説!

こんにちは、ウチダです。

今日は、数学Bのベクトルで習う

「ベクトル方程式」

について、特に重要な円のベクトル方程式点の存在範囲の問題の解き方などを、わかりやすく解説していきます。

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目次

ベクトル方程式とは

たとえば皆さんは

$$2x^2+x+y-5=0$$

この方程式を見て何を思いつきますか?

移項して整理すると分かりやすいですが、$$y=-2x^2-x+5$$なので、これは $2$ 次関数、つまり放物線を表しています。

このように、方程式で図形を表すということは、今までもしてきました。

よって、前回まとめた”位置ベクトル”を上手く使うことで、いろんな図形を方程式で表していこう、これがベクトル方程式の考え方になります。

⇒⇒⇒位置ベクトルとは?内分点・外分点・三角形の重心の求め方を解説!【応用問題の解き方】

つまり位置ベクトルを用いて図形をベクトル表示した方程式を「ベクトル方程式」と呼びます。

この記事では、まずは基本の「直線」「円」について見ていき、次に空間における「平面」「球面」について見ていきます。

【平面】いろいろなベクトル方程式

それではさっそく見ていきましょう。

まずは直線のベクトル方程式を $3$ つ、次に円のベクトル方程式を $2$ つ解説していきます。

直線のベクトル方程式3つ

直線のベクトル方程式には

  1. 方向ベクトル $\vec{d}$ が与えられている場合
  2. 通る $2$ 点 A,B が与えられている場合
  3. 法線ベクトル $\vec{n}$ が与えられている場合

以上の $3$ パターンがあります。

どれも基本的な内容なのでぜひ押さえておきましょう!

【1.方向ベクトル $\vec{d}$ 】

まずは図をご覧ください。

↓↓↓

「直線 g の方程式を表す」ということは、「直線 g 上のすべての点 P を表す」ということと同値なので、この $\vec{p}$ についてのベクトル方程式を立てればOKです。

通る一点 $A(\vec{a})$ は与えられています。

では、頑張って方程式を作ってみましょう!!

…と言われても、これだけの情報量ではどうにもできません。

ここで、ある情報を与えてみます。

↓↓↓

ここまでくれば、直線 g 上の点 P は、点 A に $\vec{d}$ の何倍かを足せば表現できそうですよね!!

つまり、この直線 g のベクトル方程式は$$\vec{p}=\vec{a}+t\vec{d}$$と表すことができます。

ここで用いたベクトル $\vec{d}$ のことを「方向ベクトル」、変数 $t$ のことを「媒介変数」といいます。

媒介変数 $t$ を一つ定めると、$\vec{p}$ も一つ定まり、また $t$ はすべての実数値をとって変化するので、$\vec{p}$ は直線 g 上のすべての点を表しています。
※ちなみに、なぜ方向ベクトルを $\vec{d}$ で表すかというと、方向を表す英語が「direction」だからですね。

さて、この方向ベクトルの考え方が「2.」「3.」いずれのパターンにおいても基本となってきます!

【2.通る $2$ 点 A,B 】

通る $2$ 点を与えられていれば、直線は一つに定まります。

つまり、これだけの情報で直線の方程式は表すことができるはずなんですね!

では、どのようにして考えたらいいのでしょうか。

ポイントは「方向ベクトルをどう表すか」です!

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図のように、$$\vec{d}=\vec{b}-\vec{a}$$

と表せるので、ここまでくればあとはパターン1と同じようにして求めることができます!!

よって、パターン1の式の $\vec{d}$ にこれを代入すると、

\begin{align}\vec{p}&=\vec{a}+t\vec{d}\\&=\vec{a}+t(\vec{b}-\vec{a})\\&=\vec{a}+t\vec{b}-t\vec{a}\\&=(1-t)\vec{a}+t\vec{b}\end{align}

この式がベクトル方程式になります。

またここで、$1-t=s$ とおくと、$$\vec{p}=s\vec{a}+t\vec{b}$$

になり、$s+t=1$ という条件がつきます。

これもベクトル方程式とみなすことができ、このベクトル方程式の方がある理由で重要です!!

「その理由とは何なのか…」については、この記事の目次3で解説しますので、ぜひ考えてみて下さい^^

【3.法線ベクトル $\vec{n}$ 】

パターン3は一風変わっていますが、これも同じふうに導くこともできます。

$\vec{n}$ が上記のように成分表示されている場合、$$\vec{n}・\vec{d}=n_1×(-n_2)+n_2×n_1=0$$となり、内積が $0$ になったので垂直だと言えます。

よって、法線に垂直なベクトルは方向ベクトルなので、これで $\vec{d}$ を定めることに成功しました。
※ちなみに、法線は英語で「normal」と言いますが、”norm…規格”、”al…性質”で、物の長さを測るときに直角である定規を利用することから来ているそうです。

⇒参考.「内積とは?ベクトルの内積の意味・公式・求め方などをスッキリ解説!

このように導いても何にも問題はありません。

しかし、この方法では成分表示されていないと厳しいですし、計算量が少し多いですよね。

よって、もっとスマートに表す方法を考えてみましょう!

↓↓↓

今、$\vec{p}-\vec{a}$ は直線 g と平行なベクトルを表しています。

ここで、$\vec{n}$ は法線であることから、直線 g と垂直です。

よって、垂直であるということは、内積が $0$ であることと同値なので、$$(\vec{p}-\vec{a})・\vec{n}=0$$

が常に成り立ちます。

この式はもちろん $\vec{p}$ についての条件式になっていて、またこれを満たす $\vec{p}$ は直線 g 上の点すべてを表しているため、これが直線 g のベクトル方程式となります!

やっぱり、ベクトルで”垂直”と出てきたら、$$内積=0$$に結びつけることが重要なんですね~。

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ちなみに、直線 $ax+by+c=0 ……①$ 上の点 A$(x_1,y_1)$ と点 P$(x,y)$ について、$$\vec{n}=(a,b)$$ と定めると、

\begin{align}(\vec{p}-\vec{a})・\vec{n}&=(x-x_1,y-y_1)・(a,b)\\&=a(x-x_1)+b(y-y_1)\end{align}

となり、また点 A が直線 $ax+by+c=0$ 上の点であることから、$$ax_1+by_1+c=0 ……②$$が成り立つので、①-②を計算すると、$$a(x-x_1)+b(y-y_1)=0$$となります。

したがって、$$(\vec{p}-\vec{a})・\vec{n}=0$$となるので、$\vec{n}$ は直線 $ax+by+c=0$ に垂直であることがわかりました。

この事実は結構便利で、たとえば「点と直線の距離」の公式の証明などによく使われます。

⇒⇒⇒点と直線の距離の公式とは?3次元やベクトルを用いた証明も解説!【阪大入試問題】

また、何もここまでしっかり計算する必要もなく、$$ax+by+c=0 ⇔ y=-\frac{a}{b}x-\frac{c}{b} (b≠0)$$なので、傾きが $-\frac{a}{b}$ と求まります。

$\vec{n}=(a,b)$ は、$x$ 座標に $a$ 増えたとき $y$ 座標に $b$ 増える直線なので、傾きは $\frac{b}{a}$ です。

よって、$$-\frac{a}{b}×\frac{b}{a}=-1$$より、2直線は垂直であることがわかりました。

このようにも考えることができますね!

「2直線の垂直」に関する詳しい記事はこちらから!!

⇒⇒⇒直線の方程式(2点を通る)の公式を証明!平行や垂直な場合の傾きの求め方も解説!

円のベクトル方程式2つ

円のベクトル方程式は

  1. 半径 $r$ が与えられている場合
  2. 直径の両端 A,B が与えられている場合

以上の $2$ パターンがあります。

これらについても、円に成り立つ性質を考えれば自然に導けます。

【1.半径 $r$ 】

まずは半径が与えられている場合についてですが、これは至極単純です。

一つ注意しなければならない点は、円の中心 A が必ずしも原点 O であるとは限らないことです。

よって、中心の位置ベクトルを $\vec{a}$ としたとき、赤のベクトルは $\vec{p}-\vec{a}$ となります。

これを踏まえて $\vec{p}$ について立てた条件式

$$|\vec{p}-\vec{a}|=r$$

これが円のベクトル方程式になります!

また、この両辺を $2$ 乗することで、$$|\vec{p}-\vec{a}|^2=r^2$$

という式が得られ、ここで内積の性質を用いると$$(左辺)=|\vec{p}-\vec{a}|^2=(\vec{p}-\vec{a})・(\vec{p}-\vec{a})$$

となるので、$$(\vec{p}-\vec{a})・(\vec{p}-\vec{a})=r^2$$

というふうに、内積を用いてベクトル方程式を作ることもできます。

【2.直径の両端 A,B 】

直径の両端の点が与えられた場合についても、同じように導くこともできます。

まず、直径の長さは $|\vec{b}-\vec{a}|$ と表すことができます。

次に、中心 C は直径 AB の中点であることから、中心 C の位置ベクトルは$$\frac{\vec{a}+\vec{b}}{2}$$と表すことができます。

よって、パターン1と同様に、$$|\vec{p}-\frac{\vec{a}+\vec{b}}{2}|=\frac{|\vec{b}-\vec{a}|}{2}$$

これが円のベクトル方程式になります。

…だけれども…

ちょっと覚えづらくないですか??

なんか、このベクトル方程式が有用なものであるとは感じづらいですよね。

ここで、超超超スマートな方法があります!

ポイントは「直径について成り立つ円の性質」です!

中学3年生で習う「円周角の定理」より、直径の円周角は $$180°÷2=90°$$ になるんでしたね!

≫参考記事:円周角の定理とは?【必ず押さえたい7つのポイント】

これと内積を利用することで、この円のベクトル方程式は$$(\vec{p}-\vec{a})・(\vec{p}-\vec{b})=0$$と簡単に表すことができます!
※ $\vec{p}-\vec{a}$、$\vec{p}-\vec{b}$ は図の青の点線部分のベクトルを表していることは大丈夫ですね。また、特別な場合、つまり点 P が A,B と一致してしまう場合も、このベクトル方程式は成り立ちます。簡単なのでぜひ確認してみて下さい^^

直線の方程式で法線ベクトルが与えられた場合もそうですが、$$垂直⇔内積=0$$

この事実を使うだけで、かなり単純な形に持っていけますね!

垂直に関する性質が重要であることが、これでお分かりいただけたかと思います。

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【重要】ベクトルの終点の存在範囲

いったんベクトル方程式から話がそれますが、ものすごく重要な「ベクトルの終点の存在範囲」について見てみましょう。

目次2-1の直線のベクトル方程式パターン2において、$$\vec{p}=s\vec{a}+t\vec{b} , s+t=1$$

という式を導きました。

これが A,B を通る直線を表していましたね。

つまり、以下のようなことが言えそうです。

【ベクトルの終点の存在範囲の基本】
A($\vec{a}$)、B($\vec{b}$) とするとき、
$\vec{p}=s\vec{a}+t\vec{b}$ の係数の和が $1$ であれば、それは直線ABを表す。

「係数の和が $1$ 」の部分がポイントです!

ようは、係数の和を $1$ にすることで、点 P($\vec{p}$)の存在範囲を示せる、ということになります。

また、ここに内分点・外分点の位置ベクトルの知識を使ってみましょう。

線分 AB を $m:n$ に内分する点の位置ベクトルは$$\frac{n\vec{a}+m\vec{b}}{m+n}$$でした。確かにどちらの係数も正の数ですね。

また、線分 AB を $m:n$ に外分する点の位置ベクトルは$$\frac{-n\vec{a}+m\vec{b}}{m-n}$$でした。

$m>n$ のとき、③のどこかに存在し、$$m>n ⇔ m-n>0$$なので、たしかに $\vec{a}$ の係数が負の数になっています。

$m<n$ のとき、①のどこかに存在し、$$m<n ⇔ m-n<0$$なので、たしかに $\vec{b}$ の係数が負の数になっています。

このように、係数がプラスかマイナスかで点の存在範囲は変わるので、内分点外分点の位置ベクトルとリンクさせて理解しておくとよいでしょう。

図のように、$s=1,t=0$ と $s=0,t=1$ を基準として考えるのもオススメです!

それでは、知識が身に付いているか、練習問題を一問解いてみましょう。

練習問題. △OABにおいて、次の式を満たす点 P の存在範囲を求めよ。
\begin{align}\vec{OP}=2s\vec{OA}+t\vec{OB} , 2s+3t=2 , s≦0\end{align}

※この数式は横にスクロールできます。(スマホでご覧の方対象。)

↓↓↓(答えあり)

【解答】

$2s+3t=2$ の両辺を $2$ で割ると、$$s+\frac{3}{2}t=1$$

ここで、

\begin{align}\vec{OP}&=2s\vec{OA}+t\vec{OB}\\&=s(2\vec{OA})+\frac{3}{2}t(\frac{2}{3}\vec{OB})\end{align}

よって、$$2\vec{OA}=\vec{OA’} , \frac{2}{3}\vec{OB}=\vec{OB’}$$とおけば、$$\vec{OP}=s\vec{OA’}+\frac{3}{2}t\vec{OB’} , s≦0$$より、点 P は点 B’ を端点とし、点 A’ と逆方向に伸びた半直線上を動く。

(解答終了)

「係数を足したら $1$ にすること」と、「条件から内分点か外分点か判断すること」の $2$ つがポイントになります。

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【空間】いろいろなベクトル方程式

ではベクトル方程式に戻って、今度は空間図形において考えてみましょう。

空間においてよく問われるベクトル方程式として、平面のベクトル方程式を $2$ つ、球面のベクトル方程式を $2$ つ解説していきます。

平面のベクトル方程式2つ

平面のベクトル方程式には

  1. 通る $3$ 点 A,B,C が与えられた場合
  2. 法線ベクトル $\vec{n}$ が与えられた場合

以上の $2$ パターンがあります。

直線の方程式と非常に似ていますが、直線とは違って、方向という概念はちょっと使いづらいですね。。

【1.通る $3$ 点 A,B,C 】

実は、通る $2$ 点が決まれば直線が一つに定まるように、通る $3$ 点が決まれば平面が一つに定まります( $3$ 点が一直線上に存在する場合を除く)。

今、$2$ 次元から $3$ 次元に話を拡張しているので、変数も一つ増えている、つまり必要な条件が一つ増える、と理解すればOKです。

簡単にまとめると、$$\vec{p}=s\vec{a}+t\vec{b}+u\vec{c} , s+t+u=1$$となります。

直線の方程式とスゴイ似てますね!

このベクトル方程式の解説は「位置ベクトルの記事」にて行っております。

⇒参考.「位置ベクトルとは?内分点・外分点・三角形の重心の求め方を解説!【応用問題の解き方】

【2.法線ベクトル $\vec{n}$ 】

法線ベクトル $\vec{n}$ が与えられた場合も、実は直線の方程式とほぼ同じです。

というより、ほぼ同じというか、全く一緒です。

「法線ベクトルが平面 $α$ に垂直である」ということは「平面 $α$ 上のすべてのベクトルに垂直である」と言い換えることができます。

また、平面というのは、一次独立なベクトル(平行でない $2$ つのベクトル)によって一つに定まります。

つまり、$\vec{p}-\vec{a}$ と $\vec{n}$ が垂直であるような $\vec{p}$ が、そのまま平面 $α$ を表すことになるので、$$(\vec{p}-\vec{a})・\vec{n}=0$$これが平面 $α$ のベクトル方程式になります。

直線のベクトル方程式と全く同じですが、法線ベクトル $\vec{n}$ の意味合いが $2$ 次元と $3$ 次元で違うため、厳密には同じとは言えませんね。

球面のベクトル方程式2つ

球面のベクトル方程式は、円のベクトル方程式とほぼほぼ同じです。

よって、半径 $r$ と中心 A($\vec{a}$) が与えられた場合は$$|\vec{p}-\vec{a}|=r$$または$$(\vec{p}-\vec{a})・(\vec{p}-\vec{a})=r^2$$

ですし、直径の両端 A($\vec{a}$),B($\vec{b}$) が与えられた場合は$$(\vec{p}-\vec{a})・(\vec{p}-\vec{b})=0$$です。

「なぜ同じとして見てよいか」の理由は断面図にあります。

↓↓↓

実際に切ってみればわかりますが、直径を含むように綺麗に切れば、断面図は必ず円になります。

つまり、球面上のどこの点においても、その点を含む断面図が円になるように切ることができるので、円のベクトル方程式がそのまま球面のベクトル方程式になる、ということです。

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以上、空間図形についても見てきました。

もちろん、成分表示された場合については、これらのベクトル方程式を基本として、式中の内積などを計算することでもっと簡単な形になります。

その他のベクトル方程式

では最後に、紹介しきれなかったベクトル方程式について、簡単に触れていきましょう。

【①円の接線】

問題. 中心 A($\vec{a}$) 、半径 $r$ の円 A 上の点 D($\vec{d}$) における円の接線のベクトル方程式は?

円の接線に成り立つ性質は何でしょうか。

それを考えれば自ずと答えは見えてくるはずです。

↓↓↓(答えあり)

【解答】

求める円の接線上の点 P($\vec{p}$) に対して、円の接線と接点を通る半径は垂直に交わるため、内積が $0$ になる。

よって、求めるベクトル方程式は、$$(\vec{d}-\vec{a})・(\vec{p}-\vec{d})=0 ……①$$

また、①について、内積の性質を用いて整理すると、$$(\vec{d}-\vec{a})・\{(\vec{p}-\vec{a})-(\vec{d}-\vec{a})\}=0$$

$$(\vec{d}-\vec{a})・(\vec{p}-\vec{a})-|\vec{d}-\vec{a}|^2=0$$

ここで、$|\vec{d}-\vec{a}|=r$ より、$$(\vec{d}-\vec{a})・(\vec{p}-\vec{a})=r^2 ……②$$

①、②いずれも正解である。

(解答終了)

言葉にして思いましたが、とてもじゃないですけど覚えづらいですよね。

「なぜ円の接線が接点を通る半径と垂直になるのか」については、こちらの記事で詳しく解説してます。

⇒⇒⇒(後日書きます。)

【②垂直二等分線】

問題. $2$ 点 A($\vec{a}$)、B($\vec{b}$) の垂直二等分線のベクトル方程式は?

これも“垂直”というキーワードがありますから、そこから上手く立式していきましょう。

【解答】

$2$ 点 A,B の中点の位置ベクトルは$$\frac{\vec{a}+\vec{b}}{2}$$

である。

よって、求めるベクトル方程式は$$(\vec{p}-\frac{\vec{a}+\vec{b}}{2})・(\vec{b}-\vec{a})=0$$

(解答終了)

中点の位置ベクトルを用いることがポイントですね。

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【③放物線・楕円・双曲線】

これは数学Ⅲで習う知識ですが、放物線・楕円・双曲線の性質を利用することでベクトル方程式を立てることができます。

(放物線・楕円・双曲線の性質)
放物線 $y^2=4px$ …焦点 $(p,0)$ からの距離と準線 $x=-p$ からの距離が等しい点の軌跡。
楕円… $2$ つの焦点からの距離の和が一定である点の軌跡。
双曲線… $2$ つの焦点からの距離の差が $0$ ではなく、一定である点の軌跡。

この性質を使えば、楕円と双曲線は焦点の位置ベクトルと距離の和(差)さえわかれば、簡単にベクトル方程式を作ることができますし、放物線についても、焦点を F、準線に下ろした垂線の足を H とすると、$$|PF|=|PH|$$が成り立つため、$$|\vec{PF}|^2=|\vec{PH}|^2$$

よって、あとは問題の条件に当てはめていけば、ベクトル方程式で表すことができそうですね^^

ベクトル方程式に関するまとめ

今日はいろいろなベクトル方程式を見てきましたが、コツはつかめましたか?

ここまで読んでくれた貴方であれば、きっと「今までの知識をフルに活用している」ことにお気づきだと思います。

そう、中学校や数学A「図形の性質」で習うもの、その中でも比較的簡単な性質を使ってきましたね。

しかし、そういう今までの知識を、ベクトルという新しい概念に当てはめているだけに過ぎません。

よって、ベクトルという分野の勉強は、理論武装するのに最も適した機会であると私は思っています。

ですから、あえて具体的な問題はあまり扱っていません。

ベクトルが得意な人というのは、今までの勉強を抜け漏れなくやっている人のことで、逆にベクトルを苦手に感じる人は、たとえば数学A「図形の性質」の理解が甘かったり、どこか抜け漏れがあったりする人だと思います。

⇒⇒⇒「図形の性質」一覧

つまり、基礎を固めればこの分野は大丈夫です!

センター試験(共通試験)においても、ベクトルはものすごく点数を取りやすい分野です。

だって、内積ぐらいしか特別な計算は出てきませんからね^^

それ以外は今までの知識を活用するだけで何とかなってしまいます。

ぜひ、基礎固めの一助になれれば幸いです。

次に読んでほしい「ベクトルの外積」に関する記事はこちら

↓↓↓

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以上、ウチダでした。
それでは皆さん、よい数学Lifeを!!

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