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排反と独立の違いとは?【ヒント:試行と事象】

2019 12/14
排反と独立の違いとは?【ヒント:試行と事象】

こんにちは、ウチダショウマです。

いつもお読みいただきましてありがとうございます。

さて、確率の分野って、ややこしくて難しいですよね。

その中でも、こんな声をよく耳にします。

悩む男性のアイコン画像悩む男性
確率が本当に苦手。その中でも特に「排反と独立の違い」がよくわからないなぁ。
悩む女性のアイコン画像悩む女性
排反と独立の違いをしっかり理解した上で、問題が解けるようになりたいな~。

よって本記事では、「排反と独立の違いとは何か」から、排反と独立が深く関係する問題 $3$ 選まで

  • 東北大学理学部数学科卒業
  • 教員採用試験 $1$ 発合格 → 高校教諭経験アリ
  • (専門は確率論でした。)

の僕がわかりやすく解説します。

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目次

排反と独立の違いとは【排反事象は和の法則、独立試行は積の法則】

いきなりですが、端的に結論を示します。

排反事象…和の法則により証明。足し算の形になる。
独立試行…積の法則により証明。掛け算の形になる。

試行は英語で「Trial」、事象は英語で「Event」なので、たとえばサイコロを投げて $6$ の目が出たときであれば、

  • サイコロを投げる → 試行
  • $6$ の目が出る → 事象

となります。

また、この結論からわかる通り、排反は事象に対して定義されるのに対し、独立は試行に対して定義されます。

まずはこの違いを認識しましょう。

では次に、「和の法則・積の法則」部分の説明をします。

基本は「場合の数→確率」を適用してOK

場合の数で成り立つことは、ほとんど確率でも成り立ちます。

和の法則・積の法則をもう一度復習しておくと…

・和の法則 $⇒$ $A$、$B$ の起こり方に重複がないとき、$A+B$ とできる。
・積の法則 $⇒$ $A$ のどの場合に対しても同じだけ $B$ の起こり方があるとき、$A×B$ とできる。

こんな法則でしたね^^

ウチダのアイコン画像ウチダ
「和の法則・積の法則がよくわかっていない…」という方は、「和の法則・積の法則の使い分け【たった2つの言葉に注目!】」の記事から読み進めることをオススメします。

この法則によって成り立つのが、“排反事象と独立試行における確率”なわけです。

【確率は難しい】それは半分正しく半分ウソ

さて、ここまで理解した上で、”排反と独立”それぞれの言葉の定義を見てみましょうか。

  • 排反…事象 $A$、$B$ が同時に起こることがないとき、「事象 $A$、$B$ は互いに排反である」という。
  • 独立…前に行った試行の結果が次の試行に全く影響を与えないとき、この試行は「独立である」という。

…なんか、言ってることそんなに変わってなくないですか?

いきなり言葉の定義を見てしまうから「うわっ」と思うだけで、実はごくごく当たり前のことを言っていたりします。

これが「確率が難しくない」理由です。

ウチダのアイコン画像ウチダ
しかしながら、大学で確率を専攻すると「独立事象」とか出てきてやっかいになります。これが「確率が難しい」理由です。ただ高校で学ぶ確率は、感覚的な理解で十分に太刀打ちできますので、厳密性にこだわりすぎるのはやめましょうね^^
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排反と独立の違いがよくわかる問題3選

それでは次に、実際に問題を解いて理解を深めていきます。

具体的には、

  • サイコロの確率の問題
  • 玉を取り出す確率の問題
  • じゃんけんの確率の問題

以上 $3$ 問について考えていきましょう。

サイコロの確率の問題

問題. サイコロを $3$ 回続けて投げる。このとき、次の確率を求めなさい。
(1) 目の和が平方数である確率
(2) 目の積が奇数である確率

確率の定義通り、$\displaystyle \frac{事象 A の場合の数}{全事象の場合の数}$ で求めることも可能ですが、これからは排反と独立を積極的に活用していきましょう。

なぜなら、そっちの方が計算がラクになる場合が多いからです。

【解答】

(1) サイコロを $3$ 回投げたときの目の出方は、$(1,1,1)$ ~ $(6,6,6)$ が考えられる。

つまり、$3$ 以上 $18$ 以下であるので、この中で平方数となるのは、

  • ⅰ)…目の和が $4$
  • ⅱ)…目の和が $9$
  • ⅲ)…目の和が $16$

の $3$ 通りである。

ⅰ)…目の和が $4$ である組合せは、$(1,1,2)$ の $1$ 通り。

よって並び替えを考慮して、目の和が $4$ である確率は、$\displaystyle \frac{{}_3{C}_{1}}{6^3}=\frac{3}{216}$

ⅱ)…目の和が $9$ である組合せは、$(1,2,6),(2,2,5),(2,3,4),(3,3,3)$ の $4$ 通り。

よって並び替えを考慮して、目の和が $9$ である確率は、$\displaystyle \frac{3!+{}_3{C}_{1}+3!+1}{6^3}=\frac{16}{216}$

ⅲ)…目の和が $16$ である組合せは、$(4,6,6),(5,5,6)$ の $2$ 通り。

よって並び替えを考慮して、目の和が $16$ である確率は、$\displaystyle \frac{{}_3{C}_{1}+{}_3{C}_{1}}{6^3}=\frac{6}{216}$

ⅰ)~ⅲ)は互いに排反なので、足せばOK!!

したがって、求める確率は、$\displaystyle \frac{3+16+6}{216}=\frac{25}{216}$ である。

(2) 目の積が奇数であるときの組合せは $(奇,奇,奇)$ の $1$ 通りしかない。

また、サイコロを投げるという事象は独立なので、それぞれの確率をかければOK!!

したがって、求める確率は、$\displaystyle \frac{1}{2}×\frac{1}{2}×\frac{1}{2}=\frac{1}{8}$ である。

(解答終了)

(1)の解答が長くなってしまいましたが、ようは分けて考えて最後に足せばOKということです。

(2)も、分けて考えて最後にかければOKですね^^

ウチダのアイコン画像ウチダ
あえて少し難しめの問題設定にしてみました。より基礎の問題は「サイコロの確率の計算問題13選【2つ投げる場合の求め方とは?】」の記事で扱ってますので、よくわからなかった方はこちらからチャレンジしてみましょう。

玉を取り出す確率の問題

問題. $A$ の袋には赤玉 $2$ 個と白玉 $3$ 個、$B$ の袋には赤玉 $2$ 個と白玉 $4$ 個が入っている。$A$,$B$ の袋から $1$ 個ずつ玉を取り出すとき、それらが同じ色の玉である確率を求めなさい。

次は少しレベルアップし、排反と独立が混ざったような問題を解いていきます。

【解答】

同じ色の玉である場合というのは、

  • ⅰ)…ともに赤玉である場合
  • ⅱ)…ともに白玉である場合

の $2$ パターンがある。

ⅰ)…ともに赤玉である確率

それぞれの袋から玉を取り出す試行は独立なので、$\displaystyle \frac{2}{5}×\frac{2}{6}=\frac{4}{30}$

ⅱ)…ともに白玉である確率

それぞれの袋から玉を取り出す試行は独立なので、$\displaystyle \frac{3}{5}×\frac{4}{6}=\frac{12}{30}$

【排反と独立の違い】同じ色の玉を取り出す確率

また、ⅰ)ⅱ)の事象は互いに排反であるから、求める確率は $\displaystyle \frac{4+12}{30}=\frac{16}{30}=\frac{8}{15}$ である。

(解答終了)

独立を利用してそれぞれの確率を求め、最後に排反を利用して足す。

これは王道パターンですので、ぜひ押さえておきましょう。

ウチダのアイコン画像ウチダ
細かいところですが、どうせ最後に確率を足すことになるので、ⅰ)やⅱ)で約分をするのは時間の無駄です。「約分を最後にまとめて行う」クセを付けると、計算が少し楽になりますよ。

じゃんけんの確率の問題

問題. $3$ 人でじゃんけんをして、負けた人から順に抜けていき、最後に残った $1$ 人を優勝者とする。あいこも $1$ 回と数えるとき、ちょうど $2$ 回目で優勝者が決まる確率を求めなさい。

ラストは、応用としてよく出題される「じゃんけんの確率」の問題です!

ノーヒントで解答に移ります。ぜひ一度考えてから解答をご覧ください。

↓↓↓

【解答】

ちょうど $2$ 回目で優勝者が決まる場合は

  • ⅰ)…$1$ 回目があいこで、$2$ 回目で $1$ 人勝ち
  • ⅱ)…$1$ 回目で $1$ 人負け、$2$ 回目で $1$ 人負け

の $2$ 通りが考えられる。

ⅰ)…$1$ 回のじゃんけんであいこになる確率は、「全員が同じ手」もしくは「全員がバラバラの手」のときであるから、確率の定義に従って、$\displaystyle \frac{3+3!}{3^3}=\frac{1}{3}$

また、$1$ 人勝ちする確率は、「誰が何の手で勝つか」を考慮すると、$\displaystyle \frac{3×3}{3^3}=\frac{1}{3}$

よって、それぞれのじゃんけんは独立なので、$\displaystyle \frac{1}{3}×\frac{1}{3}=\frac{1}{9}$ である。

ⅱ)…$1$ 回目で $1$ 人負ける確率は、$1$ 人勝ちする確率と等しいので、$\displaystyle \frac{1}{3}$

$2$ 回目のじゃんけんでは、人数が $1$ 人減っているため、「誰が何の手で勝つか」を考慮して、$\displaystyle \frac{2×3}{3^2}=\frac{2}{3}$

よって、それぞれのじゃんけんは独立なので、$\displaystyle \frac{1}{3}×\frac{2}{3}=\frac{2}{9}$ である。

したがって、ⅰ)ⅱ)の事象は互いに排反であるから、求める確率は $\displaystyle \frac{1+2}{9}=\frac{3}{9}=\frac{1}{3}$ である。

(解答終了)

解き方は玉を取り出す問題とほぼ同じですが、それぞれの確率を求める部分が複雑ですよね(^_^;)

じゃんけんの確率って意外とむずいんですよ。

ウチダのアイコン画像ウチダ
じゃんけんの確率のポイントは「誰が何の手で勝つか」を考えることです。より詳しく知りたい方は「じゃんけんの確率(数学)の問題5選をわかりやすく解説します」の記事をあわせてご覧ください。

排反と独立の違いに関するまとめ

本記事のポイントを改めてまとめます。

  • 排反事象であれば足し算、独立試行であれば掛け算で求めよう。
  • 和の法則・積の法則」の確率バージョンです。
  • これからの基本となるため、しっかりマスターしよう!

特に”独立試行”はこれから重点的に扱っていきます。

独立試行の代表例である“反復試行”や、逆に独立ではない試行である“条件付き確率”などなど。

ウチダのアイコン画像ウチダ
反復試行については「反復試行の確率の公式【なぜ組合せCが出てくる?応用問題4選も解説】」、条件付き確率については「条件付き確率の公式とは?【不良品の問題など4選もわかりやすく解説します】」の記事で詳しく解説してますので、ぜひあわせてご覧ください。

「確率」全 12 記事をまとめました。こちらから次の記事をCHECK!!

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以上で終わりです~。

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